自覚がないまま過労死にもつながる!長時間労働とは【働くみんなのワークルール】

恒常的な長時間労働によって「疲労の蓄積」が生じ、脳・心臓疾患を発症させる危険性があります。

働くことに関する問題を未然に防ぐには、働くときに必要な法律や決まりの「ワークルール」をきちんと知っておくことが大切です。

今回のテーマは「長時間労働」について。

Q.毎日、朝早くから夜遅くまで働き、休日も出勤して、もうへとへと。労働時間に制限はないの?

A.労働時間の上限は労働基準法で、原則「1日8時間、週40時間」(法定労働時間)と定められています(一部業種を除く)。

この上限を超えて勤務を命じる場合、労働基準法36条に基づき、会社(使用者)は、労働者の過半数で組織する労働組合(ない場合は労働者の過半数を代表する者)と書面による協定を結び、労働基準監督署に届け出ることが義務づけられています。

ただし、時間外労働には限度時間があり、必要最小限にとどめることが重要です。

■時間外・休日労働規定(いわゆる「36協定」)

Q.最近、残業続きで疲れ切っている......。食欲もないし、寝つきも悪い。これって、長時間労働のせい?

A.一般的に、健康障害を発症した①直近の1カ月間に100時間以上の時間外労働、もしくは②直近の2カ月間から6カ月間にわたって1カ月間あたり80時間以上の時間外労働は、過労死の労災認定ラインとされています。

恒常的な長時間労働によって「疲労の蓄積」が生じ、脳・心臓疾患を発症させる危険性があります。最悪、死に至る可能性もあります。働きすぎと思った場合には、労働組合や連合労働相談ダイヤル(0120-154-052)にご相談ください。また、働いた時間を手帳などにご自身で記録しておくことも大切です。

働く上で最低限必要なワークルールや相談窓口は連合HPにて掲載中!

8・9月号の「長時間労働」に関してはこちら。

※こちらの記事は日本労働組合総連合会が企画・編集する「月刊連合 2016年8・9月号」に掲載された記事をWeb用に編集したものです。

注目記事