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月額1万円超!ダルビッシュ有の会員制SNSに入会してみた

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(本記事は、avex sports社様に内容をご確認いただいた上で掲載しています)

5月11日、プロスポーツ選手のマネジメントなどを手掛けるavex sports社が新サービス「athlete club(アスリートクラブ)」をローンチしました。

既に多くのメディアで紹介されていますが、アスリートクラブは日本を代表するトップアスリートやスポーツ文化人と交流できる月額会員制のSNS。参加しているアスリートごとに設定された月額の会員費を支払えば、facebook上でそのアスリートと交流できるページに参加できるというものです。スタート時点では、スピードスケート金メダリストの清水宏保氏やサッカー元日本代表の久保竜彦選手、元メジャーリーガーで現野球解説者の小宮山悟氏など、計13名と1団体が参加しています(今月にも新たに複数名のアスリートの参加が発表されるようです)。

中でも注目度が高いのは、現役メジャーリーガー、ダルビッシュ有選手のアスリートクラブ「Team Darvish」でしょう。

今年3月に右肘靭帯の修復手術を受け、現在は復帰に向けてリハビリ中のダルビッシュ選手。「Team Darvish」では「皆さんからの野球・プレーに関する質問や、スポーツ界に対してのご意見などを、 僕がピックアップしお答えします」(本人のブログより)とのこと。会員費はパンチ佐藤氏(月額10万円)に次いで高額な月額11,000円ですが、本人は「自分の持っているノウハウなどを満遍なく出していくつもり」(本人のツイッターより)と自信を見せています。

僕はこれまでライターとして、メジャーリーグ公式サイト(日本語版)をはじめ各種媒体でダルビッシュ選手に関する記事を執筆してきました。また、スポーツビジネス、メディアに携わる者として、ダルビッシュ選手が発する野球界やスポーツ界に対する鋭い問題提起や提言にはいつも唸らされています。そんな僕が「Team Darvish」に入会しないわけがなく、早速11,000円を支払い会員となりました。

サービス開始から1ヶ月ほど経ちますが、その実態がどういうものかイマイチわからない、という方も多いと思います。そこで、いちユーザーとして実際に「Team Darvish」に入会した僕が、本サービスについて独断と偏見でレポートします!

有料会員制だからこそ実現するディープなQ&A
ダルビッシュ選手からの回答率、今のところほぼ100%!

実際に「Team Darvish」に入会してみて感じる本サービスの魅力は、何といっても有料会員制のクローズドメディアだからこそ実現する、Q&A中心のコミュニケーションです。

「Team Darvish」では、ダルビッシュ選手に対してひとりひとりの会員が個別に質問し、その中からダルビッシュ選手が質問をピックアップして回答します。その投稿に対し、コメント欄でまた別の方がコメントしたり、追加で質問することも可能です。ちなみに僕が見ている限り、今のところダルビッシュ選手からの回答率はほぼ100%です(あくまでも本人が「質問をピックアップ」するので、必ず回答してもらえるわけではありません)。

質問内容は今のところ、野球のプレーやトレーニング、コンディショニングなどの技術的なトピックを中心に、仕事に対する考え方についての話なども出ています。これまでに出た質問例についてはダルビッシュ選手のブログでも紹介されています。僕も早速、マスメディアのスポーツ報道についてなど、いくつか質問をぶつけています。

また、会員からの質問に回答するのみならず、たまにダルビッシュ選手からの動画投稿などもあります。逆に会員の方がご自身のプレー動画を投稿し、ダルビッシュ選手がそれを見てアドバイスを書き込むといったやり取りも出ています。バーチャル上とはいえ、現役メジャーリーガーにマンツーマンで指導してもらえる凄い時代です。

月額11,000円は「ダルビッシュ選手に質問し放題」の料金

ダルビッシュ選手はこれまでも、ブログやツイッターなどのSNSを活用して積極的な情報発信を行ってきました。しかし、120万人超のフォロワーがいるツイッターなどでは、どうしても「ダルビッシュ選手から不特定多数のファンに向けた情報発信」が中心でした。そのため、あくまでも「ダルビッシュ選手が言いたいこと」を起点としたコミュニケーションにとどまっていた感があります(それはそれで非常に面白いのですが)。

一方、アスリートクラブではユーザー(会員)が「ダルビッシュ選手に聞きたいこと」を起点としてコミュニケーションが生まれており、主導権はユーザーにあります。これが、ツイッターとは全く異なる点でしょう。ツイッターが大教室での講義だとしたら、アスリートクラブは少人数ゼミでのディスカッション、といった感じです。

月額11,000円という会員費は、ダルビッシュ選手が発する“情報”に対する対価、と考えると割高に感じられるかもしれません。しかし、月額11,000円で「ダルビッシュ選手に質問し放題」の権利が手に入る、と考えるとどうでしょう。人によっては“破格”と感じられると思います(僕もその一人です)。

