『バイオハザード:ザ・ファイナル』―経済のゾンビ化を防止せよ(114)

ゾンビの問題は経済にもある。

(RESIDENT EVIL: THE FINAL CHAPTER /2016年)

ミラ・ジョヴォヴィッチがヒロイン・アリスにふんし、いわゆるゾンビ(アンデッド)とサバイバルを繰り広げるアクションシリーズの第6作で最終。

1作目『バイオハザード』は、2002年公開。日本のゲームソフト『バイオハザード』を原案とした、サバイバルアクションホラー映画。以降、『バイオハザードII アポカリプス』(2004年)、『バイオハザードIII』(2007年)、『バイオハザードIV アフターライフ』(2010年)、『バイオハザードV リトリビューション』(2012年)と14年も続いている。

生存者アリスと、宿敵アンブレラ社が仕掛けるアンデッドとの最後のバトル。アンブレア全米No.1の巨大複合企業で、医薬品シェア90%を誇っていたが、細菌兵器の研究開発を手掛ける"死の商人"。事故により、細菌が漏れ、世界中の人類がアンデッドになってしまう。

アリス(ミラ・ジョヴォヴィッチ)は、アンブレラ社のコンピューター:レッドクイーンから48時間後に人類が滅びると告げられる。そして、宿敵アンブレラ社が放った膨大な数のアンデッドが地上を占領。アリスは研究室があったラクーンシティに戻って、生還したクレアなどと合流し、アンブレラ社の心臓部へ向かうが......。ネタバレ厳重注意なのでこれ以上は書けない。

主人公ミラ・ジョヴォヴィッチ(ヨヴォヴィッチ)は1975年ウクライナ・キエフ生まれの41歳(!)このシリーズは全て見ているが、彼女はどんどん素敵になってきている。一番セクシーかもしれない。

メガホンを取るのは、シリーズ全作に携ってきたポール・W・S・アンダーソン。彼は実は、現在のミラの夫。日本でモデルやタレントとして活躍中のローラも共演。

ゾンビの問題は経済にもある。すでに経営が破たんしているにもかかわらず、様々な施策により生き延びているゾンビ企業の問題である。日本の場合には、銀行取引の関係で一回会社を倒産すると、資産をすべて失うなど、ダメージが大きすぎる。それが企業の新陳代謝が進まない理由の一つである。

中国でもその問題に取り組んで、ゾンビの大企業を倒産させようとしている。しかし、筆者の知る限りでは、1社しか倒産していない。しかも、預金の残不足を9回も繰り返した末の倒産である。なかなか改革は進まないものである。

人でもそんな方がいる。企業の中で力を発揮できず、過ごしている。大企業では結構いるのではないか。そういった方が社会全体に動き、実力が発揮できれば、日本経済も活性化すると考えている。

【宿輪ゼミのご案内】

博士(経済学)・帝京大学経済学部経済学科教授・慶應義塾大学経済学部非常勤講師・映画評論家の宿輪先生が2006年4月から行っているボランティア公開講義。その始まりは東京大学大学院の学生達がもっと講義を聞きたいとして始めたもの。どなたでも参加でき、分かりやすいと、経済学博士の講義は好評。「日本経済新聞」や「アエラ」の記事にも。期間は10年を、開催回数は200回を、会員は1.2万人を超えて、日本一の私塾とも。言われています。次回第221回は2017年1月4日(水)開催。Facebook経由の活動が中心となっており、以下からご参加下さい。

注目記事