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GDPが成長しつづけることは「必要」「可能」、ともに減少~経済についての世論調査より

2017年07月29日 16時55分 JST

「幸せ」「本当に大事なものは何か」、「働き方」、「経済成長」、「経済のあり方」などに関する人々の価値観が大きく変わりつつあると感じています。

「経済成長=給料アップ=幸せ」と、今も意識・無意識のうちに考えている人も多いですが、この「=」に「?」がつき始めている人も多く見られます。

時代が大きく変わるとき、技術の変化は私たちの暮らしを目に見えるカタチで変えますが、価値観の変化はなかなか目には見えない変化として、時代の変化を後押しします。

私が代表を務める幸せ経済社会研究所ではこの「なかなか目に見えない変化」を"見える化"したいと思い、世論調査を継続的に行っています。

数年前から、「日本のGDP(国内総生産)が成長し続けることは、必要か? 可能か?」を繰り返し聞いているのですが、その結果の変化も、時代の変化を教えてくれている気がします。

幸せ経済社会研究所の協力のもと、東京都市大学環境学部枝廣研究室が2017年3月に実施した、経済成長に関する調査の結果をご紹介します。

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この調査は、経済の規模を測る指標であるGDPが成長する必要性や可能性などについて、人々がどのように考えているのかを知るために行ったものです。主要な結果は以下の通りです。

日本のGDPが成長しつづけることは「必要」と回答した人(「そう思う」「どちらかといえばそう思う」)は66%(823人)でした。2014年に行った同様の調査の83.4%に比べ、大幅に減少していることがわかります(図1)。

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また、日本のGDPが成長を続けることが可能かどうかという質問に対しても、「可能」と回答した人(「そう思う」「どちらかといえばそう思う」)は35.4%(442人)、こちらも2014年の42.8%を下回る結果となりました(図2)。

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そして、GDPが成長しつづけることは「必要」と回答した人のうち、「不可能」と答えた人は43.1%(355人)、つまり「必要」と考える人のほぼ4割が、「不可能」と考えていることが明らかになりました。2014年に行った調査では、この数字は31.6%だったことから、「必要」と考える人の中でも、「不可能」と考える人が増えていることがわかります。

GDPが成長し続けることは「必要」だが「不可能」と回答した人から多く挙がった理由は、「少子高齢化」と「人口減少」でした。また、GDPが成長し続けることは「可能」と回答した人が挙げた理由には、日本の技術力や日本人の勤勉性を指摘するものが多かったほか、「そう思わなければ、成長もない」「信じている」といった声も多くありました。

一方、GDPが成長し続けることは「不必要」と回答した人からは、「経済成長=幸せではない」「量より質の時代」、「経済の成長ばかりを追うと、ゆとりのない生き方を強いることになる」など、GDPが成長することに対する負の側面に注目した回答が多く寄せられました。

3年前に比べて、日本のGDPが成長しつづけることが「必要だ」と考える人が大幅に減り、「可能だ」とする人も減っているという今回の結果は、人々の「GDPで測られる経済成長」に対する考え方や価値観が変わりつつあることを示していると考えられます。

地球の限界にぶつかっている現在、さらなるGDPの成長を必要とせずに人々の幸福をもたらすことのできる、新たな経済のあり方が求められています。今後も枝廣研究室では、「定常経済」「足るを知る経済」「地域に根ざしたレジリエンスの高い経済」などの研究を続けていきます。

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*この調査は、アサヒグループ学術振興財団の助成を得て、東京都市大学環境学部枝廣淳子研究室(横浜市都筑区)が、2017年3月16日-2017年3月18日にかけて、株式会社マクロミルのモニター1248人を対象にインターネット調査法を用いて行いました。対象年齢は20歳から70歳、年代、性別および大都市/中小都市・地方の割合は日本人口比に合わせてあります。

*2014年の調査は、2014年10月25日-26日にかけて、同じく株式会社マクロミルのモニター500人を対象にインターネット調査法で行なわれました。

http://ishes.org/news/2014/inws_id001453.html

*2014年の調査の選択肢は「必要だと思う」「やや必要だと思う」「どちらかといえば必要ないと思う」「必要ないと思う」という形式であるのに対して、2017年の調査は「そう思う」「どちらかといえばそう思う」「どちらかといえばそう思わない」「そう思わない」という形式です。また、「あなたは、GDPが成長しつづけることが可能だと思いますか」と尋ねたのに対して、2017年の調査では「あなたは、日本のGDPが成長しつづけることが可能だと思いますか」と尋ねています。

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調査主体:東京都市大学環境学部 枝廣淳子研究室

調査協力:幸せ経済社会研究所