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サンフランシスコの3階建てボートハウスで食べるアメリカの家庭料理!ヒップすぎない暮らしと子育て。[世界の食卓を実際に訪ねてみた vol.10 USA編]

2014年12月05日 00時46分 JST | 更新 2015年02月01日 19時12分 JST

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●住所/USA・サンフランシスコ

●家族/父(40歳)、母(37歳)、長女(1歳)

●住まい/RC+木造3階建てボートハウス

●キッチン/ガス

●得意料理/ピザ

●今日のメニュー/豚ヒレ肉のグリル、茸とスピナッチの炒めもの、サラダ、トマトとチーズのビンチョス、赤ワイン

●コメント/サンフランシスコと言っても、シティはちょっと忙しすぎるよね。娘が生まれてからは、一緒にいられるようにライフスタイルを変えたんだ。

こんにちわ、KitchHikeの胃袋外交大臣、山本雅也です。

前回のインド編からひとっとび、アメリカの西海岸サンフランシスコにやって来ました! 時差ボケも吹っ飛ぶくらい、インドからのギャップが凄まじい!

ついに上陸したアメリカ大陸。アメリゴ・ヴェスプッチのごとく、今回はどんな食卓を訪ねることができるのでしょうか?

サンフランシスコってどんな街?

スコンと抜けた青い空と乾いた空気。海があり、山もあり。センス良くオーガナイズされたサンフランシスコのシティに興奮を隠せません。1960代、自由への憧れを持ったヒッピーたちが辿り着いた土地なのも納得がいくってもんです。

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年間を通じて温暖で過ごしやすく、平均300日以上が晴天。昨今、シリコンバレーで常識に囚われないプロダクトやWEBサービスが誕生しているのは、サンフランシスコエリアの寛容な雰囲気と気候が関係していることは間違いないでしょう。

体と心と頭、フルに動かして何かやってみよう! そう思える土地。清々しさが半端ないんです。

ボートハウスに住む家族を訪ねました。

今回訪ねたのは、シティからあの有名なゴールデンゲートブリッジを渡った先にあるサウサリートというエリアに住む家族。ネイザンさんとノラさん。そして、1歳になるチャーリーです。

空港まで迎えに来てくれた3人。家に行く前にせっかくだから写真を撮ろうと、シティが360度一望できるツインピークスに連れてきてくれました。

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3人が住んでいるのは、なんとボートハウス!

そう、サウサリートには、100軒近くのボートハウスによって作られた小さなコミュニティがあるのです。しかも、ひとつひとつ船のデザインが違うんです。まるで絵本から飛び出してきたかのようなファンタジーな世界。息を飲む、とはまさにこのこと。

ブロイラーのごとく一帯すべて同じ家、同じ間取り、というニュータウン生まれ育ちの自分にとっては、あまりに衝撃的。言葉にならない胸の高鳴りを覚えるのです。

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海の上にウッドデッキで造られた歩道が広がり、それを囲むようにひとつひとつ異なる個性あふれるボートハウスが連なります。各ボートハウスの前には、かわいい植木鉢と植物、それに電飾。夜になると、ボートハウス一帯が暖色系の灯りに包まれ、なんとも幻想的な光景になります。

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ボートハウスのデザインがひとつひとつ違うって凄い。

日本、特に東京のような都会やベッドタウンでは考えられないような家の在り方。家も人間と同じで、ひとつひとつ違う方が健全だよね、と思ってしまいます。そりゃそうだ。

大量生産やファストファッションに陥りがちな消費社会と程よく距離を保ちつつ、自分たちのアティテュードを示して暮らす覚悟とカッコ良さを見た気がしました。

家の中は、機能的で暖かさのある設計。

おじゃまします!と入った玄関は2階。ダイニングとキッチン、バスタブとシャワーが機能的に配置されています。甲板には、ミニバー付きのテラス。1階がリビングルーム兼書斎。3階が寝室になっていました。

秘密基地に入り込んだ小学生のように興奮してしまいます。くー、この感じ、たまりません。

仕事用のデスクトップMacとMac book Air、ipad、AppleTVをつないだ大きなディスプレイ。Wi-Fiを飛ばして、クラウドでデータを全て同期させています。見た目は木造のボートハウスだけど、デジタルは最先端。

そこまで広くはないけど、狭く感じない機能的な造り。このボートハウス群は、センスと知恵のある人達によって造り始められたであろうことがひしひしと伝わってきます。

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旦那のネイザンさんは、プロのカメラマン。妻のノラさんは、服飾のデザイナーです。娘が生まれてからは、なるべく一緒にいられるようにフリーになって家で仕事をしているそう。自分たちで自分たちの生活をコントロールするべく生活のスタイルを変えたようです。

