バズフィードとは? 月間読者1億3000万人を超えるニュースサイトの7つのポイント

2006年にローンチされ、今では月間読者が8500万人を超えているバイラルメディア「BuzzFeed(バズフィード)」。CEOジョナ・ペレッティはハフィントンポストの共同創業者の1人としても知られています。今回は、The Independentで紹介されていたバズフィードの11のポイントから特にこれからのウェブメディア運営において重要になりそうなものを7つ紹介したいと思います。

2006年にローンチされ、今では月間読者が8500万人を超えているバイラルメディア「BuzzFeed(バズフィード)」。CEOジョナ・ペレッティはハフィントンポストの共同創業者の1人としても知られています。

今回は、The Independentで紹介されていたバズフィードの11のポイントから特にこれからのウェブメディア運営において重要になりそうなものを7つ紹介したいと思います。

1. グローバル展開

バズフィードは、10月にフランス、スペイン、ブラジル(ポルトガル語)の各国版を公開しました。

この非英語圏への展開(メディアのグローバル化)の中で特徴的なのが、ウェブで翻訳作業を手伝いながら英語が学べるサービス「Duolingo(ドウリンゴ)」を活用しているということ。

もちろんオリジナルコンテンツを制作する編集者はいますが、メディアのグローバル展開と翻訳(学習)プラットフォームのコラボという動きはこれから増えてきそうです。

2. 調査報道

バズフィードが最近力を入れ始めた分野の一つに「調査報道」があります。2013年10月末には、調査報道で知られる非営利メディア「プロパブリカ」においてピューリッツァー賞受賞した記者を調査部門に迎えるという動きがありました。

バズを起こして広告などを稼ぎ、そのお金を調査報道など社会性の高く時間とコストがかかる部分につぎ込んでいくという姿勢です。どのような記事が出てくるのか注目していきましょう。

参考までにですが、海外では調査報道が盛んになりつつあり、それを支えるクラウドファンディングも出てきています。

3. 政治ニュースの発信

バズフィードは政治ニュースの発信にも力を入れています。お得意のリスト型(まとめ型)記事や、クイズなど、同メディアならではの発信の仕方で政治のトピックをうまく消費させています。

このようにポップに政治ニュースを伝え、バズを起こすことができる媒体は日本でも必要かもしれませんね。

4. 長文ジャーナリズム

調査報道とも重なる部分ですが、バズフィードは長文ジャーナリズムにも注力しています。

スピン誌の編集者だったSteve Kandell氏をヘッドハントしたり、政治メディアポリティコのブロガーBen Smith氏を迎え入れるなど、この動きは加速しているように見えます。

5. リスト記事

バズフィードの真骨頂はそのリスト記事で「listicle(List+Article)」という言葉が生まれるほど。

日本でも、NAVERまとめやnanapiなどでもリスト系の記事をよく目にするのではないでしょうか。バズフィードの場合は特にGIFを使ったものが受けていて、グーグルプラスのスポンサードのものでGIFカテゴリーをつくるまでに至っています。

6. モバイル

公式アプリも出していて、スマホ対応をしています。創設者のジョナ・ペレッティは「モバイルで見ることができないと、コンテンツは広がらない」と言っています。

日本でもたとえば、ITmediaは、スマホでの閲覧専用に特化した「ITmedia News スマート」を打ち出していますし、スマホ / ソーシャルへの対応はやりようがたくさんありそうです。

7. ブランドコンテンツ

バズフィードの広告については、サンケイビズの記事にもありましたので以下に紹介します。

バズフィードはバナー広告を売らない。収益源は企業からのスポンサー提供を受けたコンテンツ、主に記事体広告だ。彼らはバイラル性を生むコンテンツを作り上げる専門家だ。

もちろん、すべての記事が確実にヒットするとはかぎらないが、それなりに流行すれば一般のメディアサイトでインプレッション(広告の露出回数)ごとに料金を課されるよりも、企業は明らかに低価格で効果をあげられるだろう。

【ITビジネス最前線】拡散が保証されるコンテンツを配信 (2/5ページ) - SankeiBiz(サンケイビズ)

東洋経済オンラインなどもブランドコンテンツを行っていたりと、日本でもバナーではなくブランドコンテンツやネイティブ広告の流れになると思いますので、国内外での広告の取り組みは引き続き注視していきたいですね。

【参考記事】

(2013年12月3日の「メディアの輪郭 」より転載)

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