結合相手と遭遇するホットスポット

Gタンパク質共役受容体（GPCR）によるシグナル伝達では、受容体の活性化とGタンパク質との結合が起こる。

この過程は細胞のほとんどの機能の調節に関わっていて、GPCRの膜上での空間的配置がその活性を調節している。

しかし、生細胞の膜上でGPCRとGタンパク質の相互作用が起こる仕組みは、いまだに解明されていない。

今回D Calebiroたちは、1分子画像化技術を用いて膜タンパク質の動きを解析し、細胞膜にはホットスポットがあって、GPCRのシグナル伝達ハブの形成やGPCRとGタンパク質との結合を助けていることを明らかにしている。

2種類のアドレナリン受容体で結合動態に同じような傾向が見られたことから、こうした様式は一般的なものだと考えられる。

この研究は、基本的な生物学的過程の1つとGPCRシグナル伝達の調節についての新たな手掛かりをもたらすものだ。

Nature550, 7677

原著論文:

doi:10.1038/nature24264

【関連記事】

Nature547, 7663 2017年07月20日

Nature547, 7661 2017年07月06日

Nature545, 7654 2017年05月18日

Nature544, 7649 2017年04月13日

Nature519, 7543 2015年03月19日

注目記事