066 | 宝塚と劇団四季から辿り着いた。健全なカラダを作る方法。

宝塚歌劇団の雪組で男役を務めたMACHIKO(風見玲央)さんと、小林紀子バレエ・シアターを経て劇団四季で活躍していた水井博子さん。公演で全国をまわる過酷な現役生活を経て、女性のためのフィットネススタジオ「目白 椿の坂スタジオ」でインストラクターを務めている。舞台生活、出産、インストラクターとさまざまな経験を通して、長い間カラダと向き合ってきたふたりが、今思うカラダにいいこととは。

宝塚歌劇団の雪組で男役を務めたMACHIKO(風見玲央)さんと、小林紀子バレエ・シアターを経て劇団四季で活躍していた水井博子さん。公演で全国をまわる過酷な現役生活を経て、女性のためのフィットネススタジオ「目白 椿の坂スタジオ」でインストラクターを務めている。舞台生活、出産、インストラクターとさまざまな経験を通して、長い間カラダと向き合ってきたふたりが、今思うカラダにいいこととは。

----現役の頃と現在とでは変わったことも多いと思うのですが。

水井博子(以下、水井) 「現役の頃は、アスリートと同じように自分を追い込んで作品に参加していました。日々、舞台や稽古、移動などでオーバーワークになってしまうことも多く、食事も不規則。健全な生活とは言い難かったかもしれません。風邪を引いたり、ケガをしたとしても公演に穴をあけるわけにはいかないので、対症療法で沢山薬を飲んでしのいだりして、どうにかして自分でバランスをとっていました」

MACHIKO 「若かったので多少無理をして舞台や稽古に打ち込んでも平気だったのかもしれませんが、確かに健全な生活ではなかったかもしれないですね。現役時代の競争のプレッシャーは並大抵ではありませんでしたから。インストラクターも競争社会ではありますが、今は、家族がいることもあり家事や育児などもやりながら仕事も生活の一部として、以前よりマイペースに向き合うことができています」

----生活を変えるきっかけは何だったのでしょう?

水井 「子どもが生まれたことでしょうか。食事にも気を遣うようになり、なるべく手作りを心がけるようになりました。今は、手作りの天然酵素を取るようにしています」

MACHIKO 「そうですね。私も子どもが生まれてから変わりました。今実践しているのはスムージーで、季節の葉野菜を1種類とフルーツを3種類入れるグリーンスムージーを空腹時に飲んでいます。一日に500〜700mlくらいは飲んでいますね。飲み続けていくうちに体の調子が変わってきたのを実感しています。肌も髪も変わりましたし、体も軽くなって、特に朝の目覚めが良くすっきりと起きられるんです」

水井 「現役を引退してから、対処療法で薬を飲むのではなく、結局は自分の免疫力が大切だということに気付き、食べる物や手作りを心がけて根本的な改善をするようになりました。風邪を引いてもきちんと食べて休めば治るんです。体を変えるためには時間がかかるということを体感したので、時間をかけることを惜しまなくなってきましたね」

----体を変えたい人は、まずは何から始めればいいのでしょうか?

MACHIKO 「まずはストレッチからやってみましょう。ストレッチは筋肉のトレーニングにもなり自分ひとりで気軽にできますから。更にもっと体のことを知りたい、動かしたいと思ったら、『椿の坂スタジオ』のようなフィットネススタジオに通ってみるのもいいですね。姿勢を意識するだけで違いますからね。背筋をピンと伸ばして胸を張って『元気がでないんです......』と言っている人ってあまりイメージ湧かないじゃないですか?姿勢が悪いと、見た目にも美しくないのはもちろん、呼吸が浅くなり、内蔵も圧迫されてしまうんですよ」

水井 「心身は繋がっているので、ふさぎ込んでいる時は姿勢も悪くなりがち。姿勢を良くするだけでアクティブになれると思います。自分の体との対話がないまま鍛えてしまっている人が多いと思うんです。例えば腹筋を鍛えるにしても、どこの筋肉を鍛えているのか意識しないまま、見よう見まねで腹筋の動作をしていると、実際には背筋や太ももの方に力が入ってしまっていたりしますから。自分の体の癖は、長年時間をかけて形成されたものですから、戻すのにも当然時間がかかります」

MACHIKO 「まずは自分にあった方法を見つけ、短期的ではなく、無理をせずにライフワークの一部に組み込むことが大切です」

ストイックに体を動かし続けた現役時代を経て、インストラクターとしてより深く、客観的に体と向き合い続けているふたりが導き出したのは「体を変えるには時間がかかる、けれどきちんと向き合えば体はちゃんと変わる」という答え。遠回りしないことが、からだにいいことの一番の近道なのかもしれない。

写真/石渡朋 文章/佐藤麻弥

MACHIKO(風見 玲央)

●まちこ(かざみ・れお)

元宝塚歌劇団雪組所属。退団後ロンドンのアランハードマンのスタジオにてピラティスを学ぶ。2007年より自宅スタジオで、イクイップメントの〈ピラティススタジオ・MACHIKO〉主宰。

水井博子

●みずい・ひろこ

小林紀子バレエ・シアターにてRADインターミディエイト取得。その後劇団四季に11年間在籍。数多くの舞台に出演。現在は「からだメンテナンス」クラスを主宰。

目白 椿の坂スタジオ

www.tsubakisutudio.com

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(「からだにいい100のこと。」より転載)

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