【トランスジェンダーと大学】通称名が使えるか都内6大学に聞いてみた!

日本を代表する名門6大学に「もし学生が通称性(名)を使いたい場合は許可されるのか?」という質問をしてみました。
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6大学に取材してみました!

普通に暮らしている人には何でもない名前、でもトランスジェンダーの人たちの中には頭を悩ませる種になっていることも多いですよね。

例えば名前の呼ばれ方。書類に記載されている「男・女」のどちらかに○をつける場合。トイレ、更衣室等々...。

高校に比べると自由に自分をプロデュースできる大学時代、でも名前ってどうなんでしょう?

ということで、日本を代表する名門6大学に「もし学生が通称性(名)を使いたい場合は許可されるのか?」という質問をしてみました!

回答はコチラ

東京大学

一番情報が知りたかった東京大学。東大本部広報課からのコメントがこちらです。原文のまま紹介します。

本学の学生氏名の取扱いについては、原則戸籍名を記載するものとしておりますが、学生本人が戸籍名を目にすることによる苦痛等を考慮して、戸籍上の改名がなされていない学生が病気や障害を根拠にして本学における通称名使用の希望を申請した場合には、これを許可することができる取扱いとしており、平成22年3月から運用しております。

6年前から取り扱いを可能にしていたという東京大学。具体的にどれぐらいの人数が申請したことがあるのか知りたかったのですが、それは個人情報。

でも東京大学がこのような対応をしていることを他の大学が知れば、他大学へ与える影響も大きいかも?

早稲田大学

早稲田大学、割と自由な校風そうですよね。まず広報課にメールを送った所、現在の時点で返信はなし。学生生活課に電話で問い合わせてみると、

「LGBTの学生が通称性(名)を使いたいという情報は把握している。各学部の教授に相談して欲しい。」

とのこと。大学側からの規定や取り扱いに対する対応は定まっていない様子。大隈重信さん!!ここは再度取材を試みたいです。

明治大学

6大学の中で一番レスポンスが早かったのが明治大学。明治大学広報課のコメントです。

「明治大学では、LGBTの学生が通称性(名)を使いたい場合は大学として許可しています。所属学部の窓口で申請してくださればOKです。」

という快い返事。「権利自由、独立自治」に基づき、自由と自治の精神を養うことを理念としている明大。対応がスマートでした。

全然関係ありませんが、明大駿河台キャンパスの学生食堂はとても広くてきれい。ラーメンのチャーシューがとっても厚切りで美味しかったです♪

慶応義塾大学

責任を持ってきちんと対応してくれたのが慶応義塾大学の広報室。

メールで回答を頂いたので、原文のまま紹介します。

「本学では、2004年度から、性同一性障害の学生の通称名使用希望について、本人と保証人連署の「呼称名使用申請書」という申請書および診断書を提出することにより認めており、履修者名簿や学内用の学生証には通称名が表示されます。ただし、卒業証書や証明書、対外的に使用する学生証には、戸籍の氏名が表示されます。」

なんと2004年から対応している慶応義塾大学。きちんと「呼称名使用申請書」を作成している所が良いと感じました。卒業証書や証明書、対外的に使用する学生証には、戸籍の氏名が表示されてしまうところは、今後の行政の取り組みによって緩和されていくかも? 注目ですねっ。

法政大学

こちらの大学もきちんとした回答を送ってくれました。法政大学広報課の回答です。原文のまま紹介します。

「◆学籍上の対応について

本人の申請があれば、教学機関の意思決定を経ることで戸籍上氏名とは異なる通称名を使用することが可能なように学内取扱い基準が定められています。

通称名の使用範囲は、学生証・大学が発行する証明書・学位記等です。

◆学生生活上の悩み相談等について

本学では各キャンパスに学生相談室を設置し、カウンセラーが悩み相談や心のケアに対応しております。

学生相談室の姿勢としては、一人一人の学生に対して性別に関係なく、ひとりの人間として接することを心がけております。

学生の来談に対しても、相談する内容いかんにかかわらず、全人的な心理的サポートをしています。

LGBTを意識した学生が来談することも想定しており、来談した際の配慮として、利用申込書の性別記入欄は、「男・女・その他」としています。」

なるほど。LGBTの学生へのきめ細やかな応対をしているようです。"性別記入欄は、「男・女・その他」"という部分に若干モヤモヤする方もいそうですが、割りかし誠実な対応だと思います。

立教大学

今のところ回答無し\(*^◯^*)/

取材を終えて

いかがですか。6大学のトランスジェンダーの学生への対応。私の個人的な意見ですが、思ったよりも大学は「真摯な応対をしている」、または「しようと努力している」様に感じました。今回は名前に関しての取材を行いましたが、トイレや更衣室などの施設面や他にも課題はありますよね、今後も取材をしていきたいと思います。

企業よりも大学の方がジェンダーフリーの仕組みを作りやすいのでしょうか?大学は学生が主役でいられる場所。自分の意見、主張を堂々と言える場所であるべきだと思います。

トランスジェンダーの大学生の皆さん、突破口は「学部の教授に相談」「学生相談室」そして「広報課」に直談判!という手もアリです。せっかく手に入れた「大学生」というチケットを無駄にせず、自分らしいキャンパスライフを送ってほしいです。

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