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「サン・ジョルディの日」にお勧めの2冊

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親しい人に本を贈る"サン・ジョルディの日"をご存知でしょうか?元々はスペインのカタルーニャ地方で、この日に男女が赤いバラなどを贈り合う風習がありましたが、それが20世紀初頭には、男性は女性にバラを、女性は男性に本を贈る習慣に変わり、やがて男女間のみならず親子や友人の間でも、本のプレゼントが行われるようになったそうです。
そんな素敵な"サン・ジョルディの日"は4月23日。この日を記念して"世界への窓、日本への窓"を標榜するMy Eyes Tokyoから、皆様に素敵な本をご紹介させていただきます。

My Eyes Tokyoハフィントンポスト版でもご紹介させていただいた音楽集団"Gypsy Queen"(記事はこちら)。これまで130回以上の海外公演実績を誇り、訪れた国は中国やラオス、ベトナム、タイ、シンガポール、カンボジア、モンゴル、ブルネイ、マレーシアに及びます。そんな"アジアのバンド"のリーダーであるAkiさんこと秋山岳久さんが、ご自身の経験を基にした著書を、このたび出版することになりました。題して『アジアで勝ち抜くビジネススキル』(パブラボ)です。

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秋山さんはミュージシャンであるだけでなく、IT会社に勤務するビジネスマンであり、またアジアでの観光交流事業にも携わっています。それぞれの分野で長年アジアに関わられているため、その地域に関する知識やご経験においては、右に出る者はいないと言っても過言ではないでしょう。

失敗も含めた数々の体験談と、ご自身の目から見たアジア各国の人々の姿、さらには今後の日本のあり方にまで健筆を振るった秋山さんに、この本を通じて伝えたいことについてお伺いしたMy Eyes Tokyo(MET)。インタビューを通じて、私たちMETにとって一番大切にすべき価値観について、改めて気づかされました。
 


■ ある日突然 アジア赴任を命じられたら?

もし皆さんが、ある日突然「来月アジアに赴任して、市場開拓を担当してほしい」と会社に言われたら、どうしますか?まずは赴任地についての情報を得ようとされると思います。
アジアがどんなところかというのは、巷の観光ガイドにも書いてあると思いますし、アジア情勢やアジアでのビジネス戦略、つまり"マクロ"の視点からアジアを捉えた本は書店に数多く並んでいます。しかし一方で、アジアの人々の生活習慣や考え方、いわば"ミクロ"の視点から書かれた本は、ほとんど無いのではないでしょうか。また、アジアの国ごとに書かれた本はあっても、国ごとの違いに触れながら、世界でも類を見ないほど多様なこの地域全体について書かれた本を、僕は他に知りません。

そこでこの本では、アジアの国ごとの人との付き合い方や、現地での交流に役立つ言葉、そして日本でのアジアに対する偏見や思い違いについて、僕が訪れたアジア各国での具体的なエピソードを交えて書きました。
ですので、もし皆さんがアジアでビジネスをすることになったら、現地に行かれる前に是非この本を手に取っていただきたいと思います。アジアでビジネスする人にとって本当に役に立つ本を、編集部と二人三脚で作りました。"アジアで勝ち抜くビジネススキル"というタイトルには、そのような思いを込めています。

僕はこれまで、様々な活動を通じて10数年アジアに関わってきましたが、その間に僕の周りにも初めて海外、特にアジア方面に出張に行く人がすごく増え、その人たちからアジア各国の事情について様々な質問を受けるようになりました。それに対して僕は、自分が経験したことだけを伝えたのですが、僕自身は当たり前のことと捉えていたそれらの経験に対して、意外にも「面白い」「役に立った」などのお言葉をいただきました。

僕が行ったアドバイスは、全て僕の主観のみに基づいたものだから、必ずしも正しいとは限りません。でもそれを承知の上で「もし自分のエピソードを、これから海外に行く人たちに発信すれば、その人たちに喜んでいただけるのではないか」と思いました。これが出版に至った経緯ですね。
 


■ 偏見を捨てよ "ニュートラル"になろう

この本には"きれいごとではないアジア各国事情"を散りばめています。例えば「誰もが隣国とは仲が悪いもの」という項目がありますが、これはマレーシアとシンガポールに行った時に出会った人々の声でした。もちろん人によります。ただ言いたいのは、日本と韓国・中国も同様に、国境を接する国はだいたい仲が悪いもので、それを知らずに「近い国なんだから仲良くすればいいじゃないか」と単純にコメントすると、結構恥をかく・・・ということ。そんなことを僕の失敗談を通じてお伝えしています(笑)

一方で「たった7つのコトバを現地語で話す」ことを、現地の人たちと仲良くなる方法として書かせていただきました。どこの国に行っても、言葉が一番の障壁ですよね。もちろん英語で意思疎通は図れると思いますが、例えばある外国人が片言でも日本語で話すのをご覧になったら、皆さんもきっと「頑張ってるな〜」と思うでしょう。簡単な言葉で良いので現地語で話したら、もっと人と人とがつながると思います。

日本人はとても奥ゆかしい民族なので、不得手なことを披露しません。そんな日本人の良さを活かしながら、少し勇気を出して"挑戦"してみてください。「こんなカタコトでは中途半端だな」と思うあなたの心、それこそが正に日本の財産。だからこそ、その"中途半端"でもまず前に進めるようにチャレンジしてほしいのです。きっと相手の反応から化学変化を起こすように、あなたの周りは変わっていくでしょう。

