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糖尿病性網膜症を救済する

糖尿病を放置すると血管合併症を引き起こすことがある。

2017年12月19日 11時28分 JST | 更新 2017年12月19日 11時28分 JST

糖尿病を放置すると血管合併症を引き起こすことがある。

そうした合併症の1つに糖尿病性網膜症があり、この疾患では網膜の血管細胞が徐々に失われることで血管の漏出や網膜浮腫が生じ、最終的には失明に至る。

今回I Flemingたちは、ドコサヘキサエン酸の誘導体である生物活性脂質19,20-ジヒドロキシドコサペンタエン酸(19,20-DHDP)が、この血管疾患の発症に関与することを見いだしている。

19,20-DHDPのレベルは糖尿病マウスおよび糖尿病患者の網膜で増加しており、この脂質の産生を阻害すると、糖尿病性網膜症マウスモデルの血管の異常を救済できた。

著者たちは、19,20-DHDPの作用の根底にある機構が、細胞間結合に影響を及ぼす血管細胞膜の動態の変化であると示唆している。

Nature 552, 7684

原著論文: Inhibition of soluble epoxide hydrolase prevents diabetic retinopathy

doi:10.1038/nature25013

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Nature 508, 7494