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相手の命を奪うヒトの暴力性の系統発生学的ルーツ

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哲学者トマス・ホッブズは、「人間は本来暴力的である」と述べている。

ジャン=ジャック・ルソーは逆に、「人間は一般に平和を好む」と述べている。

おそらく現実はその中間にあるのだろうが、では一体、どの位置なのだろうか。

今回J Gómezたちは、1000種以上の哺乳類を対象に、同種個体間での致死的な暴力性を系統発生学的に分析した。すると、致死的暴力は、コウモリやクジラなどの一部のクレードではほとんど知られていないが、霊長類の場合には特性の1つとして備わっていることが明らかになった。

経験的観察に基づいて推論したヒトの先史時代の致死的暴力のレベルは系統発生学的な予測と一致するが、有史時代のほとんどの期間で、系統発生学的な予測値よりも高い。

現代では、文化的な慣例によって、ヒトに本来備わる暴力的傾向が加減されているようである。

Nature 538, 7624
2016年10月13日

原著論文:
The phylogenetic roots of human lethal violence
doi: 10.1038/nature19758


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