2チャネル近藤物理が臨界となる

これによって量子臨界挙動の精巧な実験的制御と、厳密な理論的特性評価の両方が可能になる。

絶対零度の量子相転移とそれに伴う量子臨界点は、重いフェルミオン物質など多くの強相関電子系のエキゾチックな有限温度挙動の基盤であるとされ、おそらく高温超伝導体でもそうであろうと考えられている。しかし、量子相転移の微視的起源を特定することは、難題で議論の的になると考えられる。今回2つの補完的な論文で、Z IftikharたちとA Kellerたちは、こうした挙動をナノ電子量子ドットで起こす方法を示している。これによって量子臨界挙動の精巧な実験的制御と、厳密な理論的特性評価の両方が可能になる。

Nature526, 7572

2015年10月8日

原著論文:

doi:10.1038/nature15261

doi:10.1038/nature15384

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