3000人規模のアパレル企業で、入社2年目の女性社員が「新規ブランド」を立ち上げられた理由

「是非、彼女に会ってみたい」と1次選考を通しました。
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「ファッションの力で生理に悩む女性をサポートしたい」と語った企画担当者に会ってみたかった

「JOURNAL STANDARD」、「IENA」、「Spick & Span」などのアパレルブランドを始めとして、飲食店やインテリアブランドも手がけているBAYCREW'S。

私は、この会社に1999年に入社し、2016年9月より上席取締役副社長に就任しました。

BAYCREW'Sは2年前より「STARTUP CAMP」という社員やアルバイトから事業提案を受ける制度をスタートさせています。

提案が通った人は、数か月に渡り講師より事業化に向けた研修を受けます。それを役員にプレゼンし、そこから最終的に事業化するか否かを判断する制度です。前回も様々な事業提案を受け3つ程実際に事業化もしくは商品化に至りました。その多くが、新規ファッションブランドや、新規FOOD(食べ物)ブランドの立ち上げの提案でした。

2回目の今回もその様な提案が多い中で、入社2年目の柿沼の「EMILY WEEK」の提案(生理週間のネガティブな印象を、ファッションの力でお洒落でポジティブなものに変える生活用品などの新ブランド立ち上げ)を読んだ時、衝撃が走りました。衣類や食べ物などこれまでの提案のジャンルを大きく越えるものであったにも関わらず、「ファッションの価値」を実によく体現しているように感じたからです。

日本ではまだまだ生理の話をするのはタブーな中で、これだけ堂々と実体験を語り、同じような生理の悩みを持つ女性を「ファッションの力でサポートしたい」という強い思いに感銘を受け「是非、彼女に会ってみたい」と1次選考を通しました。

実際に会ってみると、この事業をやりたくてファッションカンパニーに転職をしてきたとのこと。男性の私に対しても、(本人に確認したところ、こういったブランドを提案するにあたり、腹を括ったそうです)。「生理にイノベーションを起こしたい」と語り、その強い思いに更に惹かれました。

「日本では初潮を迎えるとお祝いにお赤飯を炊く文化がありますが、私は母から娘へ、EMILY WEEKのお洒落なアイテムのプレゼントとともに、女性の体について話し合う日にしたい」という柿沼のコメントはそれを表す一つのエピソードです。

幾つも事業の立ち上げやブランドの立ち上げに携わってきましたが、最後はその人の思いや熱量が成功を左右します。

柿沼のこの思いであればタブーを打ち破り新しい価値創造をしてくれるのではないかと思い研修に進んでもらいました。

BAYCREW'Sが女性をサポートするためにできること

EMILY WEEK

研修を終え、役員に対しての最終プレゼン。

私を含め役員全員、満場一致で事業化の決定となりました。

女性の社会進出が進む中で、女性のための制度、女性のための働き方改革などが叫ばれていますが、果たして本当に女性のためなのかと疑問符が付くものも多いと思います。

男性同様にバリバリ働きたいけど、体の構造上そうもいかない...。今までしょうがなくやり過ごしてきた生理週間や、女性のバイオリズムからくる悩みに寄り添い、一緒に考えていくことが本当の意味で女性をサポートする事になるのではないか。ファッションを通してサポートして行くことが長年多くの女性に支持されてきたBAYCREW'Sの役目ではないか。そんな思いからの事業化決定でした。

事業化に向けて(9月15日(金)より青山骨董通りでの期間限定のコンセプトショップ、弊社ECサイトでの販売)再度、ブランドコンセプトのブラッシュアップや商品開発を一緒に進めています。

「本当に生理にフォーカスして大丈夫か?」と私の方が心配になりましたが(笑)柿沼は一貫して「生理にイノベーションを起こす」という思いがゆらぐことはありませんでした。

そんな思いを込めて始まるEMILY WEEK。今後どれだけ多くの女性をサポートし、生理や女性のバイオリズムからくる悩みに寄り添うことができるか。

柿沼の思いが実現できるように会社としても、組織の一員としてもバックアップしていきたいと強く思います。

EMILY WEEK

EMILY WEEKでショップにご来店いただき商品を購入いただいた方、先着100名に『Ladies Be Open』とコラボしたピルシートも入るポーチを差し上げます

※ポーチに入っている薬はイメージで、 ノベルティ対象外です。

※なくなり次第、終了とさせていただきます。

■EMILY WEEKショップ概要

<期間>2017年9月15日~

<住所>〒107-0062 東京都港区南青山5丁目12−4

<営業時間>11:00~20:00

公式instagram

HP

ハフポスト日本版では、「女性のカラダについてもっとオープンに話せる社会になって欲しい」という思いから、『Ladies Be Open』を立ち上げました。

女性のカラダはデリケートで、一人ひとりがみんな違う。だからこそ、その声を形にしたい。そして、みんなが話しやすい空気や会話できる場所を創っていきたいと思っています。

みなさんの「女性のカラダ」に関する体験や思いを聞かせてください。 ハッシュタグ #ladiesbeopen #もっと話そうカラダのこと も用意しました。 メールもお待ちしています。⇒ladiesbeopen@huffingtonpost.jp

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