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私の立場、背景、考え方―美味しんぼと"三国鼎立"(1)

2014年05月21日 18時30分 JST

物議を醸した「美味しんぼ 福島の真実編」が完結しました。

私は東北人の一人として、政治家の端くれとして、またいちマンガファンとして、心底の落胆を感じているところです。

事実として何がまずいのかという批判は各所でされていますので、私は政治家の端くれとして、「健康不安を感じる被災者を救済し、脱原発を進める」という政治目的をめざすにあたって、なぜこの「美味しんぼ 福島の真実編」が「害」になるのか、という観点から、何回かに渡って記事を書いていこうと考えています。

■私の立場、背景、考え方

以後何回かに渡る記事をご覧いただくにあたって、まず私・中妻じょうたが、どういう前提条件を持っている人間なのかを明らかにしておく必要があると思いましたので、プロローグがてら、簡単に「福島関連の自己紹介」をしておきます。

・私は板橋区議会議員ですが、仙台出身の東北人として、東日本大震災および福島第一原発事故に強い問題意識を感じ、3.11直後から被災地支援に取り組んできました。地元・高島平は40年前に誕生した住宅地で、福島を初めとした東北出身の方が多く住まれています。また、叔母の一人が福島市に住んでいます。

・私は3.11直後から「原発は続けていけるものではない」と確信し、一貫して脱原発の主張を続けてきました。板橋区議会においては板橋区内の首都高速を核燃料輸送車が通過していることを取り上げ、板橋区地域防災計画における核燃料輸送事故対策および放射線対策の項目を大幅拡充させるという成果を出しました。

・板橋区における放射性物質の飛来状況や低線量被ばくの問題について、一般質問や健康福祉委員会で何度も取り上げてきました。放射能測定する際の高さ基準は当初「地上1m」とだけされてきましたが、子どもの身長はもっと低いことを指摘し、区立保育園・幼稚園および公園では地上50cmで計測するようにさせたという成果を出しました。

・板橋区にも福島から多くの方々が避難して住まれています。2011年5月31日、旧高島七小において、地域で使っていない家電を集めて被災地に送るというプロジェクトを実行したとき、新聞の記事を見て、福島県双葉町から板橋区に避難してきたご家族が「何かわけていただけないでしょうか」と会場を訪れました。家族で身一つで逃げてきて、何ひとつ持っていないとおっしゃるのです。双葉町の自宅は無傷で家財道具もすべてそこにあるのに、実質的にすべての財産を失ったのです。その家族は早々に帰還をあきらめ、板橋区で職を探し、子育てをする決断をしました。

また、有志の弁護士が高島平団地で開催した「原発ADR」の説明会も出席しました。会場には10数名の福島からの避難者がおられました。

・3.11以後、福島県へは、公私含めて4回訪れています。公的な視察としては、Jヴィレッジ(2度)、いわき市、南相馬市、喜多方市を視察しています。旧警戒区域もご案内いただき、南相馬市小高区や浪江町も訪れました。

どうあれ長い道のり―Jヴィレッジ視察

いわき市とJヴィレッジの今――福島視察1日目

Jヴィレッジ写真まとめ(2012年、2013年)

美味しんぼには「6度の取材」と書かれていますので、雁屋哲氏の取材量には若干劣るものの、語る資格がないほど差があるわけでもないと思っています。

・昨年、高島平区民館ホールで開催した「タウンカンファレンス」では、福島視察のご報告を行いました。

9.23タウンカンファレンス「タウカン」報告

・政治活動としては、原発のない社会をめざす地方議員連盟「グリーンテーブル」に所属しています。このグリーンテーブルでは福島の視察の他にも、「もんじゅ」や女川原発の視察を行なっています。また、福島の自治体議員を中心に結成されている「原発事故子ども被災者支援法推進自治体議連」において、事務局としてお手伝いをしてきました。

・私もいちマンガファンとして、長らく美味しんぼを愛読してきました。既刊110巻すべてを読んでいるわけではありませんが、「福島の真実」編は開始時点からすべて読んでいます。当初は「食という観点から3.11後の福島を見る」というコンセプトに大変期待していたのですが、「福島市全住民避難」などということを言い出したあたりから「?」マークがつき始め、第22回の「鼻血」で心底幻滅しました。

・福島の現在を語るにあたっては「謙虚さ」と「住民第一」が何より重要だと考えています。記述には細心の注意を払っていますが、もし事実関係に誤りがあったり、万一福島県の住民にとって不適切な記述をしてしまった場合には、いつでも謝罪し、記事を訂正する用意があります。

このような人間として以後の記事を書いていきますので、よろしくお願いします。

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福島県喜多方市はラーメンで有名。

写真は、2013年8月7日の喜多方市視察の際にいただいた喜多方ラーメンの銘店「まこと食堂」のラーメンです。

美味しんぼに「最後の敬意」を評して、福島グルメを紹介してみました。

平日にもかかわらず、外に行列ができる人気ぶり。席も相席でした。

適度に濃厚な正統派醤油スープ、喜多方ラーメンの特色であるちぢれ太麺、舌の上でとろける絶品チャーシュー…。

…腹減ってきた…。

ラーメン食ってから続きを書くとしますか^^;

高島平のラーメンも美味いですよ!

(2014年5月20日「中妻じょうたブログ」より転載)