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グローバルで通用する条件とは?世界で戦える条件を定義する【対談 前編】

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未来メディアキャンプ2016」(10/30,12/17 慶應義塾大学三田キャンパス 9/20応募締切)開催を記念し、モデレーターを務める慶應義塾大学大学院SDM研究科の神武直彦准教授と、科学的アプローチで世界で活躍できる人材育成を行う会社Institution for a Global Societyの福原 正大CEOが、世界で戦える人材について語ります。

speaker
神武直彦
慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科准教授
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speaker
福原 正大
Institution for a Global Society株式会社 CEO/一橋大学大学院特任教授
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■グローバルで通用する条件とは?世界で戦える条件を定義する【対談 前編】 

日本は豊か。日本は平和。日本は完成されている。

これは紛れもない事実だ。

高度経済成長を経て、GDPはアメリカに次いで一時、世界第2位に。最近、中国に抜かれたものの、この国土で、この人口で世界3位というのは驚くべきことだろう。

ただ、明るいニュースがこれほどまでにも少ないのは、なぜだろう?

その理由の一つに、日本が島国であることがあげられるだろう。他の国の文化の影響をほとんど受けず、独自の発展を遂げてきた。

日本語という世界でも日本人しか使用しない言語が公用語であることを見れば頷けるだろう。そう、日本は物理的にも、グローバルとはほど遠い位置に存在しているのだ。世界の80%は英語をしゃべると言われている。しかし、日本人のほとんどは英語を話すことは出来ない。

企業のグローバル化が進行する今、自ずとグローバル人材が求められているが、日本ではきちんとその需要に応えられているのだろうか?

今回は、実際に国を超えて活躍されている2名の先人に、今、世界で求められている人材の定義について、世界で起こっている事柄を交えながら、紐解いていただく。


■世界で通用するためのキーワードは"コンピテンシー"

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福原 今、必要なものは、世界で新しい価値を創ることができるコンピテンシーだと私は思っています。これは経験を通じて手に入れる力です。私どもは25のコンピテンシーを定義しているのですが、最近では、答えのない問題を世界で競争できるコンピテンシーを伸ばす。知識ではなく、行動特性とその考え方を教えるのがこの大学のスタンスです。

神武 福原さんと話をして、コンピテンシーは日本人がまだまだ伸ばすべき要素だと聞いて、昨年度の途中から、我々の社会課題人材育成のプログラムでも取り入れようってなりましたね。

福原 過去の知識は古くなって、有用でなくなることもあり得ますからね。最近では、コンピテンシーを伸ばすことを最重要とし、副次的に知識を伸ばすといった学校までありますからね。海外で2015年に新設されたミネルヴァカレッジがまさにそうですね。知識ではなく、考え方を教えていくのがこの大学のスタンスです。世界で活躍するには知識よりも自分の中に持つ、課題設定力などの力を軸とするのが重要になってきていますから、ミネルヴァカレッジはまさに新しい学校、教育のカタチなのかなと思います。


■チームワーク、グループワークを通すことで、今の自分を客観視できる。

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神武 アジアの学生って自分からチームを巻き込むようなチームワーク、グループワークを習得する教育を経験していません。基本的には壇上の先生から一方的に話を聞いて、それに対して意見を言うことすらはばかられるような教育をしている国も結構あります。日本もそうではないでしょうか?我々の教育プログラムではチームワーク、グループワークにおける授業を展開しているのですが、まさに日本的な教育を受けてきた人たちが興味を持ってくれるか、参加してくれるか、正直言うと不安でした。ただ、彼らはものすごく喜んで授業に参加をしてくれたんですよ。

未来メディアキャンプのような様々な演習とかを通じて、ニュースの前面にいる記者の方からも刺激を受けて、最新の知見や何か起こった時の対応力についても学びを深める。この、何がコアかを感じとるプログラムもすごく面白いですよね。

未来メディアキャンプでは、まず初日に活動に関するオリエンをして。そこで問題を明らかにして、残りの一ヶ月間でチームごとに記者の方と現場に行き、問題を明らかにするための情報収集のスキルを体感して共有します。最終的に一ヶ月後に解決のための提案をするっていうワークをするんです。

福原 問題をブレストして、想像力や外交力、他人に働きかける力、論理力、そして、当たり前を疑う力であるといった力。それを一ヶ月という短い期間ですが、経験することができると感じました。

神武 一ヶ月間、ここに身を置くことで、きっとお互いを理解できるし、その中でコンピテンシーを測ることで、自分を見つめ直す機会になるんじゃないかなーと思っています。初めて会う人とグループを作り、課題を解決するためには、自分の能力の把握が大事。そこで、このような機会を用いて、自分を客観視してもらうことが良いようです。


■日本は居心地がいいかもしれないが、成長するには限界がある。

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福原 いろんな大学で教えていると「日本が安全で一番いいじゃん」って言う声を聞きますね。海外では様々な事件があったりとかするわけじゃないですか?でも日本では、基本起こらない。そうなると、「日本がやっぱりいいよね」となりますよね?まぁ、うなずけるのですがどうしたらいいんですかね、これ(笑)。

神武 日本は今、それなりに国力があるので、日本に住んでいて、幸せで楽しいのかもしれません。ですが打って出ないと、現状が維持されることはきっとありません。現状維持しようとすると、後退するのは目に見えています。逆に今、打って出て行くことでもっともっと面白い世界を、日本が中心となって開けると思いますよ。

福原 なるほど。日本で世界に出ようって子達は、よりハッピーな人生を歩める可能性が十分にありますよね。

神武 慶応の大学院生ってほとんどみんな海外へ行きたいがるんです。何でかっていうと、自分が行くことによって貢献できるフィールドがあることを体験している人が多いんですよ。問題がある国でフィールドワークをすると、現地の子からすればいろんな意味で院生は非常に優位なわけです。彼らはその場でヒーローになれるし、一方で現実を思い知ってそこで自分が何もできないことにも気づく。

だから、またこの国に来ようって思うんです。それで、海外っていう選択肢が増え、海外の企業とか海外のNGOには入りたいっていう子とかはいっぱいいます。

福原 海外に出ている日本人の方が幸せそうに見えますよね。

神武 すごく良いのは、一人一人がある意味、外交官というか、若いレベルのネットワークができます。そこでやっぱり大切なのはそのコミュニティーをリードできるか。日本人がこれをできれば、もっといろんなネットワークができて面白いと思うんですよね。

知識を詰め込むだけの授業は日本にいたら当たり前ですが、海外ではグループで話し合う授業が当たり前だったりします。そういった教育の違いから、個人の課題設定力などの違いにも繋がってきてしまうでしょう。

海外に行った時に日本学生が大人しく、固まってしまうのは、見知らぬ人とグループで話し合うことなどに慣れていないからかもしれません。

(後編は9/20ごろ掲載予定です)