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地域の問題を市民とテクノロジーで解決していく。Code for Kanazawaが開発した「5374.jp」アプリでゴミ収集を瞬時に理解

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地域の問題を地域に住む人たちが主導となって解決していく。そんな動きが次第に起きつつあります。これまでの行政に頼るサービスではなく、問題解決を時に自分たちでサービスのプロトタイプを作り、市民発で課題発見・解決を図っていく。Code for Kanazawaの目的はまさにそこにあります。

市民の課題を集め、その課題を整理して市民とメンバーが一緒になって課題解決となるソフトウェアやハードウェアを開発する団体であるCode for Kanazawa。同団体のメンバーが作ったアプリが、先日リリースされました。

5374(ゴミナシ).jp」と名付けられたこのアプリは、いつどのゴミが収集されているかを見やすく表示したウェブアプリです。自分の住んでいる地域を選ぶだけで、「燃やす」「資源」「びん」「燃やさない」に分別されたゴミが、いつ捨てる日なのか、またそれぞれのゴミの区分の一覧も記載されています。

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アプリの開発のもとになっているデータは、行政が公開しているオープンデータです。「オープンデータ」とは、誰でも自由に使えて再利用でき、かつ誰でも再配布できるデータのことです。こうしたデータをもとに、メンバーがアプリを開発し、運用しているのです。また、アプリのソースコードはオープンソースとして近日には公開し、金沢以外の地域のアプリを作りたい人がいれば、設計情報を共有して、全国各地で同様なサービスを作ることもできます。今後は、収集日の通知や分別方法の検索機能など、機能の拡張を図っていくそうです。

オープンデータを活用したサービスやアプリ開発は、福井県鯖江市や千葉市など全国各地に広まりつつあります。政府も電子行政オープンデータ戦略を発表し、各省庁のデータがオープンデータ化されつつあります。データを活用し、市民が自分たちに必要なサービスを自分たちで開発したり、行政の人たちと共に地域に必要なサービスを議論し、一緒に作っていくことができるのです。

地域の課題を、そこに住む市民が課題だと認識し、声をあげ、そして課題解決となるサービスを政治や行政だけに任せるのではなく、自分たちで手を動かして作っていこうとする動きによって、地域の問題に当事者意識を持つことができます。まちづくりや地域コミュニティの一歩として、市民の力と行政の動き、そしてその活動を促進するテクノロジーを活用することに大きな意味をこれから持っていくのではないでしょうか。

Code for Kanazawaのように、テクノロジーを活用し地域の課題解決を図ろうとする動き、今後も注目していきたいと思います。金沢に住んでいる方や、同様のサービスを自分の地域にも作りたいと思う方は、ぜひCode for Kanazawaに連絡してみるとよいかもしれません。

執筆者:江口晋太朗

1984年生まれ。福岡県出身。元陸上自衛官。編集者、コンテンツディレクターとして、執筆活動や情報設計や情報環境デザインをもとにしたコンテンツ企画制作やプロデュース等をおこなう。コミュニケーションデザインや場作り、ファシリテーションをもとに、情報・環境・アート・デザイン・テクノロジーなど、ジャンルを超えた様々な分野を横断しながら、「環境の編集者」として、より良い今と未来を作る活動を行なっている。著書に『パブリックシフト』など。

(※この記事は2013年9月30日の「マチノコト」より転載しました)