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働いてないと孤立する社会、90%は一人で時間を過ごしている。

2013年10月02日 00時00分 JST | 更新 2013年12月01日 19時12分 JST

NPO法人育て上げネットと立命館大学(西田亮介准教授)が協働で調査を行っています。

「若年無業者白書-その実態と社会経済構造分析-」(10/27発表・発売予定)

ここでは、若年無業者( 定義 )白書調査のなかで見えてきた「働いている」ことと「関係資本」について触れてみたいと思います。

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若年無業者(いわゆるニート)の3分類は上述の「定義」のように求職型、非求職型、非希望型にわかれます。当然ですが、ここでの調査母数の若者は仕事に就けない状態です。

ほとんどの働いている方は、好む・好まないに関わらず、大半は同僚に囲まれているのではないかと思います。業務以外の時間はどのくらいの頻度で知人や友人などと一緒にいるでしょうか?

上図のように、無業状態の若者を調査したところ、友人や知人などと一緒にすることが多いかという質問に対して、

・ 求職型:83.1%

・非求職型:90.7%

・非希望型:90.4%

が、物理的な関係性のなかに身をおいていないと答えています。

当然、ひとりでいるのが好きということもあるでしょうが、それにしても、孤立している割合が高くなっています。

仕事をしていないことは、関係資本を減退させるのでしょうか?

やはり、働いていないことは、つながりを喪失させるのでしょうか?

友人や知人のなかで、無業の若者は思い当たりますでしょうか。

特に、求職型でない場合、自己認識として他者とかかわっていないと答えている若者が90%を超えています。所属の有無が関係資本と何らかの関係がないとは言えない数値です。

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それでは、彼らは何をしているのか。求職についての調査データもあるのですが、ここでは上図を活用します。

すると、大半の時間を自宅で過ごしている割合が比較的高いのではないかと感じます(低く感じる方もいらっしゃるでしょう)。

・ 求職型:41.5%

・非求職型:68.4%

・非希望型:58.4%

このなかで求職行動を起こしているのは「求職型」の若者だけですがそれでも40%以上が、大半の時間を自宅で過ごしています。

仮説ではありますが、私たちの社会においては、働いていないと「居る」場所すらも喪失するのかもしれません。

離職前から友人がいなかったのか、離職してから友人や知人が減ったのかは今回の調査ではわからなかったのですが、現在、「相談できる友人」の有無についての解答は

・ 求職型:49.0%

・非求職型:62.8%

・非希望型:77.2%

が「いない」としています。

就労支援機関への来所目的のなかにも、複数回答ですが一緒に就職活動する仲間が欲しい、というものも散見されます。

つながり、関係資本、ウィークタイズ、ソーシャルキャピタル、居場所と出番といった関係性を示すキーワードに注目が集まりますが、単純に、高齢者や限界集落といったセグメントだけではなく、「働いているかどうか」が関係資本と何らかの相関関係があるのではないでしょうか。現場では、つながりが肯定感を育み就労へと前進する事例はたくさんあります。

(※この記事は、2013年10月01日の「若者と社会をつなぐ支援NPO/ 育て上げネット理事長工藤啓のBlog」から転載しました)