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子どもの気持ち、もっとわかってあげたい。ママのためのコミュニケーション術

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「また今日も怒ってしまった」。子どもの寝顔を見ながら反省すること、ありますよね...。

子どもとのコミュニケーションを大切にしたい、そう思いながらも、家事や仕事に忙しいママが子どもと一緒に過ごせる時間は限られています。そんな中で、子どもの気持ちをしっかりと理解してあげるコツや、子どもとのコミュニケーションの質を高める方法があります。

そのヒントになるのが、コーチングという手法。コーチングの専門家として、様々なメディアで活躍中の堀口ひとみさんに、子どもとのコミュニケーション術を教えてもらいました。簡単なチェックシートもあるので、気になる方は試してみてくださいね。

2014-06-18-logo_mini.png「コーチング」という仕事

コーチングとは、相手への質問を繰り返しながら、その人の潜在能力や問題の解決策を自主的に引き出す技術です。具体的には、話を遮らずにしっかりと聴き、共感して理解を示しながら対話を進めます。その中で、質問や承認をしたり、時には視点を変えて一緒に考えたりすることで、相手の中にある答えを引き出していきます。

コーチングを行う専門職がコーチ。転職、子育て、部下との接し方などの悩み相談もあれば、自分らしく生きることについて、自分の答えを引き出してほしいという依頼もあります。コーチは、先生としてではなく対等な関係で接するので、どんな状況でも決めつけたり一方的に教えたりはしません。相手を尊重し、話をきちんと聴くことで絆が生まれます。

2014-06-18-logo_mini.pngすべては、「聴く」ことから始まる

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コーチがなすべき大切な仕事の1つが「傾聴」です。ただ聞くのではなく、相手の話を肯定も否定もせずに丁寧に聴きます。「あなたはそう感じるのね」と共感しながら、しっかりと耳を傾ける姿勢は、子どもとのコミュニケーションにも通じるものです。

私(堀口さん)には4歳の姪がいるのですが、相手のペースに合わせて話を聴くことで、彼女が話したいこと、行動したいことを自然と引き出せると感じています。

丁寧に聴くということは、相手の言葉だけに頼らず、その背景にある気持ちまで理解しようと努めること。子どもがどうしてそう思ったのか想像し、「どんなにおかしなことを言っても、まずは受け止めてみよう」と思いながら話を聴いてあげましょう。そういう姿勢をとると、子どもは安心して心を開くことができます。言いたいことを言って、それをしっかりと聴いてもらえるのは嬉しいものです。そういう経験をすると、「受け止めてもらえた」「もっと話したい」と感じられるので、その後のコミュニケーションもスムーズになります。

2014-06-18-logo_mini.pngコミュニケーション・チェックシート

コーチングの視点から、子どものコミュニケーションで気を付けた方が良い点を簡単なチェックシートにまとめました。何個あてはまるか数えてみてください。

  1. 一生懸命アドバイスすることがある。
  2. 大人のペースで「早くしなさい!」と急かす。
  3. 何か質問をされたら、すぐに答えを言う。
  4. 何事もすぐに評価したり、判断したりする。
  5. 努力したプロセスよりも、結果が重要だと思う。
  6. 正解か不正解か、二者択一で判断をすることが多い。
  7. 子どもの背景(気持ちや理由)を想像せずに、言葉をかける。
  8. 自分の気分であたってしまうことがある。
  9. 子どもが泣くと、すぐに「泣かないで」と言う。
  10. 子どもにとっては深刻なことを、大丈夫と軽く扱う。

6つ以上あてはまった場合は、大人の尺度や都合を優先して会話をしている可能性があるので、少し注意が必要です。大人のリズムでパッと反応して言葉を発するのではなく、子どものペースがあることを意識して話を聴いてあげましょう。

2014-06-18-logo_mini.png大切なのは、子どもの気持ちに寄り添ってあげること

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子どもは、大人よりも自分の気持ちに正直で、実は、感情の扱い方を知っています。たとえば、私の4歳の姪は、何か失敗をすると、泣いて恥ずかしそうに隠れてしまうのですが、数分するとケロッとして戻ってきます。大人はその場では我慢しても、ずっと後になって感情を爆発させることがありますよね。子どもは素晴らしい治癒力を持っているものです。

私たちは、子どもに対して、「何かを教えてあげなければ」という気持ちになることがありますが、コミュニケーションに関しては、子どもにはなるべく自然な感情のままでいさせてあげる方が良いと感じます。

泣いたら、泣くのをやめるように言ったり励ましたりするのではなく、「辛かったね」と感情を代弁してあげて、ただ寄り添ってあげるということです。遠回りに思えるかもしれませんが、結果として、子どもの気持ちが一番早く癒えると思います。

あるとき、姪がのどに魚の小骨をひっかけて泣いてしまったことがありました。大人たちは、母親の不注意を指摘したり、ご飯と一緒に飲みこむように教えたりしたのですが、まったく泣きやみません。彼女を笑顔にしたのは意外な一言でした。

「おじいちゃんも、骨がのどに刺さったことがあるよ。痛いよね。」

それを聞いた姪は「おじいちゃんも? そっかー」と笑顔になり、元気にご飯を食べ始めました。共感が子どもの心を開くのだと実感した瞬間です。

子どもが何を感じているのか、本当は何を望んでいるかを想像して、共感を持って歩み寄ること。その気持ちがあると、たとえ短時間でも密度の濃いコミュニケーションをとることができます。

2014-06-18-logo_mini.pngすぐに役立つ、2つのポイント

「聴く」ことに集中する

会話はキャッチボールと言われますが、実際は、「聴く」「考える」「伝える」を同時にしようとする人が少なくありません。子どもが一生懸命話しているのに、聴くことに集中せずに、なんと答えよう、次に何をしようと考えていることはありませんか?それではキャッチボールは成立しません。まずは聴いて、それから考えて、感じたことを伝えましょう。動作をひとつずつ行うことが、相手のペースに合わせた傾聴につながります。

聴いた後は、共感して子どもの気持ちに寄り添いましょう。その上で、ゆっくりと話ができる時には、子どもが自分で考えられるように、質問を投げかけるのも効果的です。「これは、どうして○○なの?」といった質問をされたら、3択問題にして考えさせたり、「どうしてだと思う?」と予想を訊いてみたりするのです。

ママ自身、自分に優しくする時間をつくる

ここまで、子どもを軸にしたコミュニケーションについてお話してきましたが、話をちゃんと聴いてあげるためには、ママ自身の心のケアも重要です。毎日忙しく、様々な場面でしっかりすることを求められる女性なら尚更です。

弱音を吐いたり甘えたりするのは難しいかもしれませんが、日々、素直な気持ちと向き合って、「そのままでいいんだよ」「大丈夫、うまくできているから」と、心の中で自分に優しい言葉をかけてあげてください。そうすることで、不要な思い込みから解放されやすくなりますし、結果として、子どものありのままの姿を認めてあげられるようになるでしょう。

堀口 ひとみ/1975年、東京生まれ。株式会社パールプリュス代表取締役 大学卒業後、日本マクドナルドに入社。5年間の店舗勤務を経て、アパレル業界に転職。渋谷店、店長時代に、部下の能力を引き出すためにコーチングを勉強し始める。2006年6月に独立し、現在、ライフコーチ、講演を中心に活動。

2014-06-18-logo_mini.png「かしこい」女性に「かしこく」生きるヒントを提供する情報サイト『kashiko(かしこ)』
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