「例えば、保育園に子供を預けている間に親が働くのは、お互い寂しいでしょ? 娘はいつも一緒にいてあげたいんだ。」とネイザンさん。地域の子供達や親が集まって一緒に映画を見たり、音楽を楽しんだりする交流の場にも、3人で時々顔を出すそうな。

いつも両親と一緒にいるためか、確かに、1歳になるチャーリーはずーっとゴキゲン。謎のアジア人が家に入ってきても、動じない。来客を歓迎するように、とにかく嬉しそうになついてくれました。

料理スタート! 巨大な豚ヒレ肉が登場。

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今夜のメインは、豚ヒレ肉のグリル。豚ヒレ肉を細かく刻んだニンニクとオレガノと一緒に、漬けタレに漬け込んでいきます。平行して、サラダの準備とシードを軽くオーブンで炙ります。てきぱきと手際よく調理が進む!進む! どうやら、以前にパーティ用のケータリング料理を作る仕事をしていたそう。

飲みながら作ろう!という2人。まずはビールで乾杯。次は赤ワイン。部屋はそこまで大きくなくても冷蔵庫は業務用レベルの大きさ。料理への関心が伺えますね。

「買う」よりも「作る」「直す」という選択肢。

料理は、ざっくりわけると「作る工程」と「食べる工程」に分けられます。彼らは作る工程も、食べる工程と同じくらい楽しい時間であったほしいようで。赤ワインを傾けながら、料理を作っている間もおしゃべりを楽しみました。

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奥さんのノラさんは、「Jeans Clinic」というブランドを主宰しています。使われなくなったジーンズや着古したジーンズに、別の素材を使って、新しいアイデアとともに修理、再生させるんだそうです。

「もう消費がステータスになる時代じゃないよね、モノとどう向き合っているか、暮らしへ態度(アティチュード)が大切よね。」と笑顔のノラさん。

使われなくなったモノに新しいアイデアと価値を付加して再生させるアップサイクル。「買う」の前に「作る」「直す」といった選択肢があることを気付かされた気がします。

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わいわいと料理している様子を伺いながら、マイペースでもぐもぐと食べる一人娘のチャーリー。

チャーリーのおもちゃを改めて見て、ひとつ気付いたことがありました。この家には、ディズニーやキティちゃんなどのキャラクターアイテムがひとつもないのです。部屋中を改めて見渡しても見つかりません。

その代わり、ノラさんが手作りした可愛いぬいぐるみや服がありました。すぐに子どもが喜びそうコマーシャルキャラクターより、お母さんが作ってくれたぬいぐるみに囲まれて育つ方が確かに幸せかもなぁ、と思ってしまうのです。

完成! いよいよ実食。いただきます!

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食べる前にすでにかなり酔っ払ってしまいましたが、いよいよお待ちかねのディナータイム。今日のメニューは、豚ヒレ肉のグリル、茸とスピナッチの炒めもの、サラダ、トマトとチーズのビンチョス、赤ワイン。

早速いただきます!というか、もういただいています!

どれもお酒に合う味付け。時間をかけてグリルされた豚ヒレ肉の柔らかいこと! 余分な脂が落ちつつも、肉汁あふれるジューシーな仕上がり。茸とスピナッチの炒めもの、ビンチョスも酒飲みにはたまらないおつまみです。

「おいしく出来たね! 今週末はキャンプに出掛けてアウトドアで料理しようか。近くにいい森があるんだ。」と2人。本当に幸せそうな暮らしです。

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キャンプの話から、話題はネバダ州で開催されるアートフェス、バーニングマンの話へ。ほぼ毎年行っているとのこと。「最近は規模が大きくなりすぎてちょっと残念だけど、次は是非チャーリーも連れて行きたいね。」とネイザンさん。いったい、どんなコに育ってしまうのか。

自分たちにとって大切な価値を見極め、選ぶこと。世の中のことをしっかり知って押さえつつも流されず、自分たちの生活を自分たちでセンス良く作り上げること。いきすぎないヒップな生活。豊かに暮らすとは、まさにこのこと。何を大事に生活すべきか、暮らしへの向き合い方を教えてもらった気がしました。

KitchHikeを通じた出会いは、いつも何か発見がある。お腹が空いたら人とつながるいいチャンス。KitchHikeの旅は続きます!

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(2014年11月18日「KitchHike マガジン」より転載)