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「自分のコアな部分を高純度でマスに向けて打ち出せるかが表現のキーポイント」 気鋭の写真家の言葉

2015年02月05日 02時50分 JST | 更新 2015年02月05日 02時50分 JST

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(Photo by Jeff Sheldon/Creative Commons Zero

「読む人の意識を止まらせる誌面を作りたい」

雑誌『BRUTUS』2月15日号の特集は「みんなの写真」。写真は取材での撮影や、普段の記録をインスタグラムに残しておく程度でしたが、買ってしまいました。

写真家のホンマタカシさんが11人の写真家らと写真について語るというもの。冒頭には1991年生まれで広告・雑誌・CDジャケットなどで活躍する気鋭の写真家・奥山由之さん。編集者としても刺激になる言葉が並んでいました。

雑誌というページ数の多い媒体の中では、読む人の意識を止まらせる誌面を作りたいといつも思います。ページをめくるその手を止められなければ、服にすら目が届かない。写真の選び、並び、配置にはとても気を使います。
(中略)
自分のコアな部分を、いかに純度が高いままマスに向けて打ち出せるかが表現のキーポイントでもある。(34ページ)

「読む人の意識を止まらせる」「自分のコアな部分を高純度でマスに打ち出す」といった言葉がウェブメディアではどのように生かせるのか。そんなことを考えています。

また、『POPEYE』のファッションディレクターである長谷川昭雄さんはホンマさんからの「世界的にいわゆる格好いいファッション写真ってもういらないのかな?」という問いかけに対して、以下のように答えていたことも印象的でした。

『ポパイ』でやっているのは、"明日着たい服"を見せることなので、外国のような場所でモデルが格好つけて写るよりも、東京なら東京のままで日常的なことが撮れればいいかなと思っています。(38ページ)

コンテンツづくりでもそうですが、日常風景というか、自然に溶け込ませることで想起させることが大事なのかなと思いました。

「インスタグラムは雑誌に似ている」

川島小鳥さんとホンマさんの対談に加わった銀杏BOYZの峯田和伸さんはさまざまなパンチラインを残していました。たとえば、写真の力について語るところで、動画はその人のリアルを映し出す一方で、写真は声や動きがないのでいくらでも想像することができると発言。「写真のほうが強い」論を唱えました。

最後に紹介するのは、元マガジンハウスの編集者・岡村仁さん。インスタグラムは雑誌に似ていると言います。「写真が大きくフィーチャーされていて、それにキャプションがついていて、本文との組み合わせを楽しんでいくような雑誌」。

そのほかにも、ハッシュタグによるテーマ性のある投稿については"連載"という言葉を充てているなど、インスタグラムは個人の写真共有SNSであるとともに現代のブログであり、日記であり、日常であり、フォローしている人の投稿とフィードを彩ることで雑誌的になるのでしょう。

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(2015年2月3日「メディアの輪郭」より転載)