オバマ大統領の広島訪問が、子どもたちと大切な会話をするきっかけになった

私の子供たちは正しい。私たちがどうかしている。
ATSUSHI TOMURA VIA GETTY IMAGES

もちろん私たちの誰もが、自国のために戦ってくれた人たちの礎の上に存在している。しかしこの土地に最初にいた人たちは、当然ながら苦い感情を抱いているかもしれない。私はベトナム戦争世代であり、軍に対して不信感をもっている。私は亡くなった300万人のベトナム人も、また6万人のアメリカの兵士たちも忘れることはできない。もし今再び徴兵召集があれば、アメリカが仕掛けられる戦争はもっと少なくなるだろうと私は考えている。

私たちの大統領が日本の広島を訪問した。広島は、私たちが原爆を落とした場所だ。そしてアメリカは核を使用した唯一の国だ。今回のことは、私が子どもたちと大切な会話をするきっかけになった。

「私の親の世代の人たちの中には、多くのアメリカ人兵士を救って戦争も集結することができたのだから、日本の2つの都市に原爆を投下したことは必要だったし、正しいことだったと言う人たちがいるんだ」という私の言葉に対して、子どもたちの反応ははっきりしていた。「絶対におかしいよ。核を落として街全部が消えてしまうなんて。そんなのまともじゃないよ」。私は息子の反応を誇りに思った。「その通りだ。今回のオバマ大統領の広島訪問からは学ぶことがたくさんある。少なくとも、大きな核兵器をいくつか処理するための対話を、ジャンプスタートさせることにはなるだろう」

私は慎重に、それでも楽観的にコメントしたつもりだ。それは私が高齢でなかなか前に進まないものを多く見てきたからだけでなく、私が平和に向かって進む方法を検討している研究グループのラジオインタビューを聞いたからだ。IS(イスラム国)が激しい活動を続けているこの時代、このブログの読者の中には、平和運動家の弁舌に耳を傾けることを鼻で笑うような人たちもいるだろう。

よく聞いてほしい。事実を知ると心がかき乱される。オバマ大統領は、広島への核の投下が必要だったかどうか議論することは意味がないと言った。今重要なのは、現在の核爆弾は1945年当時のものと比べ、6倍から7倍も強力だということだ。さらに私は、防衛システムを実行しているコンピューターは古くて旧式のものだと聞いている。つまり、何か一つでも間違いがあれば、世界全体に核の冬がやってきてしまう。

核兵器を処理しようと努力している時に共和党議会から抵抗を受けて、オバマは間違いなく落胆していることだろう。ノーベル平和賞を受賞しているのに、核廃絶を実行できないのは非常にもどかしいに違いない。

平和研究の専門家は、オバマ大統領に対して冷ややかにコメントしていた。 オバマ大統領が一触即発を煽る統治をすれば、アクシデントが発生する確率が高まる。しかし、次期大統領候補の共和党の候補者ドナルド・トランプも、迎撃ミサイルのシステムはすでにアメリカ中に配備されているのに、一触即発を煽る統治をするように思える。

私の子供たちは正しい。私たちがどうかしている。ボブ・ディランが50年前に書いた歌詞にもあることが、現実になったのだ。

「今僕らには武器がある。原爆もある。誰かを撃てと言われたら、僕らは相手を撃たなきゃいけない。ボタンを一つ押せば攻撃が世界中に広がり、そして神が味方に付いている時は、質問はしてはいけないんだ」

そしてもちろん、ディランの予言的な結論はこれだ。「もしも神が僕らの味方なら、神は次の戦争を止める」

追記:みなさん、たくさんコメントありがとうございました。私のブログが、このトピックへの ことを大変うれしく思っています。私がこのことで唯一考えているのは、もらった多くのコメントは昔から言われている、広島への原爆の投下は正しかったかどうかというものだったことです。繰り返して言いたいのですが、この議論は無意味です。言いたかったことは、ほんの少しだけでも兵器庫の武器をなくすことができるか? ほんの少しだけでも悲劇を避けるためにできないだろうか? ということです。アメリカには他の国と比べ、より多くの、より強力なミサイルを何発も所有しているのです。たくさんのコメントありがとうございました。

ジョン・デンスモア

ハフポストUS版より翻訳・加筆しました。

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