地方都市を虹色に!NAGOYAレインボーウィーク

名古屋の中心街・栄にある矢場公園をスタートし、ブラスバンドや飾り付けたフロート車両と共に参加者500名(主催者発表)が歩いた。

2016年9月17日から25日まで、愛知県名古屋市を中心に開催されたNAGOYAレインボーウィーク

2012年から毎年秋に名古屋で開催されている虹色どまんなかパレードを中心に、ステージイベントやブース展示など各種イベントを通してLGBTの存在を社会にアピールし、LGBTなど多様な生き方への理解を呼びかけた。

NAGOYAレインボーウィークは、目玉イベントである「虹色どまんなかパレード2016」から幕開けとなった。

名古屋の中心街・栄にある矢場公園をスタートし、栄の中央に位置する久屋大通を通る約1kmのルートをブラスバンドや飾り付けたフロート車両と共に参加者500名(主催者発表)が歩いた。

晴天にも恵まれ、美しい青空にLGBTの象徴として用いられるレインボーの旗やメッセージボードが掲げられる様子は圧巻であった。

もちろん、パレード参加者たちの笑顔もとても輝いている。

栄の街中では多くの家族連れや若者たちが、華やかなレインボーの旗やアイテムを使ったパレードに足を止めていた。

パレードを見ている通りすがりの人達から、「レインボー?LGBT?あぁ、ニュースで聞いたことある」「LGBTのパレード楽しそう」といった声が多く聞こえた。

LGBTという言葉が認知されていること、そして、LGBTに対して好意的な印象を持っているように感じられ、当事者である私自身も驚くと同時に、とても嬉しくなった。

虹色どまんなかパレードの同じ初日・9月17日には矢場公園に隣接する商業施設・ナディアパークでステージ企画とブース展示も行われた。

ステージ企画では、ライブやトークショーなどが開催された。

また、ステージ企画には手話通訳が付き、LGBTだけでなく全ての人が自分らしく生きられる多様性尊重の社会を目指した。

ブース展示には、LGBT当事者向け商品を扱う団体から学生ブース、LGBTフレンドリーな企業まで様々な団体が参加した。

また、ナディアパークでは期間限定でOUT IN JAPANの展示も行われており、LGBTが身近に存在している、と実感してもらえる良いきっかけになったと思う。

その他にも、LGBTに関する映画の上映会や演劇の公演、LGBT当事者同士の交流の場やLGBTを知る会など、実に様々な企画が行われた1週間であった。

NAGOYAレインボーウィークに対してはLGBTフレンドリーな施策を進める様々な地方自治体からも応援メッセージが送られており、地方行政としてLGBTが注目されてきていることがより明らかになったと思う。

また、昨年まで以上にテレビや新聞などメディア取材もあり、地方都市でもLGBTへの関心が高まってきていることを体感することが出来た。

もちろん、今年5月に東京で開催されたTOKYO RAINBOW PRIDEなどと比べると規模も小さく、参加者や取材に訪れる報道機関の人数もはるかに少ない。

しかし、昨年までに比べれば確実に地方都市でもLGBTに対する理解が進んできている、と考えることが出来ると思う。

今回は愛知県・名古屋で開催されたイベントについてレポートしたが、現在日本各地でLGBTに関するイベントが行われている。

東京から地方都市へ、地方都市からさらに地方へ。

そしていずれは、日本全土で。

LGBTに対する理解が深く広がっていくことを願っている。