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初期のゴリラ系統に関する見直し

2016年02月20日 18時39分 JST | 更新 2017年02月18日 19時12分 JST

エチオピア・アファール地溝帯南縁部のチョローラ累層は、約1050万年前の化石を産すると考えられてきた。2007年に諏訪 元(東京大学)たちは、チョローラ累層からゴリラの化石近縁種を発見したことを報告した。このチョローラピテクス・アビシニクス(Chororapithecus abyssinicus)は、層序年代から1050万~1000万年前のものと考えられ、またその特徴からゴリラのクレードの基部に位置する種と見なされた。

諏訪たちは今回、新たな野外観察や、地球化学、地磁気層序学および放射性同位体のデータを示し、チョローラ累層の年代を約800万年前へと大幅に修正している。これによりチョローラピテクスの年代は、ユーラシアに類人猿が広く生息していた年代から、化石類人猿の証拠が乏しい年代へと引き上げられる。

チョローラピテクスのゴリラ系統への帰属は、ヒト族およびチンパンジーにつながる系統とゴリラとの分岐年代の絞り込みに役立ち、また、この分岐がアフリカで起こったことを示唆するため、一層重要だと思われる。

Nature530, 7589

2016年2月11日

原著論文:

New geological and palaeontological age constraint for the gorilla-human lineage split

doi:10.1038/nature16510

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