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氷流と氷床の安定性

2016年02月23日 01時48分 JST | 更新 2017年02月20日 19時12分 JST

グリーンランド氷床と南極氷床を排水する巨大な氷流は、温暖化する気候において暴走的に加速し始めるだろうか。そうだとしたら、海水準が急速に上昇する最悪のシナリオが起こる可能性がある。

C Stokesたちは今回、2万2000~7000年前に起こったローレンタイド氷床の後退から入手できる証拠を集め、退氷の際に、氷流の数と総排水量が減少したことを示している。

これは、氷床自体の大きさが小さくなるとともに氷流の活動が低下し、これまで示唆されていたような、暴走的な氷床の消滅に氷流は寄与しないことを示唆している。

しかし、今回の結果は、ローレンタイド氷床の後退に固有なものであり、現在の状況に必ずしも直接適用できるものではない。

Nature530, 7590

2016年2月18日

原著論文:

Ice stream activity scaled to ice sheet volume during Laurentide Ice Sheet deglaciation

doi:10.1038/nature16947

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