「キャパ不足」ただそれだけで降格。板橋区よ、Bリーグよ、それでいいのか?

継続審議中だった東京エクセレンスの次期シーズンのB2ライセンスが、不交付と決定してしまったとのことです。

板橋区・小豆沢体育館をホームアリーナとするB2リーグ所属プロバスケチーム「東京エクセレンス」。

毎試合魂のこもった試合を見せてくれていて、選手とスタッフの情熱が直に伝わってくる、本当にすばらしいチームです。

今シーズン前半は主力選手の怪我による戦力低下で苦しみましたが、後半は魂の試合を連発。

なんとか中地区リーグ3位が狙える位置まで盛り返してきました。

ホームアリーナのキャパ不足。B3降格の理由は、それだけ。

ところがそんな中、非常に残念なニュースが飛び込んできました。

継続審議中だった東京エクセレンスの次期シーズンのB2ライセンスが、不交付と決定してしまったとのことです。

その理由は、ひとえに、ホームアリーナである小豆沢体育館のキャパ不足です。

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理由:Bリーグクラブライセンス交付規則【I.02】ホームアリーナ要件に定める「ホームアリーナ検査要項「①I座席 1入場可能者数♦︎3000席以上の観客席を有する」B2ライセンスを充足していない為。

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B2リーグ所属チームのホームアリーナは3000人のキャパがなければなりませんが、小豆沢体育館のキャパは1000人強です。

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弊チームは2015年のBリーグ参入申請時に、現在ホームアリーナとして使用させて頂いている小豆沢体育館が前述のライセンス要項を満たしていない為、板橋区に対しアリーナ新設に向けての要望をしておりました。

それを受けて板橋区より「将来的に3000人規模のアリーナ建設に向けての調査、調整を開始する」旨ご連絡を頂戴し、その計画を基にBリーグに対して申請を行いB2リーグへの参入が認められました。

しかしながら昨年10月に板橋区より「短期間での調査・調整が非常に困難になった」との連絡を受け、弊チームとしては以来本日まで各方面と調整を行ってまいりましたが残念ながらB2ライセンス不交付となりました。

これにより今シーズンのレギュラーシーズンの戦績に関わらず来シーズンはB3リーグに活動の場を移すこととなります。

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戦績関係なし。

選手のせいでもなければ、チーム運営のせいでもありません。

ひとえに、「1部リーグをめざす」と最初から明言している東京エクセレンスを、こちらから頭を下げて招致しているのに、アリーナ新設のための検討すら打ち切ってしまった、板橋区の責任です。

非常に残念であるとともに、憤懣やるかたない想いです。

1部リーグをめざすチームをB3にまで落としてしまった責任を、板橋区はどう考えているのでしょうか。

そしてこうなった以上、エクセレンスは他自治体への移動を、当然に選択肢のひとつとして考えるでしょう。

板橋区はどうするつもりなのか。

区議会で厳しく問いただす所存です。

ホームアリーナのキャパが、そこまで重要なのか??

Bリーグの姿勢にも、私は疑問を持っています。

「ホームアリーナのキャパシティ」が、リーグライセンスの欠くべからざる条件として、そこまで厳密に適用されなければならないのでしょうか?

確かに、プロチームとして、一定規模の集客ができなければならないということは認めます。

しかし、じゃあ実力としてはエクセレンスに劣るチームでも、アリーナのキャパがあればB2リーグに残れるということなんでしょうか?

そして来シーズン、エクセレンスがB3でいくら勝ちまくっても、それだけではB2に上がれないということでもあるわけです。

選手のモチベーションに与えるダメージは計り知れません。

特に、B1リーグの条件である「5000人キャパのアリーナ」は、非常に厳しい条件です。

そんな規模のアリーナを今から作れる市区町村など、ごくわずかのはずです。

「身の丈にあったアリーナで盛り上げる」ということも重要なのではないでしょうか?

無理に作ったスカスカのアリーナよりも、ギュッと詰まった熱気のあるアリーナのほうが、お客さんの満足度は高いはずです。

経営悪化でB3降格になるチームもあると聞いています。

ここまで高いハードルを設けるのは、いかにも川淵三郎さんらしい。

しかし、野球やサッカーと競合しながら、これから伸ばしていかなければならない日本のプロバスケに、こんなに厳しい条件をこんな厳格に適用してよいのでしょうか。

始まったばかりのBリーグ、もう少し長い目で育ててはどうですか?

と、川淵さんに強く訴えたいです。

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