このサービスの最大の価値は「情報を独占できる」ことではなく、質問することによってダルビッシュ選手から「自分が知りたい情報を引き出せる」ことにこそあると、僕は感じています。ですので、ツイッターのように受動的に流れてくる情報をただ眺めるのではなく、自らガンガン質問して自分の欲しい情報を引き出す気概のある人にとっては、非常に魅力的なサービスだと思います。

facebookだから有機的なコミュニケーションが生まれる

有料会員制のクローズドメディアであることのメリットは、他にもあります。

僕のように月額11,000円を支払って「Team Darvish」に入会する人というのは、基本的にダルビッシュ選手のことをリスペクトしている人でしょう。また、実際に入会されている方々を見ていると、多くの方がダルビッシュ選手との対話から「何かを学ぼう」という強い意欲をお持ちである印象を受けます。こうした場だと、ダルビッシュ選手が発する言葉も変わってくるのではないかと思います。TVやツイッターなどのオープンメディアでは言いにくいことも、アスリートクラブでは多少言いやすくなるのではないでしょうか(もちろん、それでも言いにくいこともあるとは思いますが)。

また、少人数かつ実名制のfacebook上でのコミュニケーションであるため「個人が認識されやすい」ことも、アスリートクラブの特徴だと思います。

「Team Darvish」では会員がコメントすると、その人の名前とプロフィール写真がしっかり表示されます。それに対してダルビッシュ選手は「○○様」と個別に回答してくれます。こうしたやり取りが蓄積されていくと、ダルビッシュ選手の方も少しずつ、会員の顔と名前を何となく覚えていってくれるのではないでしょうか(たとえば「お、また○○さんか。この人の質問は毎回マニアックなんだよな。笑」みたいな)。こうした関係性ができてくると、コミュニケーションもどんどん深くなっていくと思います。

また、ダルビッシュ選手と各会員のコミュニケーションだけでなく、会員同士による“横のつながり”も生まれてくると思います。実際に「Team Darvish」では、会員同士が意見交換し合うシーンなども見られます。「ダルビッシュ先生に教えを請うだけでなく、ゼミ生同士でも情報交換しよう」といった感じでしょうか。このように、会員同士の交流も含めた有機的なコミュニケーションが育まれることによって、コミュニティはどんどん活性化していくと思います。

「Team Darvish」はこんな人にオススメ

以上、「Team Darvish」の魅力について僕の独断と偏見でレポートしてみましたが、いかがでしたでしょうか。最後に、これまた僕の独断と偏見で、どんな人に「Team Darvish」をオススメしたいか例を上げてみたいと思います。

まずは言うまでもなく、自身もアスリートとして競技をプレーしている人でしょう。特にプロを目指すアマチュアの野球選手などからしたら、ダルビッシュ選手から直接アドバイスをもらえるなんて夢のような話なのではないでしょうか(ちなみに「Team Darvish」には、野球をプレーされている小学生のお子様のために入会されている方もいらっしゃいます!)。また、トレーニングやコンディショニング、健康管理などに関心がある方にも「Team Darvish」はオススメです。

僕のように野球界、スポーツ界に携わる仕事をしている人、あるいは興味がある人にとっても魅力的だと思います。ダルビッシュ選手はアスリートとしての技術的な話だけでなく、広く野球界やスポーツ界への問題意識や知見をお持ちだと思います。日米球界両方の現場を知るダルビッシュ選手だからこその、貴重の言葉が聞けると思います。

さらにはスポーツの枠を超えて、全く違う分野のプロフェッショナルの方が参加しても面白いのではないかと思います。話題はあくまでも「野球・プレーに関する質問や、スポーツ界に対してのご意見」に限定されますが、たとえば脳科学を研究している方が参加して、ダルビッシュ選手のプレー中の思考について質問したらどんな答えが返ってくるかなど、個人的には見てみたい気がします。質問のバリエーションが増えるほど場は面白くなるでしょうし、ダルビッシュ選手本人も「引き出しはたくさんある」と自信を覗かせています。

従来、アスリートにインタビューなどできるのは一部のジャーナリストや報道記者などに限られていましたが、アスリートクラブはいわば「誰もがアスリートをインタビューできる」チャンスがある場所なのだと思います。アスリートがファンと一緒に作り上げていくコンテンツ、といってもいいかもしれません。スマホ&SNS時代に相応しい、ファン参加型の新しいスポーツジャーナリズムの可能性が感じられる、そんなサービスだと思います。

内野ムネハル(@halvish

(本記事は、avex sports社様に内容をご確認いただいた上で掲載しています)

(2015年6月10日「SPLASH HITS」より転載)

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