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ウェルビーイング(心身の健康)の世界的権威が語るリーダーシップの革命~ディーパック・チョプラ博士へのインタビュー~

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このたび弊社では、ウェルビーイング(Well-being=身体的、精神的、社会的に良好な状態であること)の分野における世界的第一人者で、著書も世界で2000万部を超え発行されている、ディーパック・チョプラ医学博士にインタビューさせていただく機会を得た。博士は近年、ケロッグ経営大学院、コロンビア大学経営大学院でリーダーシッププログラムを教え、そしてビジネス向けマインドフルネストレーニングとして注目されているSIY(Search Inside Yourself)プログラムにも登壇が決定するなど、ビジネス分野でのリーダーシップにもその叡智を拡げている。

そのチョプラ博士から、日本のこれからを担うビジネスリーダーへ、ビジネスの潮流、変わり行く世界における新しいリーダーに問われる資質、そして自己管理としてのメディテーションの重要性など聞いた。

語り手 ディーパック・チョプラ博士 (以下DC)
聞き手 木蔵シャフェ君子(以下KB) MiLI理事

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KB:まず心身の健康・ウェルビーイング分野をリードしてこられた博士が、近年ビジネスの分野でも教えることを精力的にされている理由を教えてください。

DC:私のリーダーシップの教えは、人間の意識に関する深い理解に基づくリーダーシップです。そして、それをストーリーテリングにリンクさせ、さらにマーケティングに展開させる、というものです。

KB :リーダーシップを発揮していくなかでのストーリーテリングとマーケティング? 

DC: 私が教えているコロンビア大学ビジネススクールでのコースは、『Just Capitalism and Cause-Driven Marketing (公正な資本主義と人道的理由に乗っ取ったマーケティング)』です。ここでは『ストーリーマーケティング』を取り扱います。ストーリーマーケティングとは、あるブランドを人道的理由や感情的な要素とリンクさせる手法です。(筆者注:従来のように単に製品やサービスの性能、機能面での優位性を訴えるだけでなく、体験や世界観などの情緒的価値を訴えることで共感を生む手法)。
たとえば2つの商品やサービスがあり、そのうち一つの商品は何らかのかたちでクオリティオブライフを高める人道的理由に結びつくような感情的ストーリーがあり、それ以外の条件は同じだったら、顧客はそちらのほうを選ぶでしょう。

KB:なるほど。それでビジネスを牽引するリーダーは何をする必要がありますか。

DC:良いビジネスを創造するためには、『3つの顧客』を見るべきです。
1つ目はあなたの従業員、2つ目はあなたの顧客、3つ目はあなたの投資家です。
従業員のウェルビーイングを大切にしたマネジメントを心がけ、そうした職場環境をつくれば、従業員は顧客のために仕事をするようになります。その結果、あなたの企業を継続的に支える投資家を呼び込むことになる。これら『3つの顧客』は連動しているのです。

KB:リーダーが従業員のウェルビーイングを大切にすることが、すべてに通じてくると。

DC:リーダーが理解するべきことは、従業員の身体的・感情的・霊的ウェルビーイングは、財政的なウェルビーイングやコミュニティのウェルビーイングなどと強い関連性があるということです。実際、リサーチでもこれらの要素それぞれを定量化し、企業、コミュニティそして国家の将来まで予測できるのです。
来月日本に行った際に、日本に関するデータがありますので、皆さんにお伝えします。(木蔵注:チョプラ氏は9月中旬来日予定)

【サステイナビリティが企業の生き残りを決める】

KB:博士のお話をうかがっていると、企業がしっかりと利益を上げつつ、地球環境や平和の維持に貢献できるようなビジネスを生み出すためのリーダーシップというイメージが湧いてきます。

DC:近い将来、そういうあり方のビジネスだけが残ると思います。近年、消費者はより倫理やサステイナビリティ(地球環境の保持)にセンシティブになっています。2つの商品またはサービスがあって、同じ価格だったら、人道的価値やストーリーのある方が勝ち残ります。

KB:そのようなビジネスを育むために、リーダーにはどんな資質が必要ですか?

DC:ビジネスリーダーは、ビジネスにおいて『なにが集合的なムード・動向か』を意識する必要があると思います。アメリカではウォールストリートで多くのスキャンダルが起こり、多くのビジネスリーダーが『ホワイトカラーの犯罪』で刑務所に入っています。少なくともアメリカでは非倫理的な行為は、益々罰せられるようになってきています。しかし、それでもまだ不十分です。従業員・顧客・投資家の3つの対象だけでなく、コミュニティ全体に貢献する必要があるのです。

【メディテーションは的確な経営の舵取りに役立つ】

KB:弊社MiLIでは、充実した仕事のために、マインドフルネスとその訓練のためのメディテーションを日本のビジネスピープルにお勧めしています。しかし残念なことに、90年代にスピリチュアルを名乗ったテロ犯罪が起き、宗教性があるのではということで、メディテーションやマインドフルネスを胡散臭いものとしてみるビジネスリーダーもいます。

DC:マインドフルネスは宗教的なものではなく、目の前のことをしっかり意識するということだと説明する必要があると思います。メディテーションはマインドフルネスを含んで、内省、直感・クリエイティビティ・想像力を育むこと、更には意思決定や心身のウェルビーイングも含むのです。ですから、メディテーションの定義を拡げる必要があります。

KB:そして、ビジネスにもたらす利益という面では?

DC:データがはっきり示しています。ギャロップのシニア調査員によると、ビジネスの利益だけでなく、そのリーダーが成功するかどうか、そのビジネスが長期的に存続できるかどうか、またコミュニティのレベルでは、交通事故の発生率や犯罪率にまで相関があるそうです。

KB:メディテーションとマインドフルネスの効果はわかったけれど、実際に行うとなると二の足を踏んでいる日本のビジネスピープルに一言お願いします。

DC:ビジネスリーダーに伝えたいのは、仕事から離れる時間を設けなければ、見当はずれ、不適格になってしまう、ということです。

KB:自分自身としっかりと繋がる時間をとる、そうすると周りの人や市場ともよりしっかりと繋がれるということですね。

DCその通りです。

【リーダーのウェルビーイングが健全なビジネスを生む】

KB:チョプラ博士ご本人は、どのような日々の実践をされていますか?

DC:まず十分な睡眠。それから毎日エクササイズをします。私の場合ヨガを実践しています。毎日早朝メディテーションを行い、食生活も健康的なものです。ポジティブな感情に意識を向け、特に留意しているのは、エクセレンス(卓越)を追及しますが成功は無視するということです。エクセレンスを追及し、成功を無視すれば、結果は必ず出るのです。

KB:オプラ・ウィンフリー(アメリカの億万長者)でさえ、『チョプラ博士は私よりもずっと多忙』と言っている、そのご本人がこれだけ実践できるのであれば、私達はできないという言い訳はないですね。

DC:私は忙しくありません。忙しいのは私の身体だけですから。(笑)
とくにアメリカでの大きな流れとして、成功しているビジネスリーダーの多くが、若いアントレプレナーであるというのがあります。彼らが、ソーシャルネットワークを通じてクリエイティビティを高める。LinkedInなどが良い例ですが、人々が自分の強みを出し合い、ビジョンを共有し、繋がりを築く。こういう時代になった、ということを認識するべきです。新しいビジネス環境は、1人の人間で提供できるものをはるかに超えて、はるかに高い能力とクリエイティビティとスピードが必要です。

KB:そこで博士は、そのための心身のウェルビーイングの重要性を強調されていますね。

DC:その通りです。健全なビジネスは、それを創る人々のウェルビーイングにかかっています。

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