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火山噴火が暴くエアロゾルと雲の相互作用

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エアロゾルは、地球システムのさまざまな面に大きな影を落としている。

エアロゾルは、太陽放射を反射し、雪と氷の融解を増加させ、局地的な大気汚染に寄与している。また、エアロゾルは雲とも相互作用するが、この相互作用の正味の影響を、同時に起こる気象変化から見いだすことは困難である。

硫酸塩エアロゾルには反射を増大させる傾向があり、理論的原理からは、エアロゾルによって、生成される雲粒子はより多くなるがより小さくなり、雲の寿命が延びて鉛直積算雲水量が増えることが示されている。しかしこれまで、こうした間接的な影響を確証するのは難しかった。

今回、F Malavelleたちが観測とモデリングを用いて行った研究は、アイスランドにおける最近の火山噴火の影響の解明に一役買うものだ。噴火に伴う硫酸塩エアロゾルは、識別できる一時的な増白効果を生じさせたが、鉛直積算雲水量への影響はごくわずかだった。

今回の結果は、過度な鉛直積算雲水量の応答を伴う気候モデルの結果を排除できるため、将来の気候予測における不確かさを減らすのに役立つ。

Nature 546, 7659
2017年6月22日

原著論文: Strong constraints on aerosol-cloud interactions from volcanic eruptions
doi:10.1038/nature22974

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