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「追い詰めるほど子どもを怒ってしまった」ことがあるあなたへ 大丈夫、子どもはあなたを信頼しています

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ありえないほどわが子を怒ってしまった......! そんな経験ありますか?

私は、長男を思いっきり追い詰めてしまった経験があります。「なぜ、あんな風に怒ってしまったのだろう」理由は思い出せないのですが、その光景は何年も経った今でも思い出すのです。

そんな私ですが、先日「なんだ私、けっこう幸せな母親になっちゃったよ!」そう思えた出来事がありました。小さな経験ですが、ママとパパとして奮闘中のあなたに、伝えたいなと思うのです。

怒りにまかせ、息子を怒鳴り散らしてしまった


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それは、長男が5歳頃のことでした。

当時、私は厳しい納期の仕事が終わらず、四方八方に頭を下げまくり、嫌みと文句を言われまくり反論もできない状況で本当に落ち込んでいました。

そんなとき、何が原因だったか、もはや思い出せないのですが、とにかく、長男が何かくだらないことをやらかしたんですね。それが私の「怒りスイッチ」を押してしまいました。

私は長男の首ねっこを捕まえ怒鳴りました。長男は私の手を振りほどき、玄関に向かいドアを開け、外に逃走したのです!

私は追いかけました。道路に飛び出し、多くの人の視線を集めながら、泣き叫ぶ子どもを追いかけた。

相手は5歳児ですから、もちろん追いつきました。とっつかまえて、家へ引きずり込みました。そこから延々と、泣き叫ぶ子どもに涙を拭く間も与えずに、怒鳴りまくってしまいました。

裸足のまま、夢中で私から逃げたした息子


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なぜ、この事を今なお覚えているかといえば(長男が何をしでかしたのかは覚えてないのに!)、怒鳴り続けた後に、ふと子どもの足をみて愕然としたからです。

なんと、子どもは裸足で逃げ出していたのでした。その足は汚れ、しゃくりあげながら子どもは無意識なのか両手で足を握りしめてうなだれていました。

私はその、わが子の裸足の足が忘れられないのです。

言い訳がましいのですが、しょっちゅう、そんな風に怒っていたわけではありません。自分なりに子どもの言い分も聞いていたし、仕事の傍ら、子どもに淋しい思いをさせているかもと思って、様々なフォローもしていたつもりです。

ですが、たまたま仕事で滅多にないミスをし、そんな時にたまたま子どもがくだらないバカ事件を起こし、私の何かがキレてしまっていたのですね。

ひきずりこんだ子どもの、金切り声に近いような泣き顔よりも、私にはわが子の裸足の足が刺さりました。

この子は、私から逃げ出すためだけに、靴もはかずに、玄関のドアをあけ、裸足で...... 私から離れて、どこか違う場所へ向かおうと、たった5歳の子どもが必死に家を飛び出していったのです。

爆発してしまう可能性は誰にでもある


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赤裸々な告白をしてしまいました。

たぶん、多くの皆さんはこんなバカなマネはしないでしょう。でも、それでもやっぱり、そこまで怒る必要がないような場面で、なぜか母親というのは信じられないような怒りモードに針が振り切れてしまう瞬間がありませんか。

子どもを締め上げ、非難しまくってしまうときが、もしかしたら、あなたにもあるかもしれません。いろいろな事情で、ある日突然爆発してしまう可能性は、誰にでもあります。

私にとっては、あの日がそのときでした。

「私は育児も仕事もできる」そう思いたかった


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もっと別の怒り方があったと今では思います。同時に、そんな風に怒るしかなかった当時の「余裕のなさ」は、仕事と育児を無理に両立させようと思っていたところに起因しているのではないかと思います。

友達にも、夫にさえ、両立について何も相談していませんでした。「私はできる」と勝手に思い込んでいました。

長男が裸足で逃げ出した日も、私は帰宅した夫を何食わぬ顔で迎え、たぶん、何食わぬ顔をしなければならないと幼い心なりに思った長男と、何一つ日常と変わらぬ夕飯の時間を迎えていたのでした。

あの事件があったあとでも、あの日はたまたまあんな風に怒ってしまっただけで、あれは本当の自分ではないと言い聞かせていました。私は仕事も子育ても頑張れる「キラキラなワーママ」だと思いたかったのです。

子どもは親を信頼している


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裸足で逃げた長男は、小学校に入ってから成績が悪く、中学ではちょこちょこと問題を起こし、高校でも対処に困るような出来事を起こしたことが多々ありました。

やがて、私たち両親の提案に歯向かいながら、自分の道を見つけていきました。彼は今、やりたかった仕事に就き、立派な社会人となりました。

そして、長男が社会人一年生となった年の5月のことです。お子さんが小さい皆さんにはまだ想像もつかないでしょうが、社会人になって初めての5月というのは、子どもが初めてのお給料を手にする時期なのです。

数年前、長男もそんな日を迎えました。私は小さなバッグをもらいました。初任給で買ったという、息子からのプレゼントです。

私はそのバッグを笑顔で受け取りました。端から見れば、なんて幸せな風景でしょう。子どもをひとり育て上げ、その息子は初任給で、親にプレゼントをくれたんですから!

だけど、私はその夜になってから、ひとりでぼろぼろと泣きました。理由は、大きく育てたという満足からでもなく、孝行息子が初任給で親にプレゼントをくれた感激からでもなく。

あの日。私から逃げ出して、裸足のまま道路で右往左往していた5歳の息子を思って泣いたのです。

「ごめんね」

バッグを抱えながら、その日のことばかりを思い出し、ありがとう、ではなく、ごめんねしか言葉が浮かびませんでした。

たぶん、長男はあの日のことを覚えていないでしょう。成長過程のいちシーンでしかなかったのだとは思います。子どもにとっては、きっと、そういうものなのでしょう。

今、玄関には私より遙かに大きなサイズのスニーカーがあります。履き散らかしたその、長男のスニーカーを

「ちッ、出かける前に下駄箱に片付けなさいよッ、ママだって働いているんだし、小さな弟もいるんだし、仕事増やすな!」

ぶつくさ言い放ちながら片付けます。その後に、私はスニーカーを履くことさえ出来ずに、裸足で私から逃げようとした幼かった長男の姿を、ほんの一瞬ですがいつも鮮明に思い出すのです。

私は、長男が裸足で家から逃げ出すほど怒ってしまった。それでも、子どもは大きくなりました。だから大丈夫なんです。

育児に失敗はないのです。過ちはあっても、それを許してくれるのが、子どもなのです。

子どもって、なんて素晴らしい宝なのでしょう。夫婦なら、裸足で逃げ出すほどのケンカをしたら、たぶん、よほどのことがない限り許さないのに。

それほどの信頼を、子どもは親に持っている。私たち親は、バカな怒り方をするときもあるかもしれないし、常に正しくもない。

でも、子どもが最後まで保とうとする親に対する信頼だけは、裏切ってはいけない、裏切らない努力を私たち親は放棄してはいけないのです。

その先に「母としての幸せ」が必ずあるのですから。

【ライター 大橋 礼】
年の差15歳兄弟の母。DTP会社勤務後、フリーで恋愛・料理・育児コンテンツを執筆中。今や社会人長男のママ仲間とは「姑と呼ばれる日」に戦々恐々しつつ、次男の小学校では若いママ友とPTAも参戦中。飲めば壮快・読めばご機嫌! 本とお酒があればよし。

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