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『真の待機児童数』は何人いるのか? 〜 厚生労働省は正確に把握せよ!

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Empty chairs for game. | Minoru Nitta Photography via Getty Images
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先月20日の厚生労働省発表によると、認可保育所への入所を希望しても入れなかった待機児童は、昨年10月1日時点で全国に43,184人だったとのこと。ここで言う「待機児童」とは、上記の通り、認可保育所に入所希望を出しておきながら入所できなかった児童のこと。

では、認可保育所への入所申込みをしているかどうかを問わない『真の待機児童数(=潜在的にいる全ての待機児童数)』はいったいどのくらいいるのだろうか?

私が試算すると、概ね180万人〜360万人の規模となる。これほどバラツキがあるのは、試算の前提によって結果が大きく異なることを示している。もっとも、これは私の試算に過ぎないので、厚労省が公式に『真の待機児童数』の数を試算ないし把握しておくべきだ。

待機児童の解消が少子化対策や労働力確保策の点で喫緊の課題であること、今さら論を待たない。政策のターゲットになるべき『真の待機児童数』が、今は"認可保育所の入所申込み者"だけに限られている。これはもはや、不合理どころではなく不公平だ。

添付した資料にあるように、毎年4月と10月の待機児童数では大きな差がある。4月集計と10月集計に違いがあるのは、年度途中での認可保育所申込みが4月の新年度入所で大幅に減るといった理由による。

この資料からわかるように、認可保育所の待機児童数では3歳未満が約9割を占めている。これは、年齢が低い児童ほど保育サービス供給量が少ないということだ。自分の周囲を見ても言えることだが、児童の年齢で大差がある保育サービス政策では少子化対策にも労働力確保策にもならない。

社会保障分野において高齢者対策分野から子ども子育て分野への予算配分を手厚くしていくとともに、実際の保育ニーズを重々踏まえた保育サービス供給体制を構築していくべきだ。

2017年4月に予定されている消費増税は嫌に決まっている。だが、これにより待機児童対策など子ども子育て政策に充てる財源が確保されるのであれば、許容せざるを得ない。社会保障は、高齢世代のためだけではなく、現役若年世代のためのものでもあると、我々は改めて認識していく必要がある。


《資料:厚生労働省「保育所入所待機児童数(平成26年10月)」より抜粋》

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