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ブラックホールに由来する可視光での激しい変動

2016年01月12日 22時55分 JST | 更新 2017年01月11日 19時12分 JST

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ブラックホール連星とその可視光観測の様子(イメージ画像)。

Credit: EIRI ONO/KYOTO UNIVERSITY

はくちょう座V404星は、太陽の9倍の質量のブラックホールと伴星を持つX線トランジェント天体である。今回その観測結果から、100秒~2.5時間の時間スケールの光学的な振動は、従来考えられていたより少なくとも10分の1以上低い質量降着率でも生じ得ることが明らかになった。

このことから質量降着率は、円盤内縁の不安定性を引き起こすのに重要なパラメーターではないことが示唆される。円盤外縁部の面密度は、円盤内縁部への持続的な質量降着を維持するには小さ過ぎると思われるため、著者たちは、長い軌道周期が重要な条件であると提案している。従って、長周期系において激しい光学的振動を引き起こすのに不可欠な要因は、実際の質量降着率ではなく、持続的な降着の欠如であると思われる。

Nature529, 7584

2016年1月7日

原著論文:

Repetitive patterns in rapid optical variations in the nearby black-hole binary V404 Cygni

doi:10.1038/nature16452

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