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三度目の石巻市立大川小学校で実感「やっぱり裏山には登れた。」

2015年11月25日 01時33分 JST

この連休。五度めの石巻へようやく行くことができました。今回の目的は、東日本大震災にて、戦後最悪の学校災害を巻き起こした石巻市立大川小学校にて、被害児童のお父さん、お母さんからお話をう伺うことでありました。

最初に大川小を訪ねたのは2012年8月。当時のお姐は「子どもたちが「山に逃げよう!」と言ったのはここのことだったようです。命がけで登れば登れないこともなかったなぁ...と集めた資料の見解とかなり相違することを身をもって知りました。」と記しております。

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3月11日3時37分のままで止まった教室の時計。ご遺族と一緒でしたので中まで入れまして、「あの時」何が起こったのかを詳しく伺うことができ、3年前の私の疑問が確信にかわりました。

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子ども達は裏山には登れた。

自然学習などの「しいたけ狩り」にて子ども達は裏山に上っていたということをじかに伺い、写真も拝見しました。

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(どちらも横線が津波到達ライン、赤の☆印が子どもが上ったことのある地点)

中高年に属する私ですらも傘をさしながら登れたのですから、元気なさかりの小学生、ましてや危険が迫っているともなれば高学年の子ども達は低学年の子ども達を手伝いながら登りきることができたはずではないかと現場を訪れたことのある皆さんは実感されることでしょう。

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海側よりも川側からの損傷が激しかったことが説明でわかりました。

川からの一撃が大川小学校を襲ったのでした...。

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今も読み手を待っているかのような本棚。

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裏山ではなく山と民家の間の細い路地を移動中に津波が到達。

この場所で折り重なるように40名近くの児童が亡くなられたとのこと。合掌

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これまでご遺族とは面識がなかったものの、大川小の悲劇の根幹は今の学校現場に普遍的に存在するものと当初から私は考え、区議会議員時代から、都議会議員の現在まで度々議会・委員会にて質してまいりました。

その思いは昨年の都議会一般質問にも込めました。

「東日本大震災による津波災害で、釜石東中では子どもたちが主体的に動き、全員が助かる奇跡を起こした一方で、大川小の悲劇は、教育現場の誤った判断により七十四人もの子供たちの命が奪われるという戦後最悪の学校災害を引き起こしました。

学校における災害対策ですが、学校保健安全法制定を受けて、今後、大きな地震が起きたときに、児童生徒を適宜、避難誘導させるための教職員の対応能力向上のため、教育委員会はどのような取り組みをしているのでしょうか。

子どもたちにみずからの命を守る力を身につけさせるために、教育委員会はどのような取り組みをしているのか伺います。」

この私の質問に対して、教育長は各種取り組みについて説明はしたものの、「学校保健安全法のもと」という明言を避けるかのような答弁でしたことから

「学校保健安全法二十六条にて、学校安全に関して学校の設置者、東京都ですね、都が果たすべき重要性に鑑み、従来から実施してきた学校安全に関する取り組みの一層の充実を図るため、その責務を法律上明確に規定したと文科省は平成二十年改正時に通知しております。二十六条どおりに対処していたなら、大川小の子どもたちは裏山に逃げられたかもしれず、子どもの命にとって大変重要な法律です。

ご答弁に、学校保健安全法に則してという明言が教育長の方でされなかったのでございますが、いま一度、この法律に則した――先ほどのご答弁は――取り組みなのかどうか、お答え願いたいと思います。よろしくお願いいたします。」

とたたみかけ、ようやく教育長は

「学校保健安全法に則した対応であるかというご質問でございますけれども、先ほどご答弁申し上げました内容は、学校保健安全法二十六条に則した内容でございます。」

と、認めたわけです。

学校保健安全法二十六条は国の法律ですから、当然大川小学校にも「その時」に適用されて然るべきだったのです。

 

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視察の後は場所を移しまして、遺族のおひとりである佐藤和隆さんが勤務されますかつて市立大川中学校があった場所にある株式会社東部環境事務所にてお話を伺いました。

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(私の後ろが佐藤和隆さん、その向かって右隣が元石巻市議会議長で妹さんと甥っ子さん二人を失い、市長選に挑戦し惜敗された旧知の阿部かずよしさん、中腰の方が小学校6年生の息子さんを失った今野浩行さん、前列左から二人はママ。ブルーのダウンの女性は視察を一緒にしました鎌田さゆり宮城県議会議員。)

