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ビル・ゲイツの描く2030年の世界とは?

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BILL GATES
Berlin, Germany - January 27: Bill Gates, founder of Bill and Melinda Gates foundation on January 27, 2015 in Berlin, Germany. (Photo by Michael Gottschalk/Photothek via Getty Images) | Michael Gottschalk via Getty Images
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バングラデシュ、インド、ミャンマー、ルワンダ、シンガポールなどから、保健医療に関する問い合わせが立て続けに来た。彼らは真剣に、保健医療や介護制度を日本から学びたいと考えている。

それだけ、世界の生活水準は上がり、医療ニーズは高まっている。

しかし、2015年は、紛争や悲惨なテロの続発で始まった。日本でもトマ・ピケティの本がベストセラーになり、格差の広がりへの関心が高まっている。

こうしたニュースを見ると、本当に世の中は良くなっているのか疑問に思う方も多いであろう。

今年1月21日に、ビル&メリンダ・ゲイツ財団の年次書簡が公表された。日本語版も3月6日からアクセスできるようになっている。

今年の年次書簡のテーマは、ビル・ゲイツと妻のメリンダの描く15年後の世界の予想図だ。それはとても前向きで、刺激に満ちている。

そこでは、ここ20年間で、世界の健康、教育、生活水準が大きく改善し、格差も是正されてきたことが述べられている。

例えば、保健医療への支援が拡大したことで、5歳未満で亡くなる子供の割合は1990年に比べて半減している。

そして、ゲイツ夫妻は、「貧しい国に住む人々の生活は、次の15年間に歴史上最も速いペースで改善される。そして彼らの生活は、他の誰よりも劇的に改善する」という。

この改善は、新しいワクチンや寒さに強い作物、格安のスマートフォンやタブレットなど技術面でのイノベーション、そして、それらをより多くの人々に届けるイノベーションの2つによって牽引される。

年次書簡には、今後15年で起こるであろう4つの大胆な「賭け」がその理由とともに述べられている。

まず、小児の死亡数は半減し、ポリオをはじめ、かつてないほど多くの病気が根絶されること。2番目は、アフリカ大陸が食料を自給できるようになること。3番目は、モバイルバンキング(銀行業)が普及し、貧しい人々の生活を根本から変える手助けとなること、そして、最後が、優れたソフトウェアが世界中の教育に革命をもたらすこと、である。

もちろん、ゲイツ財団の支援だけではこの「賭け」はうまくいかない。それには、知識と熱意に満ちた個人個人が協力して変革への効率的な活動を行うことが必要だ。

そして、ゲイツは、そういう人々を「地球市民(グローバル・シチズン)」と呼んでいる。

地球市民になるということは、何も、すべての人生を貧困撲滅のために捧げることではない。

地球規模で起きている重要な問題、保健医療や人権、国際政治などの問題に興味を持ち、その動向を見守り、自分よりも貧しい人々の生活について知るということが大切だ。

そして、それは、これだけ繋がった世界であるから、結局自分に返ってくる。

日本でも、地球市民的生き方を模索する人々が増えてきている。そして、それが、世界も日本も良い方向に導くと思う。

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