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浮世絵もアニメも受け入れる、神社のふか〜い懐に飛び込む 文化と共存する神田明神の心意気

2016年04月06日 00時20分 JST | 更新 2016年04月06日 18時29分 JST

日本の暮らしの中の信仰から生まれた神道。"宗教"と聞くと、何かと堅苦しくてとっつきにくそう...。こんな風に感じていらっしゃる方もいるのではないでしょうか?でも、意外とそんなことはありません。一例として、江戸総鎮守として有名な神田明神(神田神社)を紹介します。

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■神社が人気アニメとコラボの衝撃

この神社は、昨年あるものとのコラボレーションを果たして注目を集めました。それは秋葉原で絶大な人気を誇るアニメ「ラブライブ!」。園田海未や東條希といった人気キャラクターが巫女姿で描かれた御守りや絵馬の授与を行ったのです。

江戸総鎮守とも言われる由緒ある神社とアニメのコラボレーションに驚いた方も多かったはずですが、神田明神の歴史を紐解けば、この姿勢はそこまで驚くことではないことがわかります。

神田明神は、社伝によると天平2(730)年に大己貴命(だいこく様)の子孫により武蔵国豊島郡芝崎村(現在の東京都千代田区大手町・将門塚周辺)に、大己貴命と少彦名命(えびす様)をご祭神として創建されたと言われています。

その後、天慶の乱で活躍した平将門公の御霊も奉祀。慶長5(1600)年には、関ヶ原の戦いを目前に徳川家康公が戦勝の祈祷を行ないました。すると9月15日、神田祭の日に見事に勝利し天下統一を果たします。家康公により江戸幕府が開かれると、神田神社は幕府の尊崇する神社となり、元和2(1616)年に江戸城の表鬼門守護の場所にあたる現在の地に遷座し、幕府により社殿が造営されたのです。

そんな神田明神に最も近い氏子のエリアには、秋葉原も含まれています。

清水祥彦権宮司は「秋葉原の一つの文化がアニメでありサブカルチャーです。神田明神はそれを地元の街の文化として積極的に取り込んでいきたいと考えました。そして新旧文化がある意味共存しながら、次の時代にむけて発展していくような道を模索しているのです」とし、伝統ある神社が挑戦していく理由を語りました。

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■浮世絵はいまでいうサブカルチャー

実は、この柔軟な姿勢は今に始まったわけではありません。

神田明神が現在地に遷座した江戸時代でも、神田は最先端の街でした。そして当時、このあたりで流行ったのが浮世絵です。いまでこそ日本のアートを代表する文化財として認知されていますが、当時の徳川幕府にとっての浮世絵師は現在でいう漫画家のような存在で、浮世絵は大衆芸術だったそう。幕府のお墨付きは大和絵で、お抱えの芸術集団が狩野派や住吉派。そんななか、神田明神は月岡芳年や豊原国周などの浮世絵を蒐集し、1000枚以上を所蔵しています。

「浮世絵はいまでいうサブカルチャーで全く新しいアートでした。それを受け入れるモチベーションは"進取の気性"、つまり新しい物を取り入れるという考え方が根底にあるのです。(清水権宮司)」。

浮世絵は、今では世界的に見ると、狩野派の大和絵よりも評価が高くなっています。時代によってアートやカルチャーが変化していくなか、神田明神のその先見性は目を見張るものがあるでしょう。

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■コンピューターでも祈祷するのが氏神の務め

そしてこの"進取の気性"は祈祷にも言えます。神田明神が鎮座する界隈にはIT企業が多く、祈願の内容はバグなどさまざまなトラブルを避けたいとの内容が多いそう。かつては神社にコンピューターを持ち込み、コンピューターそのものをお祓いしたり、女子高生の「嫌なメールがいっぱいくるから携帯電話をお祓いしてほしい」との願いも聞き入れたことがありました。

清水権宮司が「女子高生なり技術者が不安を抱えている以上、『お祓いという行為で取り除くことができたら』との思いはあります。倫理的に問題があるなら別ですけど、困っている方に対しての神社の答えとして、積極的に対応してきました」と語るように、伝統に縛られずただ氏子の悩みを解消しようと突き動かされた結果なのです。

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■神主が案内するこそ分かる神道の世界

このような思いを持った神田明神が、今回初めて向源に参加します。それも「DEEP神田明神」と銘打ち、神主が神田明神を案内してくれるのです。清水権宮司は「神田明神の氏子を大きく分けると神田と日本橋です。そして初めて向源が日本橋で開かれます。氏子の街で開催される、お坊さん中心のイベントを、氏神様の立場として力添えさせていただきます。日本は神仏和合の国ですので、仏教と一緒に神道のことも知ってもらいたい」と、参加の思いを話しています。

案内していただく場所は、もちろん神田明神の境内。実は神社は24時間自由に出入りできる開かれた空間で、非公開の場所は神主すら入れない本殿の内陣(奥)くらいとのこと。「DEEP神田明神」でも、このためだけに公開というものはなさそうです。ただ、普段何気なく見ていた建物の端々に施されたエッチングの意味などを、神主さん自身が説明するというまたとない機会になることでしょう。

法話などをされる僧職と異なり、神主が参拝者に何かを語ることは少ないとのこと。文化の担い手として神主さんのお話を聞くことで、今まで知らなかった意外な発見があるかもしれません。

【向源からのお知らせ】

■「向源」体験講座チケット発売開始のお知らせ

寺社フェス「向源」の体験講座のチケットを発売開始しました。あわせて各体験講座の紹介ページも公開しました。

体験講座やトークショー、イベントは「お寺の体験」「神社の体験」「伝統の体験」「聴く体験」「その他の体験」「English Course」の6つのカテゴリーに分かれています。お好みのカテゴリーでお探しいただけます。

【向源ホームページ体験講座一覧】

http://kohgen.org/event/

会場は芝大門 浄土宗大本山増上寺、神田神社(神田明神)、日本橋があり、日本橋エリアは福徳神社(芽吹神社)、日本橋 YUITO、日本橋 三井ホール、三越 日本橋本店、COREDO室町、その他、と街の各所で開催します。

体験講座は無料のものと有料のチケット制のものがあり、有料体験講座のチケットは各体験講座ページよりお申し込みいただけます。

向源サイトで日程や自分の興味のあるカテゴリから探していただき、購入サイトで決済をお願いします。人気講座はあっという間に売り切れてしまうこともありますので、ぜひチェックはお早目に♪

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