Huffpost Japan
ブログ

ハフポストの言論空間を作るブロガーより、新しい視点とリアルタイムの分析をお届けします

かずかず Headshot

日本の『好きなことやれないサイクル』はヤバい。年を取れば取るほど取り返しがつかなくなるので、若者の皆さんは早めに抜け出してください。

投稿日: 更新:
印刷

若者の皆さん。どもども、かずかずです。

僕の友達には、「なんで僕・私はこんなこと(仕事)してるんだろう」という人がめちゃくちゃ多いです。もしかしたら僕がその最たるもので、類が友を呼んでいるだけかもしれませんが。

日本には『好きなことやれないサイクル』が存在し、多くの人がそれの渦中にあると僕は信じています。それによって、国民は物質的には幸せなはずなのに何か満たされず、他人の粗探しをすることで自分を定義しようとします。エンブレム問題やベッキーや清原の失脚を美味しく感じちゃうんです。足の引っぱり合いばっかりで、新しい価値が全然生まれない悲しい社会です。

僕も物心ついてから二十年近く、この『好きなことやれないサイクル』から抜け出せずにいます。今なお抜け出そうと苦しんでいます。若い世代にこのサイクルの恐ろしさを伝え、少しでも人生を棒に振るう人を減らしたいので、『好きなことやれないサイクル』とは何たるやをここに記します。 

好きなことやれないサイクルとは


『好きなことやれないサイクル』とは、好きなことをやれずに、好きじゃないことをするようになってしまうサイクルです(センテンスが冗長になってしまった)。

「個人の選択なんだからお前が関与することじゃないだろう。」そう思う方もいるかもしれません。しかし不幸は伝播するので解決しないとだめなんです。好きじゃないことをやってる人は基本的に不幸せで、好きなことをやる人の足を引っ張ろうとするので、どんどん減らしていかないといけません。

好きなことやれないサイクルのメカニズム


『好きなことやれないサイクル』はどのように生まれるのでしょうか? それは日本において個人が画一的な物差しによってのみ計られることが原因で起きます。

日本では、物心ついたときから個人が常に画一的な物差しによって計られていて、小3くらいからずっとそれに追いかけ回されて、自分が何が好きかといったことに向き合う暇がありません。

小3くらいからみんなどんどん塾に行き始め、その後大学に入るまでずっと「偏差値」という一つの画一的な物差しによって個人の価値を計られます。

そういう教育のせいで、入って何がしたいかとか考えないまま、なんか知んないけど東大、早慶を目指します。そして大体の人が落ちます。落ちることによって、画一的物差しに対して更に敏感になってしまいます。

そして4年間のパラダイスも束の間、目的意識を持って生きている少数の学生を除いて、就活ではブランド力のある企業ほど良いというこれまた偏差値みたいな画一的な物差しによって多くの学生が動かされます。そして今までの人生と全く関係のない会社に入っちゃったりします。

憧れの大企業に入社後、たとえ違和感を感じたとしても、お決まりのとりあえず三年論によってとりあえず三年居ます。奨学金のこともあるしポンとは辞めれません。そしてとりあえずの三年が過ぎて転職しようにも、転職するにはその三年のキャリアを生かしたものでなくてはいけないため、結局ずっと好きでもない仕事をします。結婚して子供が出来たらますます後に引けなくなります。

こうしてよくわかんないまま人生進めてって、「ちょっと待って、ちょっと、これなんか違う!!」って40歳50歳で気付いちゃうのがミッドライフクライシスです。

 2016-02-23-1456219467-8637413-.png

ミッドライフクライシスとは


ミッドライフクライシスとは、人生におけるプロジェクト炎上です。プロジェクト炎上とは、お客様の欲しいシステムをちゃんと把握しないまま、なぁなぁで作ってって、途中でお客様に「こんなの欲しくないんですけど」って言われて、てんやわんやして、倒産するやつです。

つまり、自分の感情に対してゴマカシゴマカシで生きてきて、だいぶ年を取った頃にそれに気付いちゃって、「ちょっと、ちょっと待って、なんか違う!! ひゃ〜〜〜〜!!!」ってなっちゃって、家族も手を付けられなくなってしまうのがミッドライフクライシスです。

うちの父ちゃんがわりかしこんな感じなんです。この過ちを親子二代で繰り返したらお粗末にも程があります。僕より若い世代の未来のある人たちが、父や僕のように人生の時間を無駄にしないためにも、この『好きなことやれないサイクル』から脱する方法をちょっと考えました。

好きなことやれないサイクルを脱する方法


好きなことやれないサイクルを脱する方法は3つあります。

1.そもそも入らない

これはかなり非現実的な解決方法というか、本人の意思でどうこうなるレベルではないのですが、そもそもやりたいことやれないサイクルに入らないというスペシャルコースがあります。

それは幼少期に自分に合ったものに触れ、それで周囲の大人を本気でサポートさせる気にしてしまうほどの結果を出すことで可能になります。ちきりんさんの言う "10万人に一人くらいの傑出した子" はこのサイクルに入らなくて済むかもしれません。(参考:学校で浪費される無駄な10年をどーにかすべき論 - Chikirinの日記

2.大学在学中に抜け出す

現行の『好きなことやれないサイクル』の中の、唯一の穴が大学です。僕が経験した限り、大学在学中は画一的な物差しの力が比較的弱まります。世間も学生には結構優しいです。ようやくやって来た、この誰も何も言ってこない人生のサンクチュアリ期間を活用して、なんとかこのサイクルを脱したいものです。

