あきらめるな。絶望に飲まれるな。投票に行こう

あきらめてはいけません。絶望に飲まれてはいけません。投票に行きましょう!

本日は総選挙の選挙戦最終日です。私は今回の選挙に大きな危機感をもって望んていますが、どういうわけか投票率が戦後最低になるのではないかと観測されています。なぜそうなるのでしょうか...?

先ほど撮影してきた近所の期日前投票所、高島平地域センターの様子です。

多くの方が列を作って、投票へ足を運んでいます。

「絶望の萌芽」が低投票率を生む

マスコミ各社は、今回の選挙の投票率がかなり低くなるだろうと予想しています。

読売新聞は、一挙に50%台前半まで落ち、戦後最低になるだろうと書いています。

投票率、戦後最低か...「50%台前半」予想も : 政治 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

なぜこんな低投票率になってしまうのでしょうか?

要因はいろいろ考えられます。

「大義なき解散」と言われ、争点がわかりにくいこと。

年末の多忙な時期で関心が高まらないこと。

自公政権の勝利が見えているのでしらけていること。

野党がだらしないこと^^;

しかし私はこの選挙期間中、板橋区内を駆け巡り、区内各地でくまき美奈子候補と一緒に訴えを続け、多くの区民の皆様の声に耳を傾けるうちに、もしかして...?と思ったのです。

もしかして、国民は「絶望の萌芽」に飲まれつつあるのではないか、と。

年金支給額が上がる可能性がなく、下がる可能性だけがあるGPIFの運用比率変更

高島平団地で演説をしていたとき、わざわざ車を止めて話しかけてくれた方がいました。

「株価がいくら上がっても、大企業の給料がいくら上がっても、あたしたち年金生活者には関係ないのよ!」

GPIFが運用方針を変更し、厚生年金と国民年金の運用資産127兆円のうちの半分の、60兆円を超える額を国内株式と海外株式で運用することとしたのは重大な争点であると私は思っており、もっと大きなニュースになるべきだと思うのですが、どうもマスコミはあまりこれを論じているように思えません。

ちょっと考えてみてください。

今後株価が上昇を続け、日経平均が2万円とか2万5千円とかになったとき、政府は一人ひとりの年金支給額を上げてくれるでしょうか?

賭けてもいいですが、上げません。

塩崎厚労大臣は「年金の運用が厳しいから、リスクを抑えつつリターンの最大化をめざすのだ」といった主旨の答弁をしており、株価が上がったからといって年金支給額を上げてしまっては運用が改善しないため、まずそんなことはしないでしょう。

そして、株価が暴落したとき、日経平均が1万円を切るようなことになったとき、政府は一人ひとりの年金支給額を下げるでしょうか?

そうなる可能性は十分あります。

「すいません、もう無理なんで、来月から支給額減らします」と突然言い出す可能性は十分あると思います。

これ、詐欺的じゃありませんか?

株価が上がっても年金支給額が上がる可能性はないのに、下がる可能性だけがあるのです。

株価が下がったときに誰がどう責任を取るのか。

なんの議論もされていません。

そして、物価は上昇を続けています。

添谷芳秀・慶応義塾大学法学部教授はダイヤモンド・オンラインで多角的に安倍政権を評価していますが、冒頭で「アベノミクスはもう成功するしか道がない」と述べています。

外交・安全保障を選挙の争点から外した安倍氏 東アジア秩序安定へ米のみならず豪・韓と協力を――添谷芳秀・慶應義塾大学法学部教授|シリーズ・日本のアジェンダ 総選挙の焦点 アベノミクスの通信簿|ダイヤモンド・オンライン

アベノミクスはすでにルビコン川を渡り、後戻りは不可能である。その将来には、当面の困難な構造改革をともなう成長戦略(第三の矢)、中長期的には高インフレの危険性、さらには財政破綻という最悪のシナリオすら待ち受ける。アベノミクスには、失敗すれば日本経済を破綻させ得るほどの破壊力があり、その意味ではここまで来たら成功するしかない。

...なるほど、ようやく安倍首相が「景気回復、この道しかない」というフレーズを使った理由がわかりました。

もはや異次元の金融緩和、そしてGPIFによる株式購入は実行されてしまっており、たとえ政権交代が起こったとしても元には戻せません。

しかし、週刊現代12/20号では「株価2万円に備えよ」という記事で悲観的な見通しを掲載しました。

株価は2万円をめざす。しかし「その後」について市場関係者は多くを語ろうとしない。いくら株が上がっても景気は一向によくならず、庶民の生活は苦しくなるばかり。「不況の株高」という歴史的にも世界的にも見られない超異常事態がそう長くは続くはずもない。株価2万円という大台を超えたときに、いよいよそのアベノミクスの矛盾が露呈し、この国に何かが起きると固唾を飲んでいるのである。

①株価が上がったと思っているのは日本人だけで、世界は日本株が既に膠着していると見ている。ドル建て高値が更新されないのは、世界がアベノミクスの限界に気づいているから。

忘れないでほしい。「アベノミクスの虚構が崩れる日はいつか必ず来る。その時の株価が高ければ高いほど、崩壊したときの奈落の底も深くなる」(前出・神谷氏)ということを。

恐らく、このような状況を、国民は肌で感じているのではないでしょうか。

今や日本経済は追い詰められており、アベノミクスという名の"戦艦大和"が奇跡の逆転劇を起こしてくれるのに賭けるしかないという「絶望によるすがりつき」が、自民党が大勝することになるという予測につながっているのではないか、と私には感じられるのです。

今、安倍政権にブレーキをかけなければならない

特定秘密保護法は一昨日、12/10に施行されました。

まず4万5千件が特定秘密にしていされ、最終的には40万件になると見られています。

それら特定秘密がどのような内容であるか、永久に知るすべはありません。

特定秘密が恣意的に運用され、政府にとって都合の悪い情報が永久に封印されるおそれは解消されていません。

自民党が完勝すれば、安倍政権は悠々と原発再稼働、原発推進、原発輸出に動くでしょう。

そして、自民単独で衆議院3分の2を確保すれば、憲法改正に向けて大きく動き出すでしょう。

本当にこれでいいのか。

確かに、今回の選挙はバラ色の未来を語れる内容ではありません。

しかし、みんなで歯を食いしばってふんばらなければならないときだってあるはずです。

確かに今回の選挙では、政権交代は望めません。

しかし、安倍政権を止める方法はあります。

野党が大きな議席を取れば、その分自民党の議席が減り、安倍首相に対する責任論が自民党内部から起こります。

大きく議席を減らせば総裁辞任もあり得ますし、そこまで行かなくても、安倍首相は政権内の別の意見に配慮せざるを得なくなる分、何でもかんでも好き勝手にはできなくなるでしょう。

そのために、この総選挙で野党が結集し、野党の議席を増やすことが非常に重要なのです。

あきらめてはいけません。

絶望に飲まれてはいけません。

投票に行きましょう!

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