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090 | お風呂博士に聞く、カラダにいい入浴法(前編)

2014年11月21日 16時32分 JST | 更新 2015年01月13日 19時12分 JST

バスタイムは一日の疲れをとってくれる癒しの時間。でも時には疲れてそのまま寝てしまったり、毎日シャワーだけという方もいるのではないでしょうか。お風呂って体にいいの?シャワーだけでもいいの?など、意外と知られていないお風呂のあれこれを、〈株式会社バスクリン〉の社員で、「お風呂博士」としてメディアにも出演する石川泰弘さんに聞きました。

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―そもそも入浴は体にとってどのような効果があるのでしょうか?

「入浴には、浮力・温熱・水圧という、三大効果があります。浮力はお湯につかると関節への負荷がなくなり脳への刺激が鈍くなるので、リラックス効果があるといえます。2つ目の温熱は、お湯の温度により効果が変わってくるのですが、熱いお湯は交感神経が優位になってくるため活動的になり、ぬるめのお湯は副交感神経が優位になるため、リラックスできます。お風呂上がりに勉強や仕事がある場合は、熱めのお湯にさっと入り、逆に寝る前は、ぬるめのお湯に入るといいでしょう。水圧は、心肺機能を高め、血の巡りを良くし血行促進を促します。栄養を摂るのは食事ですが、栄養を運ぶのが血液です。そのため、血液循環を良くし、全身に栄養を運ぶのをスムーズにするのが水圧の効果です。」

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―シャワーだけで済ませてしまうという人も多いかと思うのですが。

「シャワーの場合、体温を上げるのが難しいため、質の良い睡眠のためには夜はお風呂に入っていただいた方がいいですね。仕事や付き合いなどもあって疲れてそのまま寝てしまうこともあるとは思うのですが、湯船につかるだけで睡眠の質が変わってきますから。睡眠というのは深さがとても大切で、入浴はそのアシスト役と言えます。実はお風呂につかっているだけで肉体的な疲れがとれるわけではなく、睡眠が疲れをとってくれるんです。人間は体温が下がってくると眠くなる仕組みで、お風呂に入ると体温は上がりますが、上がったあとに人の体温というものは必ず下がります。お風呂はスムーズに体温を下げるのに効果的なのです。とにかく長く寝れば良いというわけではなく、その時間をお風呂にあて、深い眠りにつくことが疲労回復には効果的です。」

―「体にいいお湯の温度」というのはあるのでしょうか?

「先ほどもお話したように、お風呂に入った後の行動に合わせてお湯の温度を変えてもらうのがいいのですが、基本的には40度前後が適温と言えるでしょう。ただし、自律神経には個人差があるので、足を入れてみて少しピリピリするようだったらその人にとっては熱めなので、その場合は少し温度を低くするなど、個人個人で設定してもらうのがいいですね。」

―入浴時間はどうでしょうか?

「これも目的に合わせてもらうのがいいのですが、これから寒くなってきて、体を温めるのが目的となる場合は、最低でも6、7分ほど湯船につかっていただくのがいいと思います。額にうっすら汗をかくくらいがカラダが温まったサインです。汗は基本的には体温が上がって、それを下げるためのものなので、汗が出てくるということは、カラダが温まったということなんです。ですので、最短でも汗が出てくるまではつかっているといいですね。カラダが温まるスピードも人それぞれなので、4、5分で汗をかく人は4、5分、といったように、それぞれで調節してください。」

―お風呂からあがって寝るまでの時間の目安などはあるのでしょうか?

「寝る前に入るのでしたら、しっかりと温まったあとに、寝る1時間半前までにはお風呂から出ておくのが理想です。お風呂で汗をかいた状態で寝てしまうと湯冷めしてしまうので、まずは体温を落ち着かせなければいけません。1時間半も時間がとれないという方は、ぱっと入り、あまり体温を上げすぎないなど工夫しましょう。その場合も寝る前の30分でも1時間でも時間をとってもらうといいですね。」

後編は、ダイエットの意外な活用法、入浴剤の使い方など、より実用的なお風呂の活用法を紹介します。

イラスト/榊原ミドリコ 文章/佐藤麻弥

石川泰弘

●いしかわ・やすひろ

〈株式会社バスクリン〉の広報責任者。温泉入浴指導員、睡眠改善インストラクター。「お風呂博士」として温泉や入浴、睡眠に関する講演やメディア出演など、多方面で精力的に活動している。近著に『お風呂の達人(草思社刊)』、『バスクリン社員がそっと教える肌も腸も健康美人になる入浴術26(スタンダードマガジン社刊)』がある

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(「からだにいい100のこと。」より転載)

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