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未来のルンバは人命救助をするかもしれない

2014年11月12日 18時02分 JST

ふとしたきっかけで、ルンバでおなじみのiRobot社の日本での特許出願状況を調べてみたら既に97件も公開されてました(登録されているのは38件)。数年前に調べた時には(あまり強力とは言えなさそうな)特許が1件公開されているだけだったので、ここ数年間(実際にはその1.5年前)にかなり精力的に出願を進めていることがわかります。

同社の出願を調べるといろいろとおもしろそうなものが見つかりましたが、今回は特に興味深かったものを紹介します。日本にはPCTから国内移行はされているようですがまだ公開されていないので、米国出願ベースで書きます。出願番号は13/869,280、発明の名称は"Mobile Human Interface Robot"です、実質出願日(優先日)は2012年4月24日。まだ審査中で権利化はされていません。

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発明は人の手助け、たとえば介護、警備、メッセージング・サービス等を提供するロボットを想定しています。ハード的には米国ですでに販売されているビジネス向けロボットのシリーズであるAvaを想定しているように見えます。

この特許出願で特に権利化しようとしているのは、3Dセンサー(上図の450)で人体(2300)を把握し、骨格から胸(2302)の位置を把握して、胸の動きの変化をチェックし、呼吸異常を発見した際にアラートを出すというアイデアです。まさに、介護を想定していることがわかります。

これが実際に商品化されるかどうかはわかりませんが、iRobot社が単にお掃除ロボットに留まらず、介護の領域でも自社の技術を活用しようとしている可能性があることはわかります。このように企業の特許出願をチェックすることは、技術の方向性に加えてその企業の戦略的方向性を占う上でもヒントになります。

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(2014年11月11日「栗原潔のIT弁理士日記」より転載)