中村修二さんだけでなく優秀なエンジニアの海外流出は続く ローリスク・ローリターンからハイリスク・ローリターンに変わったエンジニアの環境

2014年10月15日 22時54分 JST | 更新 2014年12月15日 19時12分 JST
sot via Getty Images

最近ブログで書いてきた日本におけるエンジニアのキャリアのことをまとめ、日経テクノロジーに記事を書きました。

中村修二さんだけでなく優秀なエンジニアの海外流出は続く ローリスク・ローリターンからハイリスク・ローリターンに変わったエンジニアの環境

考えさせられてしまうのは、大学のあり方について。今までは学生を教育して新卒として企業に就職するようにすることが大学の役割でした。

ところが、これだけ事業も技術も変化が速い時代では、企業も個人も常に変わらなければならない。

大学で学んだり就職後にOJTで得たスキルで「一生食べていく」ことは段々難しくなっています。

むしろ、自らを守るためにも就職後も常に学び続けることが必要になってきています。

それは個人、企業の問題でもありますが、大学は対応できているのか。

これからの大学は、就職後にもう一度新しい分野を学びたい、という社会人の教育機会を提供する場にならなければいけないと感じています。

私が30半ばでスタンフォード大学に留学した時に日本と違うと痛感したのは、アメリカでは社会人になった後に、自らを鍛えるために、大学院に入ることです。

進学先はMBA(修士)であったり、博士であったり必要に応じてです。

例えば、技術者が経営者にキャリア転換するためにMBAで経営を学ぶ、投資銀行のバンカーが投資先がバイオが多くなったので大学でバイオを学ぶなど、自分に必要なスキルを積極的に学ぶ姿勢があることに驚きました。

その結果、スタンフォードMBAの出身学部は実は理系が過半数と最も多いのです。

よくアメリカの企業幹部の方が日本よりも高学歴といわれます。日本では就職後は仕事にまい進し、ともすると、「就職した後は学ばなく」なりがちです。一方、アメリカでは自ら必要に応じて学んだ結果、米国企業ではCEOが工学部の修士や博士の学位とMBA(経営学の修士)を持っていて、高学歴になるのかもしれませんね。

2014年10月16日「Takeuchi Laboratory」より転載)