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【現地ルポ・香港プロテスト4】理由が不透明な逮捕を巡り衝突 女子学生への警官による性的暴行の疑いも

2014年10月13日 00時59分 JST | 更新 2014年12月12日 19時12分 JST

香港政府トップである行政長官を選ぶ選挙制度の改革や、現長官の辞任を求め抗議行動を続ける学生達を中心とした大規模なデモが始まってから既に2週間以上が経過した。これまでに当局側と学生団体らによる対話の機会が何度が提示されたものの実現には至っていない。

この間、主要道路の占拠を続ける学生らを排除しようと抗議行動に反発する市民らとの衝突もあったが、実際には中国当局の意向を受けた集団による学生らへの事実上の弾圧とみられる動きもあり、不信感を募らせるデモ隊と中国当局との対立は深まるばかりで収束のめどはたっていない。

8bitNewsより参照「【傘の革命】香港現地ルポ4 反対派がプロテスター達に複数の場所で攻撃

動画投稿型ニュースサイト「8bitNews」では、現地にジャーナリスト・蜂谷翔子を派遣。現地からの映像ルポを日々更新している。

12日深夜には、警官隊とデモ隊の衝突が発生。警察官による性的暴行を受けたとする女性が救急車で運ばれる場面もあり、現場は未だ混沌とした状況が続いている。

香港中心部で学生らと寝食を共にしながら2週間にわたって取材を続けている蜂谷翔子のルポを皆さんにも共有したい。

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■深夜の衝突「不穏な逮捕」と「性的暴行」疑惑

10月12日の午前2時過ぎ、Mongkokで大通りの占拠を続けている「傘の革命」のプロテスターと警察の間で理由が不透明な逮捕を巡っての衝突に加えて、騒ぎの中で警官による女性への性的暴行が起こったとして現場はさらに混乱した。

ことの始まりは、バリケード周辺でのプロテスターと警官のやりとりだった。現場にいた目撃者によると、占拠エリアを囲むバリケードの修理をしていた2名のプロテスターに、私服警官がアプローチし、2人にIDの提示を要求した。制服を着ていなかった警察に対して2人はIDの提示を拒否し、警察にIDを提示するように要求する。警察はIDの提示を拒否し、2人を引きずり逮捕するに至った。2名の逮捕に対して警察側からの納得のゆく説明がされず、現場にいたプロテスター達が警察に対して不透明な逮捕に対する抗議を始め、逮捕者の釈放を要求する群衆の数は道を埋め尽くすほどに膨れ上がる。

人で埋め尽くされた道路に、まず現場に警察の車両が到着。警察車両が去った後2台の救急車が現場に到着し、1名が担架に乗せられ運ばれてた。

■意図的な暴行か否か 錯綜する情報 地元メディアも確認を急ぐ

騒ぎのさなか、現場の様子をYoutube Liveで生中継していたジャーナリストと名乗る男性が、警察に金属のバトンで脚を殴られたと証言を始める。彼によると、彼が中継をしていると、どさくさにまぎれて警察官が武器を使って彼の脚を殴りつけると、すぐさま武器を隠したという。彼がカメラで警察官の顔を撮影するのを防ぐために警官はフラッシュを彼のカメラに向けたが、彼は警官の顔を撮影するのに成功したと主張し、彼は警察を告訴するとメディアに対して話した。

その後、1人の女性が警官によって性的暴行を受けたという情報が回り始める。彼女は救急車で現場の外に運び出された。

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午前4時頃、現場近くの病院に行くと、複数のプロテスター達が既に病院に駆けつけていた。彼女は精神的なショック状態にあり、足下がふらついていた。乗用車の中から女性にエスコートされながら現れ、病院の入り口近くの椅子に座った被害者Crystalの証言によると、警察官達が人々を押しやっている最中、黒いベストを着た警察官が彼女の胸部を掴んだという。胸部を触られた後彼女は恐怖に陥り、周りにいた人々は警官に向かって怒鳴り始めた。警官は彼女がtriadsのメンバーだと彼女に向かって言ったという。救急車に乗ることに彼女は同意しなかったが、現場から彼女は救急車で運び出された。救急車に乗った際には彼女の友人が同伴した。

約4時間後の10月12日午前7時過ぎ、警察にコメントを求めると、現時点では情報不足の為、警官による性的暴行についてはコメントできないとのことだった。

South China Morning Postによると、Crystalは15歳で、警官の手が彼女の胸部に触れたのはテレビカメラで捉えられていたが、カオスの中で起こったことであり、それが意図的だったかを証明するのが難しい為、性的暴行の罪で警官を追求するのを取りやめた。警察側は、このケースに犯罪性は無いとコメントした。

彼女は「雨傘革命」をが始まってから2週間ずっとキャンプをしていて、市民的不服従には犠牲が伴い、自分がこのような形で犠牲になったことも受け入れる、この犠牲が未来に民主主義を取り戻すためになることを願うと話したという。弁護士と共に彼女を警察署から引き取りにきた彼女の母親は、娘のことは心配していたが、重要な目的の為に彼女が運動に参加していることを理解していたと話した。