多様な国々から成るアジアに赴く際に必要なのは、自分の中にある偏見を捨てること、そしてその国々に合わせて自分自身のマインドも変えていくことです。一つのことに集中して結果を出すことに長けた日本人は、成り行きでジャッジをすることが得意ではありません。マニュアルを大事にしてルート通りに道をたどる。しかしアジアでは、道は"これからできるもの"。そしてその道を作るのは、他でもないあなた自身なのです。

僕はこれまで東アジアやASEAN諸国など様々な国々に行き、仕事をしてきましたが、そこで大事になってくるのが"自分の心をニュートラルな状態に保つこと"でした。でもそれは、決してカメレオンのように自己を無くすわけではなく、その土地には土地の流儀があり、それに"合わせる"気持ちで柔軟に物事を進めていく余裕を持つこと。そんな姿勢でアジアの国々に行かれると良いと思います。
 


■ "キャリアフリー"を目指せ

そしてその"ニュートラル"や"ボーダーフリー"につながる概念が"キャリアフリー"です。
僕はIT企業に勤めるビジネスマンである一方で、音楽家でもあり、さらには観光交流にも携わっています。でも決して"3足のわらじ"を履いているわけではありません。その表現だと、それぞれの仕事がどこかでつながり、互いに影響し合あうイメージがありますが、僕の場合は完全に切り分けて考えるようにしています。
"わらじを履き替える"のではなく"携帯電話のSIMを入れ替える"ように別の自分になるのです。そんなイメージから、僕は"キャリアフリー"という言葉を作りました。

別の仕事に移る時だけでなく、別の国に行く時も同じです。ある国から隣の国に移動したら、その時も自分の中の"SIM"を入れ替え、訪問先の人々と向き合います。その瞬間、他の国のことは一切忘れます。その理由はただひとつ「関係ないから」です。

自分が持つ資産を掛け合わせれば、プラスに作用することはもちろんあるでしょう。でもマイナスに作用することも十分に有り得ます。その結果、自分の仕事を台無しにしてしまう危険性が生じてしまうのです。掛け合わせることで広がりが持てるし、世界が広がった気がして気持ちが良いもの。しかしその分、落とし穴も潜んでいます。
1カ所に穴が開いたとしても、別の箇所が無事であれば大勢に影響は無い - 僕たちも、そのようにあるべきではないかと思いますね。

そして、そうするために最も重要なのは時間管理です。例えばアジアから日本に日曜の夜中に帰国して、翌日朝8時から普通に出社する。確かに疲れます。でもそれは、会社のルールを守る意味では当たり前のこと。それぞれのコミュニティのルールを守り、ある場所でのルールを他の場所に持ち込まず、また言い訳にもしない。それが自分にルールを守らせることであり、結果的には自分を守ることにもつながります。

そして一番大切なこと - この本に僕のプロフィールが載っていますが、これを僕自身が"否定する"ことが、キャリアフリーに必須のことだと思っています。紙の上でのプロフィールではなく、今皆さんの目の前にいる自分で生きていく事が大切だと考えています。

『アジアで勝ち抜くビジネススキル』(パブラボ)は2014年4月25日発売です。"サン・ジョルディの日"を少しだけ過ぎますが、http://www.publabo.co.jp/lp/ajia/からご購入いただいた方には、特典を多数ご用意されているとのこと!詳しくはこちらをご覧下さい。

 


「心をニュートラルに保て」- この言葉に私たちは心から賛同しました。

"異文化コミュニケーター"を自認するMy Eyes Tokyo編集長・徳橋功がこれまでインタビューした人々の出身は、世界五大陸を網羅。その中にはイスラエルとパレスチナのように、一般的には敵対しているとされる国々の人たちもいます。

さらにその人たちの職業も、ミュージシャンや落語家、演劇関係者、ジャーナリスト、スポーツ選手、経営者、起業家、投資家、シェフ・・・非常に多岐に渡ります。かように様々なバックグラウンドを持つ人々に相対する時に徳橋がいつも心がけているのは「あらゆる価値観やあらゆる文化にYESと言うこと」。つまり、インタビューの際は決してお相手の方に意見を述べたり、反論したりしない、ということです。

そんな"秋山さんの弟子"を勝手に名乗る(大変失礼します!)My Eyes Tokyo編集長の徳橋も、実は本を出させていただいています。タイトルは同じく『My Eyes Tokyo』(幻冬舎ルネッサンス)、日本で活躍する外国人11人のライフストーリーを追いかけながら、彼らの目で見、心で感じた東京や日本の姿を伝える試みです。

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フランス人の日本茶カフェ店主、アルジェリア人の蕎麦職人、トルコ人の落語家、日本語で作詞して歌うアメリカ人ミュージシャン・・・とびきりエッジの利いた、日本を愛して止まない外国人たち。普段は空気のように感じるかもしれない"日本"を、別の視点からリアルに感じられる本に仕上がっています。

これらのインタビューは、今ではMy Eyes Tokyoウェブサイト版には英語バージョンしか残されていません。しかもこの本は、それらを日本語に訳したものに加え、追加取材を行ってさらに深く掘り下げています。また、この本のためだけに特別に書き下ろしたインタビュー記事もあります。従ってこの本に掲載されているものと全く同じ内容の記事は、My Eyes Tokyo日本語版には存在しません。

ですのでこちらの本についても是非"サン・ジョルディの日"の贈り物にノミネートしていただければ幸いです。お求めはこちらからお願い致します!

【秋山さん関連リンク】
著書『アジアで勝ち抜くビジネススキル』(パブラボ):http://www.publabo.co.jp/lp/ajia/
Gypsy Queenオフィシャルサイト:http://www.gypsy-queen.com/

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