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地域課題の解決手法を学ぶ行政職員向けのデザインスクール「地方創生スクール」が参加自治体を募集中

2015年04月22日 23時04分 JST | 更新 2015年06月21日 18時12分 JST

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大都市への若者の流出、少子化によって人口減少するだけでなく高齢化が進み、地域産業も衰退していくなど、今の日本の地方には様々な課題があります。地域の課題を解決し、よりよい地域をつくっていくためには、住民ひとりひとりが行動していくことが大事です。

でも、その地域住民に日常的に接していて、地域の現状にもっとも詳しい行政職員だからこそできるアクションがあるのでしょうか。2015年5月から、行政職員のための地域づくりを学ぶ学校「地方創生スクール」が始まります。

行政職員が集まり学ぶ「地方創生スクール」

「地方創生スクール」とは、地方を活性化するための人材育成と地域創生プランをつくるための特別デザインスクールです。

参加の対象となるのは。「よりよい地域の未来を自分たちで切り拓きたい」という強い志を持った、日本全国の各地域を代表して参加する行政職員。

他の自治体から参加する同じく行政職員である仲間と共に、自分たちの地域の10年後を担う地方創生プランをつくることが目的です。

主催は地域みらい大学と慶應大学SDM

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「地方創生スクール」を主催するのは、「地域みらい大学」と「慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科」です。

地域みらい大学は、社会課題の解決を行う「ソーシャルデザイン」の実践的なプロセスを学び、課題解決を実践する、新しいかたちの学校です。これまで医療や子育て、防災などのテーマで、様々な地域においてソーシャルデザインプロジェクトを実施してきたissue+designがその運営母体となっています。

「ソーシャルデザイン」は、人口減少や高齢化、地域産業の衰退や未成年者の自殺など、様々な解決すべき社会課題を人間の創造性を活かして、解決し社会に幸せなムーブメントを起こすこと。

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共催する慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科は、複雑に絡み合った社会課題を全体統合的な学問を使い、新しいシステムをデザインすることで解決するために設立された大学院。委員長である前野隆司教授は、人が幸せを感じるメカニズムを研究する幸福学の第一人者としても知られています。

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今年の2月には、高知県の佐川町で地域みらい大学と慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科の前野教授が協働し、佐川の未来を考える「しあわせ会議」が開催されました。

この会議は、佐川町長が中心となり行政職員、地域住民が一丸となって、自治体のすべての計画の基本となる「総合計画」を策定していくプロジェクトの一環として行われました。

地域みらい大学がこのプロジェクトの進行を担当し、開催までに佐川町長や町役場の職員と数回のワークショップを開催。今までの佐川町を振り返ったり、前野教授がissue+designと行った全国の幸福度を測る「地域しあわせ風土調査」と佐川町民アンケート結果を比較して、佐川の幸福度を調べたりします。

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そのほか、教育や商工業、農業、医療など、様々な分野で活躍する佐川の魅力的な人材を洗い出し、直接お話を伺うインタビューも実施。

このプロジェクトが進むなかで、行政職員は地域の現状を把握しその魅力を再発見するだけでなく、地域住民の声と自分たちの創造力を活かしながら、よりよい地域をつくっていくための手法を学びます。

これを経て開催された「しあわせ会議」には、13歳から85歳までの老若男女193名の町民が参加し、佐川町のしあわせな未来をつくっていくためのアイデアがたくさん生まれる熱量の高い会議となりました。

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佐川町では、しあわせ会議で生まれた町民のアイデアも取り入れながら、総合計画の作成が進んでいます。

行政職員だからこそできる地域づくり

地方創生スクールは、2015年5月から8月までの期間に東京都内で全4回の講義を開催。

地域みらい大学や慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科の地域産業育成、地域活性化に関するノウハウや、ソーシャルデザインのプロセスを学びます。

そのほか、studio-L代表の山崎亮さんやJTIC.SWISS代表の山田桂一郎さん、グラムコ株式会社取締役の西原行徳さんなど、コミュニティデザインや地域活性の第一線で活躍するみなさんが講師を務めます。

このプログラムでは、参加した行政職員がそれぞれの地域が抱える課題を構造化し、解決のための方法論を学んだうえで、地域の未来を描く地方創生プランをつくっていきます。

地域づくりに関する講座は各地で開催されていますが、このスクールの魅力は様々な地域の行政職員が集まり、お互いに学び切磋琢磨しながら受講できるところです。

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issue+design代表の筧さんは、こう語ります。

厳しい課題に直面している地域を救えるのは、外部のコンサルタントでも、大学の先生でもありません。そこで暮す住民、行政職員である、みなさんしかいません。同じ悩みを抱える仲間とともに、外の方の力をうまく使い、みんなで地域の未来を切り拓くプランをつくりましょう。

地域にある課題と住民の声をしっかりと捉え、それを活かしながら創造力を持って地域づくりに取り組んでいく行政職員が増えれば、きっと日本の地方はもっとおもしろくなっていくはずです。

地域をよくしていきたいと考えている行政職員のみなさんは、ぜひこちらのスクールに応募してみてはいかがでしょうか。

地方創生スクールの詳細

名称:

地方創生スクール

日時:

5/29, 6/12, 7/3, 8/7(いずれも金曜日)

場所:

Clipニホンバシ

対象:

自治体職員 10 組 20-30 名

※10自治体が集まり次第、申し込み終了なります

ウェブサイト:

地域創生スクール

(2015年4月8日の「マチノコト」より転載)