災害時の感染症、食中毒を予防する「乾燥納豆」を非常食に

実はこの「乾燥納豆」、熊本県では古くから「こるまめ」「干しこるまめ」と呼ばれ、地元では子供の頃から当たり前のように食されています。

熊本県熊本地方を震源とする地震により被災された地域の皆様に心よりお見舞い申し上げます。1日も早い復旧をお祈りいたします。

今回の熊本地震をきっかけにご家庭の非常食や飲料水の見直しをされた方も多いかと思います。

どんなものを準備しておけば良いかは、内閣府大臣官房政府広報室が運営する「政府広報オンライン」をご参考にしてみてください。

そして避難所生活も長期化すると衛生面の不安も広がってきます。

多くの人が共同生活する避難所では衛生状態が悪化しやすく、東日本大震災では避難所生活で体力が低下する震災の1週間後から感染症が増えてきました。

熊本県の避難所でもノロウイルスの発症者が確認されました。避難所での集団生活では、風邪、肺炎、インフルエンザ、破傷風、急性胃腸炎(食中毒)、急性下痢、嘔吐、麻疹などが流行しやすくなります。

そんな時、防災バッグに入れておいていただきたいのが「乾燥納豆(ドライ納豆)」です。

飛行機の機内食で食べたことがある方もいるのではないでしょうか?

出典: 写真AC

農学博士で東京農業大学名誉教授でもある発酵学の第一人者、小泉武夫氏は世界中あちこちを飛び回り、ありとあらゆる食べ物を食してきました。

なかには衛生面で不安があったり、刺激の強い食べ物も少なくなかったわけですが、ただの一度も食中毒になっていません。その秘密が、この「乾燥納豆」です。

出典: 写真AC

海外旅行には必ず大量の「乾燥納豆」を持参し、「これは食中毒になってしまいそうなものを食べてしまったな」と思ったら、「乾燥納豆」を大量の水と共に飲むようにし、今まで命の危険を何度も救われたそうです。

最大のピンチは2001年にカンボジアの山奥に食文化を研究に行った時、村人が歓迎してくれて豚肉や内臓を使った熟鮓(主に魚や肉を塩と米飯で乳酸発酵させた食品)をご馳走してくれました。

翌日、小泉武夫氏を除く6人の隊員は猛烈な下痢に襲われ、ひどい食中毒を起こしましたが、小泉武夫氏だけは何ともなかったのです。

この時もいつも持参し習慣になっている「乾燥納豆」を食べており、納豆に含まれている強力な消化酵素や納豆菌が、腐敗菌や食中毒菌に対して強い攻撃性を持っているために、腸内で納豆菌が勝ってしまうのです。

また、ナットウキナーゼには血栓を溶かす効果もあるのでエコノミークラス症候群にも効果的です。

出典: 写真AC

納豆菌が集団直中毒で有名な、病原性大腸菌O-157の増殖を止めて消滅させる働きのあることは、倉敷芸術科学大学(岡山県倉敷市)の須見洋行教授の研究でもわかっています。

実はこの「乾燥納豆」、熊本県では古くから伝わり「こるまめ」「干しこるまめ」と呼ばれ、地元では子供の頃から当たり前のように食されています。

〜乾燥納豆のつくり方〜

【材料】

納豆10パック、大葉10枚、片栗粉小さじ2、塩小さじ2〜3

【つくり方】

① 大葉を天日で干し、パリパリに乾燥したら手で揉んで粉状にする。

② ボウルに納豆と塩、片栗粉の半量、①を入れ、よくかき混ぜる。

③ ②を広い皿などに薄く広げて天日で4〜5日干す。

④ 十分乾燥したら、残りの片栗粉をふりかける。

※乾燥すればするほど長期保存が可能。

※③で、ほどほどの乾燥状態で止めて半乾燥納豆にしてもよい。ただし、保存に注意。

※保存はビンかジップロックなどの酸素が入りにくいもので保存する。

[参考文献]

丸ごと小泉武夫 食マガジン

月刊「自然食ニュース」

須見研究室へようこそ

「政府広報オンライン」

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