夜の外出は難しくても、忘年会を諦めない「ネット呑み」

もしよければ「ネット呑みしない?」と提案したところ、快諾してくれた。真意はわからないが、「あー、あれですね」と興味を持ってくれていたみたいだ。

大阪を中心に全国へ活動を広げている通信課程や定時制高校(生)を支えるNPO法人D×P共同代表の今井くんと久しぶりに大阪で会い、「今度食事をしましょう」ということになったが、東京と大阪という距離の問題や、僕自身が二人の小さい子育て中で、懇親会や忘年会に頻繁に顔を出すことが難しい状況ということで時間が合わなかった。

そこで、もしよければ「ネット呑みしない?」と提案したところ、快諾してくれた。真意はわからないが、「あー、あれですね」と興味を持ってくれていたみたいだ。

「ネット呑み」とは各自が好きな場所(主に自宅)から、skypeやハングアウトを使って、画面越しの会話を楽しみながら、各々準備したお酒やつまみを片手に呑み会するというものだ。

これまで複数回やってみたのだけれど、夜の外出が何らかの事情で難しいときにでも「呑み会」を可能にするすぐれモノなのだ。

(過去記事)

上記の記事で、基本的な準備は書いてあるが、今回、今井くんとやってみてわかったことは三つあった。

一つ目は、インターネットを活用して呑み会をする、という状況は、日々、会議や打ち合わせなどで「では、onlineでどうでしょうか?」というものが増えてきたことで、イメージがつきやすいということ。

二つ目は、やってみると予想以上に「呑み会」として機能すること。過去一対一と、計3名で開催したときにはかなりうまくいった。ただし、誰かが自宅でその他大勢がどこかの会場というのはうまくいかなかった。誰かに声をかけると、そのひとがPC前まで来て話をするのだが、他のひとの会話も聞き取れなくなり、ひとりを別室に呼び出して話をしている状況になってしまう。

その他、みんながその会場にいないと聞き取れない何かで盛り上がったとき、聞き取れないこちらに説明をしてくれるのだが、「何が面白いのか」という解説を受けるような気分になる。少しコミュニケーションに後れを取る感じになり、少し寂しい。

回線が一本ということで、僕自身は3名くらいまでが「ネット呑み」では限界の人数ではないかと感じている。4名以上の場合は一対一の会話が二つ生まれる可能性があり、一本の回線だとよく聞き取れない。

最後の三つめは、かなりみんな興味があるということだ。「ネット呑み」開催がfacebookで公開されると、コメント欄に「自分も入りたい」「今度やろう」といった言葉が並ぶ。特に物理的に距離がある場合や、子育てでなかなか外出できないひとにとっては、なかなかゆっくりコミュニケーションを取れないひとや、参加しづらい場へのパスが拓けるようだ。

ただ、話には聞いたことがある、興味は持っている、一度はチャレンジしてみたいという気持ちの一方で、「自ら言い出す」側になるのはまだ引ける感じだろうか。僕自身も願わくば対面でゆっくり話ができることの方がよいと思っている。会議や打ち合わせではなく、好きなひとたちとの懇親の場だからだ。

でも、もし自身の置かれたいまの状況で忘年会や新年会に参加しづらいのであれば、ぜひ、提案してみてほしい。相手方も、度重なる忘年会や新年会で、身体もお財布も疲弊しているかもしれない。

もうあるかもしれないけれど、そういうニーズに応えるサイトとかアプリがあったらな、と。