現在、皆さんは「大川小学校児童津波被害国賠訴訟を支援する会」に支えられ二度と悲劇がおこらないための活動を地道に続けていらっしゃいます。

現場視察には都合がつかなかったので前日にお話を聞いた只野英昭さんの以下の言葉にすべて集約されていると思いますので転載いたします。

【遺族から皆様へ】

○この度 『大川小学校児童津波被害国賠訴訟を支援する会』 を立ち上げていただきました。

これまで我々遺族はわが子を失った真実を知りたく検証を続けてきました。生き残った子供たちに対して、石巻市の教育委員会は「証拠隠滅」「証言偽造」という教育者として、あるまじき行為を今日に渡り続けています。

わが子を亡くした親に対しては、生きたいと訴えた子どもの声すら無かった事にしました。これが許される行為とは思えません...。

この様な悲劇を二度と起こさない為だけでなく、事後のあり得ない対応を繰り返さない為にも、正しいものは何かをはっきりさせたいと思います。

○私はこの震災で3人の家族を津波で亡くしました。長女は長男と一緒にあの日大川小学校で津波にのまれて長男は助かったものの、長女は亡くなりました。生き残った長男がずっと証言し続けてきている事も認めようとしない市教委いや、大人達を長男はどう見ているのでしょうか? 誰か正しい背中を見せてくれる大人はいないか...と。

これまで、市教委の説明会や大川小学校事故検証委員会に訴え続けてきましたが、立場や組織を守ることばかりに徹している大人しかいませんでした。

今回、訴訟に進まざるをえなかった理由は正しい大人の背中を見せる為です。

大川小学校遺族  只野英昭

(転載元:大川小学校児童津波被害国賠訴訟を支援する会「遺族から皆様へ」

【希望にむかって】

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大川小学校のほど近く、前述の大川中学校跡地の株式会社東部環境では、太陽光発電(なんと年間7千万円も買電!)とベビーリーフ水耕栽培「良葉東部」(いいはとうぶ←イーハトーブをかけたナイスネイミング!)を手掛けています。この地で再生に向けての事業を展開される佐藤和隆さんの試みを応援してまいります!ちなみに買って応援!と思ったら、なんと首都圏のホテルでひっぱりだこで生産が追いつかないくらいだそうです。

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大川小学校の校庭には農学校の教師であった童話作家宮沢賢治モニュメントが残されています。宮沢賢治記念館では、「いいはとうぶ」の無償使用を快諾してくれたとのこと。賢治のご縁がつながって大川小学校のお友達も乗っている天国の銀河鉄道から応援してくれることでしょう。

「世界が全体に幸福にならないうちは、個人の幸福はありえない」 宮沢賢治

「戦後最悪の学校災害と真摯にむきあわない教育現場で、子どもの命を守ることはできない。」 byお姐

誰しも大川小学校を訪れば一目瞭然です。子ども達の声なき声を聞くことができる神聖な場です。

誰しもが「裏山...登れたのでは?」と実感ができる場でもあります。

そのためにこそ、私はぜひ、校舎を残して頂きたいと願っております。

 

またこれまでは独自に進めておりましたが、江戸川区立松江第五中おいでくださった遺族であり中学教師だった佐藤 敏郎先生から始まったご縁で直接、娘さん、息子さんを亡くされたお父さんお母さん達から現地にてお話を伺いうことができましたことから調査研究、議会などでの提言などに磨きをかけてまいりたいと思います。思いだせばだすほどつらいなかのご協力誠にありがとうございました。

「ゆり起せば起きるように眠っているみたいだった。」

とのお母さんの言葉、忘れません。「闘う母性」お姐こと上田令子の活力に変えてまいります。

部活での死亡、いじめ自殺、学校災害などの報道があるたびに、真っ向からもみ消そうとするかにみえる教育委員会、教育現場の姿に憤りを感じていたのはほかならぬ子ども達ではなかったでしょうか...。元子どもの私も、学校による理不尽な思いは、心に灯り続け今日に至ります。(「大津いじめ自殺事件に思うナゾの組織「教育委員会」ご参照)

イチカーチャンとしても全国のママとこの問題を共有してまいります。

母の口コミパワーで教育委員会を変えていきましょう!

皆様も応援・支援・情報拡散&シェアをよろしくお願いいたします。(支援サイトはこちら!

 

(2015年11月24日「上田令子のお姐が行く!」より転載)