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"フットウェア業界のジョブズ"は、どのようにしてスタッフの士気を高めたのか

2015年05月01日 00時17分 JST
Miyuki Otsuka

フットウェア業界の若きスティーブ・ジョブズと称されるKEENのRory Fuerst, Jr.氏、不可能を実現させた新作『UNEEK』開発者。

ローリー氏は、どのようなコミュニケーション術でチームスタッフの士気を高め不可能と言われたUNEEKの開発を進めたのか。新作発表イベントの為に来日したローリー氏、KEEN JAPAN竹田代表に、そのコミュニケーション術を伺いました。

※英語で行ったインタビューをKEEN JAPAN竹田代表、大塚が日本語訳した内容です。

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大塚(以下、大):新作UNEEKの発売おめでとうございます! イベントも大成功でしたね。

Rory氏(以下、R):有難うございます。大勢のメディアの方々が集まって下さり、イベントから数時間しか経っていませんが、既に記事になり話題になっていることに感謝しています。

■若きスティーブ・ジョブズの正体

大:今回発表されたUNEEKはiPhoneの発想・開発と重なり、ローリーさんは若きスティーブ・ジョブズ氏と言われ話題になっていますね。

R:(笑)簡単にiPhoneとUNEEKの説明しましょう。

はじめにiPhoneの話をします。電話には以前3つの要素がありました。画面、ボディ、ボタンです。この3つがないと成立しないと思われていました。Steve Jobs氏は3つの中から1つを引き算しました。それまで当然だと思っていたものがなくなり、ものすごいイノベーションが生まれました。今では誰もボタンがない電話を不思議に思わないでしょうが、開発の時は理解できなかった人も多かったと思います。

同じように靴も3つの要素があります。ソール(靴底)、布や革(平面のパネル)、紐です。今までにも紐がない靴はあります。では後2つを考えます。底がないと靴にならないですね。と言う事で、周りの布や革がない靴を考えました。2本のコードとソールだけで作られたその名の通り「ユニーク」なオープン・エア・スニーカーがUNEEKです。

大:今まで絶対に必要、それがないと出来ないと思われていたものを外して靴を作られたので、ローリーさんはフットウェア業界のスティーブ・ジョブズ氏と言われているんですね。

■まずは自分が狂うほどに信じること

大:どのようにして皆が難しいと思っていた靴を開発、生産できるようにしていったのでしょうか?

R:まず新しいものを創る時、会社内でも素晴らしいセールスパーソンでなくてはいけません。私がUNEEKのアイディアを話した時、誰も「NO」とは言いませんでした。しかし誰も「YES」とも出来るとも言ってくれませんでした(笑)。もしかしたら、僕たちは失敗してたかもしれません。

ですが、私はこの商品が必ず出来ると強く信じていました。それが信念。皆が同じ方向に向かって進む為に、その時は自分しか見えてないものを狂うほど自分が信じることが大切です。

例えば、ライト兄弟が飛行機を作ろうとしていた時、周りは信じなかったし誰も実現できるとも思っていなかった。でも今では誰もが当たり前の存在として認めて利用していますね。今回のUNEEKも同じです。私は、いつも普通と違うものを求めて考えていた結果、自信を持って作ろうと決めたソールとコードだけの独自のカテゴリーを確立させた「ユニーク」な靴。こんな靴を考えた人もいなかったし作った人もいなかったから誰も理解できないし信じられなかったでしょう。周りからは、それは売れないし絶対に儲からないとも言われました。

それでも、ただイキがっているだけでなく、譲れない部分は頑固に、そしてある部分は怖さ・リスクを感じつつ、その情熱を自信を持ってメンバーに伝え続けていくことです。そうすることで徐々に理解し共感し協力してくれる人が増えていきます。

■苦言を呈する人たちの声も正しい

大:信念を持って根気強く伝えていくことが大切だと言う事は分かりますが、それでも反対したり反感を持ったりする人がいることもありますよね?

R:そうですね。UNEEKの開発の時、反対する人はいませんでしたが、いろいろと出来ない理由を考える人達はいました。

大:そのような人達へはどのように対応したのですか?

R:そういう人たちの意見も、実は正しいんです。考えられるリスクをあれこれ予想してくれているんです。例えば、今のままでは1足の値段が高くなりすぎて売れないとか。今度は彼らの言葉を宿題にして、改めて策を練り直します。一概にいろいろ言う人が悪いのではなく、そういう人たちの考えも取り入れ、解決し、商品化できるように進めました。

大:課題が解決されれば、そういう方たちも協力してくれますね。

R:そうですね。次から次へと出来ない理由を考えてくれたのも良かったと思っています。

■50%成功出来ると捉える

R:あとは何かをやる時、どのように見るかです。成功率・失敗率が50%・50%だとして、それを50%成功できる!と言うか、50%の確率で失敗すると考えるか。これは会社の文化でしょうか。幸いKEENは「成功できる!」と捉える社風ですので、徐々に皆の士気も上がり、気持ちを1つに進むことが出来ました。

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Rory Fuerst, Jr.氏にお話を伺い、不可能を可能にするコミュニケーション術ポイントを改めてまとめました。

今後も様々な世界を代表する方々にコミュニケーション術をお伺いしていきます。