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ダウン症の娘が生まれた。そして世界が全く違って見えるようになった

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1年前、妻のキャロラインはこんなメッセージを世界に向かって発信した。「私の娘ルイーズは生後4カ月です。腕が2本、脚が2本、ぽっちゃりしたほっぺたが2つあります。それから、染色体を1つ余分に持っています」

キャロラインがこのメッセージを発したのは、人々が娘をただ「ダウン症の子供」としか見ないことに、我慢できなかったからだ。たった生後4カ月の赤ちゃんの将来を、決めつけてしまうことに我慢できなかったのだ。

キャロラインがメッセージを送った後、たくさんのメディアが取材を申し込んできた。ルイーズのFacebookまでできた。それを見た私は「これは、障害のある人への見方が変わり始めているサインだ。世界は目を覚ましてくれるかもしれない」と感じた。私自身がそうだったように。

ルイーズが生まれるまで、私は障害についてほとんど何も知らなかった。娘がダウン症だと聞いた時、世界が壊れていくようだった。静かな病室で、私はがっくり落ち込んだ。まるで巨大な雲に覆われたような気持ちになり、息ができず、泣いた。次から次に涙があふれてきた。孤独だった。暗闇の中で途方にくれた。

だけど、段々霧が晴れてきた。そして目にしたのは、全く違う世界だった。新しい光が差し込んできた。だけどもちろん、すぐにそう考えられるようになったわけじゃない。

ある日の午後、妻から、彼女がFacebookに投稿したメッセージが世界中の人たちの心を動かしている、というメッセージを受け取った。

世界中のメディアが連絡をしてきた。数日の間に、私たちは有名人になっていた。「今日の午後は、BBCの取材は無理です。(公共放送の)フランス2の予定が入っていますから」なんて、驚くようなセリフを口にしていた。夢のような出来事もあった。ミシェル・オバマ大統領夫人の首席補佐官から、お祝いのメッセージを受け取ったり、歌手のパトリック・ブリュエルからビデオメッセージが届いたりした。

私はこう学んだ。「違いを尊重できない社会で生きるのは難しい。私たちはみな、親切にしてもらう必要がある。敬意をもって接してもらう必要がある」

その時、私の霧はまだ完全に晴れていなくて、薄い雲がかかっていた。世界中からは、何千通もの応援メッセージが届いていた。自分の体験をシェアしてくれた大勢の人たちは、自分たちの考えがどれほど変わったかを説明してくれた。支援を求めるメッセージもたくさんあったし、思いやりのこもったメッセージも山ほどあった。

メッセージを読んだ私を、「世界を変えたい」という抑えきれない衝動が襲った。私の中にあるポジティブなエネルギーを使って、何かをしたいと感じた。

数カ月後、キャロラインはルイーズのことを本にまとめた。その中で彼女は、「他人」の受け止め方に疑問を投げかけた。私たちは、世の中の考えを変えるための一歩を踏み出せたと思う。だけど、道のりは長い。辛抱強く取り組まなくてはいけない。

ルイーズのような、ダウン症の子供たちに対する見方を変えるのは簡単ではない。世の中には色々な人たちがいる。全員の考え方を変えるのは難しい。他人と違うことが、人生に影響を与えない世の中にするのも簡単ではない。

ルイーズが生まれる前、私は間違った考え方をしていた。でも今、その考えは完全に変わった。障害が素晴らしいとか、ルイーズがダウン症をもって生まれてきたことが素晴らしい、と言うつもりはない。でも、私はこう学んだ。違いを尊重できない社会で生きるのは難しい。私たちはみな、親切にしてもらう必要がある。敬意をもって接してもらう必要がある。ルイーズがあなたが必要としているように、あなたもルイーズを必要としている。

どんな人でも受け入れる社会になって欲しい。自分の中にある壁の向こう側を見ることができる社会。

そんな世の中にしたいと思いませんか?

この記事は最初にハフポストフランス版に掲載され、その後ハフポストUS版に翻訳・掲載されたものを翻訳しました。

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