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グラフ理論が切り開くナノスケールの3Dプリンティングへの道

2015年07月27日 00時43分 JST | 更新 2016年07月23日 18時12分 JST

DNAを組み立てる方法は、DNA固有の特性に起因する制約によって大きく制限される。このため、DNA折り紙のような方法で複雑なDNA構造体を実現しようとする場合、かなりの部分を手作業で調節する必要がある。

今回E Bensonたちは、既存の手法では非常に実現しにくかったと思われる複雑なDNA構造体の設計と作製を可能にする一般的な方法を提示している。この方法では、高度に折りたたまれたらせん鎖の束ではなく1本のらせん鎖を構成要素として用いている。得られたナノ構造体は、バイオアッセイに用いる一般的な条件下で、従来のDNA折り紙よりも安定である。また、設計過程全体の高度な自動化が容易であるため、実用的なナノスケール3Dプリティングの可能性に一歩近づいた。

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設計したDNAナノ構造体モデルを、サイズを大きくしてプリントしたもの(左からウサギ形、ボール形、らせん形)。

Credit: Erik Benson and Björn Högberg

Nature 523, 7561

2015年7月23日

原著論文:

DNA rendering of polyhedral meshes at the nanoscale

doi:10.1038/nature14586

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