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これからが本番の"底上げ春闘"!キーワードは持続性・月例賃金・広がり・底上げ

2016年04月08日 17時10分 JST | 更新 2017年04月07日 18時12分 JST

─"底上げ春闘"と銘打った2016春闘、3月16日に第1先行組合のヤマ場をくぐりました。あらためて最大のポイントは。

すべての働く人たちに「賃上げの輪」を広げることができるかが、今年の最大のポイントだ。いわゆる非正規労働者と呼称される人たちの雇用の安定と処遇改善を強めて交渉してきた結果、正規・非正規の同時決着をはじめ、時給などの賃金改善では昨年を上回る状況にある。(3月16日現在)

2つのキーワード「持続性」「月例賃金」にとことんこだわり、例年にも増してギリギリまでせめぎ合い交渉した結果、一昨年、昨年に続き3年連続、月例賃金改善の回答を引き出した。今後の交渉への道筋をつける大きな成果である。この流れを引き続き中小組合や非正規労働者の処遇改善につなげ、「広がり」をもたせていかなければならない。先行組合の月例賃金改善の継続がなされた2016春闘は良いスタートが切れた。

「広がり」「底上げ」の実現に向けて、連合・構成組織・地方連合会が一体となって春闘の取り組みを進めていく。

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─"底上げ春闘"の本番はこれから。中小組合に向けてメッセージを...。

2014春闘以降の取り組みを通じ、「デフレ脱却と経済の好循環実現のためには『月例賃金の引き上げ』が必要である」「労使はそうした社会的責任と役割を果たす必要がある」という認識が共有化できた。この認識を、労働組合のない企業にも一層浸透させなければならない。

日本は深刻な「格差社会」に陥っており、こうした格差を是正するため、今次闘争では「大手追従・大手準拠からの脱却」をさらに明確に打ち出した。先行組合では、親会社や発注元企業を上回る回答を引き出した組合も増えている。

日本企業の99・7%が中小企業、また日本で働く人の7割が中小企業の社員だ。日本の産業・経済を支える中小企業で働く仲間たちの処遇改善なくして、日本経済の成長はおぼつかない。サプライチェーン全体が生み出した付加価値が、生み出した労働者のもとへ適正に分配されなければ、好循環はとても実現できない。

超少子高齢化、人口減少という構造問題を抱える中で、「人への投資」が求められている。企業規模や雇用形態に関わらず、働く人々の活躍できる場と適正な処遇を実現することで、働く人々の尊厳の維持と企業の存続と発展につながっていくことになる。

大手追従・大手準拠の構造を改革し、賃金の絶対水準にこだわる交渉を進めていこう。

 

─すべての働く者の「底上げ」につなげるべく、社会的「広がり」のある運動が肝ですね。

今次"底上げ春闘"において、連合として初めて中小企業の経営者団体である全国中小企業団体中央会と、また昨年に引き続き中小企業家同友会全国協議会と同じテーブルについて意見を交わした。

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全国中小企業団体中央会と懇談

さらに、派遣業界の経営者団体である日本人材派遣協会および日本生産技能労務協会と、派遣・有期雇用で働く人たちの「底上げ」のため「共同宣言」を採択した。これは6年ぶりのことである。

これらの傘下企業に働く人たちは、必ずしも連合に組織されているとは限らないが、連合は未組織を含めたすべての働く人たちの「底上げ」と「広がり」に徹底的にこだわっている。これも"底上げ春闘"の最大の肝である。連合はすべての働く人のため、広く社会に開かれた取り組みとして、4月4日~6日には集中相談ダイヤルを特設する。これは中小企業で働く人のみならず、中小企業経営者の相談も広く受け付ける。ぜひ経営者の方々にも利用していただきたい。

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共同宣言を採択

─昨年からスタートした「地域フォーラム」も同じ思いですね。

今年は全国で展開している。地域の活性化には地場の中小企業の活性化が不可欠との思いでスタートさせ、地方連合会と地域の経営者団体、行政、有識者、NPO等が同じステージに立ち、「労働組合が何を要求し、どんな交渉をしているのか」をオープンにすることで、地域の経営者への理解を深め、未組織労働者へ波及させていくことがねらいだ。

いよいよ春本番である。

"底上げ春闘"の実現に向けて、あらためてスタートを切る!

(3月17日インタビュー)

※こちらの記事は日本労働組合総連合会が企画・編集する「月刊連合 2016年4月号」に掲載された記事をWeb用に編集したものです。