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ひとりひとりの‟職域侵犯" ー 「境界を超える」デジタルトランスフォーメーション

カギを握るのは、社員ひとりひとりではないでしょうか。

2018年02月09日 15時00分 JST | 更新 3時間前

テクノロジー分野の企業PR支援を生業に、プロボノで「テクノロジー・ネットワーク」を運営する中の人です。

ワールドマーケティングサミット東京 2017 登壇者9名の講演を聞き、見出した共通項は、自分主導で「境界を超えること」の重要性です。

振り返ると2016年に、日本広告学会クリエーティブ委員会 「クリエーティブ・フォーラム2016」で聞いた『プロデューサーのキャリア連帯』著者、山下 勝氏(青山学院大学 教員情報)の講演では、映画産業の現場にいる各人が与えられた以上の職務に挑戦して想像力を高めて成長する現象を‟職域侵犯"と呼びました。今回のワールドマーケティングサミットでも同様に、マーケティングをテーマとする各登壇者が、セルフコーチング、自己成就といった言葉を使いながら、専門領域や正確な分析を超えて挑戦する意義を述べた点が印象的でした。

企業が今日のマーケティングのテーマ、デジタルトランスフォーメーションを遂げるには、SAP小松原 威氏 著『<新風シリコンバレー> 守りと攻めのデジタル化』(2017年11月28日 日経産業新聞 掲載)いわく「業務の効率化(デジタイゼーション)という守りのデジタル化」と、「ビジネスモデルの変革(デジタライゼーション)という攻めのデジタル化」が必要です。抽象的ですが、デジタルトランスフォーメーションを「開国」になぞらえて考えるとよいように思います。かつて日本も経験したとおり、開国には、諸外国との親和条約、通商条約、国交樹立といった一連の取り決めとそれに付随する社会変革が1セットになっています。ピンポイントの出来事ではなく、一連のひとの動きと事実の積み重ねです。

2018年現在、IT企業トップと話をすると、日本企業のデジタルトランスフォーメーションは半ばまで進んできている、推進意欲が非常に強まっている、という力強い声を聞きます。その仕上げのカギを握るのは、企業の経営者だけでもイノベーション担当者だけでもなく、社員ひとりひとりではないでしょうか。各人が技術革新、経営環境の変化、不測の未来を受け入れ、外の新しい知を求めて結びつき、それぞれのイノベーションを成し遂げることで、組織全体の発展的変革、デジタル技術を活かした社会変革を推進できるのではないでしょうか。

そう考えて筆者も、先に述べたマーケティングとPRを柔軟に捉えて全社ごととして進めるあゆみを、小さな一歩からはじめています。

コウタキ考の転載です。