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教育現場のあなたへ、LGBT当事者の学生から今伝えたい言葉

2017年07月05日 14時14分 JST | 更新 2017年07月05日 14時46分 JST

先日、教壇に立つ知人から「LGBTについて学んだことがない中高生に向けて、LGBT当事者として何か伝えたいことはある?」と尋ねられた。

私はLGBT当事者の一人の意見として、以下のように伝えて欲しいと答えた。

「多くの教科書に『思春期になると異性への関心が高まる』って書いてあるけど、私は思春期になって、同性への関心が高まる一方で異性への関心は高まらなかった。

同性への関心っていうと気持ち悪いって気持ちとか、下ネタを想像する人もいるかもしれないけど、例えばテレビドラマを観ていて、綺麗な女優さんに釘付けになったとか、同性の先輩に一目惚れしたとか、そういう身近なこと。

思春期になると、異性への関心が高まる人もたくさんいるかもしれない。

でも、同性への関心が高まる人もいるし、異性へも同性へも特に関心が高まることがない人もたくさんいるから、教科書のこの超古めかしい文章のことは気にしなくて良いよ!」

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私は現在大学2年生だ。

大学に入ってからは、憲法の授業で同性婚に関する議論について習ったり、教育の授業で性同一障害を話題に出されたりもした。

しかし、小学校から高校までの12年間は、一度も学校でLGBTや性的少数者について学んだことはない

学校の先生が言及しなかっただけでなく、教科書にも学校で使っていた資料集などの補助教材にも、LGBTに関する記載は一切なかった。

もっと詳しく言うのなら、LGBTに関する知識などは一切学べなかった代わりに、「ホモは気持ち悪い」「同性愛は悪いこと」「オカマ」「オネエ」といった差別的な発言はたくさん学ぶことが出来てしまった。

昨年になって、やっと以下のような報道が出た。

「LGBT」高校の教科書に。どんな内容?「義務教育から学ぶべき」の声も

そして、今年度から一部の高校では、LGBTについて記載のある教科書を採用している。

しかし、それはまだ一部の学校の教科書だけに過ぎない。

しかも記載されていても、今は教科書の本文内ではなくページの隅の欄外扱いだ。

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昨年10月から続けている名古屋あおぞら部(Twitter @nagoya_aozora )。

毎月、高校生から社会人まで、幅広い年齢の人が集まって交流している。

LGBT当事者もそうではない人も分け隔てなく、学校の話や趣味の話で盛り上がりとても楽しい時間を過ごせている。

その活動の中で、時には参加している高校生が学校の話を熱く語ることもある。

「新しく配られた教科書にLGBTが載っていた!」

嬉しそうにこう話す高校生に対して、参加者みんなで「羨ましい!」「どんな内容だったの?」と反応して楽しい時間を過ごせることもある。

しかし、多くの場合は、

「学校の先生がLGBTを理解してくれない」

「学校の授業でLGBTを扱ってくれたらいいのに」

という高校生たちの悲痛な叫びを聞くこととなる。

私は、「大学に入ったら、きっとそんなことないよ!」と励ますか、無言で見守ることしか出来ない。

この状況はとてももどかしい。

いま目の前で教科書に苦しめられている高校生たちがたくさんいるのに。

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先日の名古屋あおぞら部の活動の際に、「何か社会に伝えたいことある?」と声をかけた。

すると、ある高校生がノートに上記の言葉を書いてくれた。

「普通は~」

「~して当たり前」

「~なんて普通じゃない」

普段何気なく使ってしまっていないだろうか?

些細な事かもしれないが、日常生活を振り返るきっかけにしていただけたら嬉しい。

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多くの大学でテスト期間に入るため、7月の名古屋あおぞら部はお休みします。

次回の名古屋あおぞら部は8月の予定です。

また、9月に名古屋で開催される虹色どまんなかパレード及びNAGOYAレインボーウィークに合わせたイベントも計画していますので、ぜひ名古屋にお越しください。