シュレーディンガーの猫型の状態を使った計測

量子系を巧妙に設計することによって、通常ならば量子ゆらぎによって決まる測定精度の限界を超えることができるようになってきた。

ハイゼンベルクの不確定性関係から生じる量子ゆらぎによって、測定精度の限界が決まる。しかし、量子系を巧妙に設計することによって、通常ならば量子ゆらぎによって決まる測定精度の限界を超えることができるようになってきた。今回A Faconたちは、リュードベリ原子のシュレーディンガーの猫状態に基づく感度の高い電位計の構築方法を示している。感度の点では、彼らの電位計は、最良の従来型電場測定、すなわち電気機械共振器や単一電子トランジスターに匹敵し得る。この電位計の感度は、実験のパラメーターの最適化によってさらに高くなり、かつてない領域まで達する可能性がある。

Nature535, 7611

2016年7月14日

原著論文:

doi:10.1038/nature18327

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