黄熱ワクチン接種と重水素標識の後に、ヒト体内で長期生存する記憶CD8 T細胞の生成、維持、特徴について調べた。
Scientist Looking into the Microscope
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記憶細胞は、再感染や、ワクチン接種後の感染を防ぐが、記憶細胞がナイーブT細胞とエフェクターT細胞のどちらに由来するのかは分かっていない。

R Ahmedたちは今回、黄熱ワクチン接種と重水素標識の後に、ヒト体内で長期生存する記憶CD8 T細胞の生成、維持、特徴について調べた。

その結果、長期生存する記憶CD8 T細胞が、感染のエフェクター段階で盛んに分裂する細胞に由来することが示された。

静止状態の記憶細胞はナイーブT細胞の表現型に戻るようだが、エフェクターT細胞に類似した活性型の遺伝子調節パターンを維持していた。

また、R Ahmedたちは別の論文で、エフェクターCD8 T細胞と記憶CD8 T細胞が分化する際のDNAメチル化の変化を調べ、長期生存する記憶細胞がエフェクターT細胞から生じるとするモデルを裏付けている。

Nature552, 7685

原著論文:

doi:10.1038/nature24633

doi:10.1038/nature25144

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