方法としては、やってて楽しいと思うことを見つけて、それでちょっとでも良いからお金を稼げたら良いと思います。そしたらそのツテを使って仕事ができるようになるので、就活の時に見事サイクルから脱せます。

でもそもそも今まで画一的な物差しの中で結果を出すことに精一杯だったので、『好きなこと』っていうのが見つかっていないことが多いです。なのでそれを見つけるための手っ取り早い方法としてはこんなものがあげられると思います。

2.1 面白そうと思うものに手を出しまくる

2.1.1 一般教養の授業をしっかり受けて、もしそれが本当に響くならその先生の学部の授業を受けてみる
何となく経営学部に入っちゃって、興味の無い経営学の授業をひたすら取りまくってる学生必見です。一般教養の授業は自分の興味を見つけるチャンスです。しっかり受けて、何か引っかかるものが見つかったら、その教授の学部の別の授業を受けさせてもらえて、どんどん深まってく可能性があります。

2.1.2 ネットで何か作ってみる
Youtube動画でもブログでもしょぼいホームページでも何でもいいので、作って公開してみると良いと思います。そうすると中身のコンテンツが必要になってきます。継続的にコンテンツを生み出すのは、本当に自分が好きなものじゃないとキツいので、必然的に自分が何が好きか向き合うことになります。 

2.2 コンビニとか居酒屋とかのバイトを辞めて下北に通う

すみません、これは比較的裕福な学生に限った話なのですが、もし経済的に余裕があるなら今何となくやってるそのバイトを辞めて(orシフトを減らして)面白そうな所に繰り出してみればいいと思います。

経済的に困窮してない学生にとって、「だって大学生だから」やってるアルバイトってめちゃくちゃ害です。アルバイトやってるとよくも悪くも忙しくなって生活が充実してる風に感じてしまいますが、せっかくの自分と向き合える時間から逃げてるだけです。

別に行くのは下北じゃなくてもいいです。日本科学未来館とかに行ってASIMOとしゃべってくるのでも良いと思いますし、WWOFINGで農業体験するとかでも良いと思います。とにかく「うわ、これもっと知りたい!」ってのをいくつか見つけておかないと、まじで将来終わります!! 

 3.サイクルの真っ只中だけど強引に抜ける

好きなことやれないサイクルを脱する方法の3つ目は、サイクルの真っ只中だけど強引に抜けるというものです。

これは僕が現在挑戦中です。去年の4月に新卒でIBMに入り、先月辞めました。在学中は映像制作に精を出し、経営学の学位ゲットして、その結果なぜIT企業でSEをやることになるのでしょうか。論理の飛躍も甚だしいですよね? でもこんなわけ分かんないことをさせちゃうのが日本の好きなことやれないサイクルなんですよ。

果たして僕はこのままこのサイクルからはずれることが出来るのでしょうか。乞うご期待!

若者よ 


画一的な物差しで計られた自分に満足できる人は全体のうちほとんどいません。なので大抵の人は劣等感まみれで基本常に焦って人生を送ることになります。この非常に残酷なサイクルを蚊取り線香のような図解を交えて分かりやすく説明しましたが、いかがでしたでしょうか。

僕の少ない社会経験から確実に言えるのは、一回社会人になってからこのサイクルから外れようとするのは非常にエネルギーが要るということです。なのでこれから、在学中にこのサイクルから脱する大学生が増えることを切に願っております。

こんなの人生の説教みたいで自分で書いてて悲しいのですが、純粋に周りの人が日本の一億総画一化政策の価値観に振り回されて輝くチャンスを失っているのを見ると本当に悲しくなるんですよね。

最近ある友達の就活終わったのですが、それが本当に「どうして??」 って感じの結末で。在学中に演劇で才能を開花させた彼が、なぜか就活に振り回されて就活浪人までして4月からサラリーマンになるんですけど、彼は確実に劇場でスポットライトを浴びているべき人間なんです。普通に就職するという報告を聞いた時、本当に悲しかった。

ただの友人である僕と、ちょっと食事行く度に毎回エンターテイメント性入れてくるめっちゃ頭キレて出会いに貪欲でわりかしイケメンの友達が、毎日つまんない銀行業務をやっているのとかも、はてなマークの嵐です。出会い系アプリの企画に最先端で関わってたほうが絶対あんたの能力活かせるでしょ、みたいな。(あ、ちなみに一億総"出合い系"社会がもうすぐ来ます!)

一方で若いころから自分の興味に真正面から向き合って、今好きなことやってる友達とかはめちゃくちゃ面白いんだよなぁ。今度は彼らのインタビュー記事とか書こ。

ほなほな

P.S. 

『好きなことやれないサイクル』に関して何か思うことがありましたら、ハッシュタグ「#やれないサイクル」と共にツイートして頂けるとありがたいです。

(この記事は、2016年2月10日 かずかずのたまご「日本の『好きなことやれないサイクル』はヤバい。年を取れば取るほど取り返しがつかなくなるので、若者の皆さんは早めに抜け出してください。」を改稿したものです。)

【関連記事】
受験勉強という最強の『人生のロスタイム』から子供を守る - かずかずのたまご
東京芸大の卒業作品展を見に行くべき3種類の人間 - かずかずのたまご
進学校に通う君へ - かずかずのたまご

他のサイトの関連記事

仕事で「やりたいこと」がないのは悪いことでしょうか

編集者からプロデューサーに! 恋愛応援アプリ「Poiboy」鍬のどかの肩書きに縛られない仕事観

睡眠時間は1日12時間!ラーメン評論家の、好きなことだけやる生活